家族を殺した犯人を追う蔵海(ザンハイ)は、次に清廉潔白で知られる役人・趙秉文(ちょう へいぶん)に目をつける。蔵海は彼の人柄とアリバイを探るため屋敷を訪ねるが、予期せぬ事態に見舞われる。一方、宮廷では宦官の曹静賢(ツァオ・ジンシエン)が権力を強め、蔵海を排除しようと動き出す。彼は蔵海に、到底不可能と思われる勅命を下し、あらゆる手段で妨害する。新たな敵の登場で、蔵海は公私ともに追い詰められていく。

「蔵海<ザンハイ>伝」あらすじネタバレ21話

新たな容疑者、趙秉文(ちょう へいぶん)の謎

まず蔵海(ザンハイ)は、一家惨殺事件の犯人候補だった永容親王(えいようしんのう)に会いにいく。話を聞いてみたら、事件の夜、彼は船の上で宴会を開いてたらしい。これでアリバイ成立。永容親王(えいようしんのう)はシロってことだね。

そこで蔵海(ザンハイ)が次に目をつけたのが、趙秉文(ちょう へいぶん)っていう内閣大学士。昔、蔵海の父親のために正義を訴えてくれたことがある人物だ。何か知ってるかもしれない。

蔵海が彼の屋敷を訪ねてみると、驚いたことに趙秉文(ちょう へいぶん)は自分で屋根の瓦を修理してた。偉い役人なのに、すごく庶民的。他の役人とは違う空気を感じる。

書斎に通された蔵海は、趙秉文から君はやり方が過激すぎると釘を刺される。蔵海をクビにしろっていう上奏文が山積みになってるらしい。でも蔵海は全然気にしてない。腐った役人どもを放っておけないって言い返す。趙秉文は敵が皇族ばかりじゃ身が危ない。まず自分を守れと諭す。この言葉は蔵海の心に響いたみたいだ。

書斎への潜入と絶体絶命のピンチ

趙秉文が会議で出かけることになった。蔵海は屋根の修理を頼まれる。もちろん、これはチャンスだ。

蔵海は屋敷の下男をうまいこと言いくるめて、こっそり趙秉文の書斎に忍び込む。そこで見つけたのは、一つの公文書。事件があった日、趙秉文は災害救助のために岳州へ派遣されていた。彼にも完璧なアリバイがあったわけだ。

これで趙秉文も犯人じゃないことがわかった。そう思った瞬間、最悪の事態が起きる。趙秉文が忘れ物を取りに屋敷へ戻ってきた。しかも、書斎から出てくる蔵海をバッチリ目撃してしまう。

蔵海は下男に頼まれて書斎の寒さ対策を調べていたと苦しい言い訳をする。疑った趙秉文は、屋敷中の下男を呼び集めて蔵海に確認させようとする。蔵海が顔は覚えてないとごまかすと、今度は下男全員を罰すると言い出した。蔵海が彼らをかばったことで、趙秉文の疑いは確信に変わる。

もうダメかと思ったその時、一人の人物が割って入った。趙秉文の娘、八公子だ。彼女は普段から男装するのが好きらしい。私が頼んだんです。蔵海様は私を下男と勘違いしただけと助け舟を出してくれた。これで何とか場は収まり、趙秉文も蔵海に謝罪した。

後でわかったけど、八公子に助言したのは、あの香暗荼(シアン・アン・トゥー)だった。彼女、いったい何者なんだろうね。蔵海が香暗荼(シアン・アン・トゥー)に探りを入れると、あなたの秘密と交換ならと意味深なことを言われてしまう。

曹静賢(ツァオ・ジンシエン)の新たな罠

犯人探しの線がまた途切れてしまった蔵海に、今度は宮廷から新たな災難が降りかかる。

朝議の日、皇帝は姿を見せない。代わりに采配を振るっていたのは、宦官トップの曹静賢(ツァオ・ジンシエン)。こいつが曲者だ。

曹静賢(ツァオ・ジンシエン)は皇帝の命令だとして、傅之松(フー・ジーション)という人物を先帝と一緒に埋葬する殉葬の儀式を取り仕切れと蔵海に命じる。期限はたったの2ヶ月。これはもう、完全に潰しにかかるための嫌がらせだ。

蔵海は皇陵に乗り込んで準備を始めるけど、問題だらけ。集められた職人は経験のない若者ばかりで、作業は全然進まない。蔵海が役所に職人の増員を頼みに行くと、担当の荘之甫(ジュアン・ジーフー)は予算をピンハネしようとする。蔵海がそれを断ると、今度は現場の職人を全員引き上げてしまった。

途方に暮れる蔵海のもとに、曹静賢の養子だという陸燃(ルー・ラン)が現れる。彼は蔵海に時勢を読めと忠告し、曹静賢主催の宴会に来いと誘ってきた。要するに、俺の親父にひざまずけってことだ。

腹心の高明(ガオ・ミン)は復讐を果たすなら、まず生き残ることが大事だ。今は頭を下げろと説得する。でも蔵海は、曹静賢のような奴らに屈する気は一切ない。彼は決して首を縦に振らなかった。

感想

今回は前半のミステリーパートと、後半の宮廷闘争パートに分かれていて面白かったな。趙秉文は良い人で一安心したけど、娘の八公子と香暗荼の関係がすごく気になる。蔵海がピンチの時にいつも裏で手を回してる香暗荼、彼女の目的が全然見えないのが不気味だ。蔵海は彼女の秘密と自分の秘密を交換するのかね。

そして後半、曹静賢っていう新しい敵が本格的に動き出した。やり方が陰湿で、本当に胸糞悪い。殉葬の儀式を2ヶ月でやれとか、無茶苦茶すぎる。高明(ガオ・ミン)の言うことも一理ある。生き残るためには、時には頭を下げるのも戦略だ。でも、蔵海はそういう器用な男じゃないんだよな。その不器用でまっすぐなところが彼の魅力でもある。この絶体絶命の状況をどうやって乗り切るのか、まったく予想がつかないよ。

つづく