あらすじとネタバレ

蔵海(ザンハイ)の仕掛けた罠、ついに発動

蔵海(ザンハイ)は3人目の仇を探してる。永容親王(えいようしんのう)と趙秉文(ちょう へいぶん)を洗ったけど、どっちもアリバイがあった。行き詰まったかに見えた。ここで蔵海は、とんでもない作戦を思いつく。敵である曹静賢(ツァオ・ジンシエン)と、自分が仕える莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)。この二人をぶつけ合わせるんだ。

まず、曹静賢(ツァオ・ジンシエン)は蔵海を自分の部下にしたがってる。蔵海は当然、きっぱり断る。すると曹静賢は、嫌がらせを始めた。面倒なやつだよな。蔵海はこれを利用する。曹静賢と莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)の間に、疑いの種をまくことにしたんだ。

ターゲットは莊蘆隱の甥、荘之甫(ジュアン・ジーフー)。こいつはちょっと脇が甘い。曹静賢は、荘之甫(ジュアン・ジーフー)の兄・荘之行(ジュアン・ジーシン)の汚職をネタに脅す。叔父さん(莊蘆隱)が伝説のアイテム『癸璽(きじ)』を見つけたか探ってこいってね。荘之甫は叔父さんから直接は聞けない。そこで、叔父さんのお気に入りである蔵海に近づく。急に兄弟とか言い出して、馴れ馴れしくしてきた。

蔵海は全部お見通しだ。わざと荘之甫の前で、からくり箱と銅魚の設計図を描いてみせる。案の定、荘之甫は食いついた。蔵海を酒に誘い、酔いつぶれさせる。そして蔵海の家に泊まり込み、まんまと設計図を盗み出した。その足で曹静賢に届ける。曹静賢は設計図を見て確信した。莊蘆隱は癸璽(きじ)を手に入れた。蔵海にその箱を作らせているに違いないって。癸璽は天下を取れるほどの力を持つ。曹静賢は黙ってられない。

命がけの芝居、刺された蔵海

計画は次の段階に進む。荘之甫がまた蔵海を料亭酔春居での飲みに誘う。もちろん、これも仕組まれてる。隣の部屋には曹静賢と、その手下の陸燃(ルー・ラン)、陸煙が隠れて待機。蔵海は、またしても酔ったふり。完璧な演技だ。荘之甫が癸璽のありかを聞き出す。蔵海はもったいぶった後、こう漏らした。癸璽は…侯府の財産蔵の地下にある…さらに寝言のように呟く。兄の荘之行(ジュアン・ジーシン)も…その場所を知っている…

これを聞いた曹静賢が、隣室から出てきた。荘之甫に囁く。蔵海は荘之行を侯府の主人にする気だ。お前の居場所はなくなるぞ。殺せ曹静賢から刀を渡された荘之甫は、迷った末に蔵海を刺した。曹静賢は満足そうにその場を去る。

だが、話はここで終わらない。とどめを刺そうとした陸煙の前に、蔵海の護衛・拾雷(シーレイ)が立ちはだかる。激しい戦いの末、拾雷(シーレイ)は蔵海を救出した。一方、曹静賢はとんでもない裏切りを見せる。荘之甫を朝廷の役人を殺そうとした罪で逮捕させたんだ。利用するだけ利用して、あっさり切り捨てた。酷い話だよ。

苦肉の策の真の狙い

蔵海は大量に出血して、マジで死にかけてる。彼は侯府に運ばれるよう指示した。莊蘆隱が駆けつけると、蔵海は最後の力を振り絞って告げる。曹静賢に脅された荘之甫に刺されました。どうか荘之甫を助けてくださいこれも全部、計算のうち。自分の主君に、敵の非道さをアピールする。莊蘆隱は激怒。曹静賢との対立は決定的なものになった。

数日後、意識を取り戻した蔵海は高明(ガオ・ミン)に本当の狙いを明かす。今回の一件は、すべて蔵海が仕組んだ苦肉の策。自分の体を張って、莊蘆隱と曹静賢を全面対決させることが目的だった。追い詰められた曹静賢は、必ず癸璽を奪いに動く。その時、昔の事件を知る協力者に助けを求めるはず。そいつこそが、蔵海の探す3人目の仇だ。蔵海は高明(ガオ・ミン)に、曹静賢を徹底的にマークするよう命じた。

ついに見えた、3人目の仇の影

読み通り、曹静賢が夜中にこっそり屋敷を出た。蔵海は傷ついた体で、拾雷と一緒に後を追う。曹静賢が向かった先は、各国の人質が監禁されている質宮。蔵海は暗渠を通って内部に潜入した。

そこで聞いたのは、衝撃的な会話だった。曹静賢は冬夏質子と呼ばれる人質と手を組み、莊蘆隱の誕生祝いの日に癸璽を盗み出す計画を立てていた。暗くて顔は見えない。蔵海は、その人質がまさか香暗荼(シアン・アン・トゥー)だとは夢にも思っていなかった。

すれ違う二人、香暗荼(シアン・アン・トゥー)の決意

話はさらに複雑になる。香暗荼は、蔵海にすべてを打ち明けようと決意していた。翌日の夜に会う約束を取り付ける。でも、彼女は蔵海を巻き込みたくなかった。部下に命じて蔵海を足止めさせ、その隙に曹静賢との計画を実行するつもりだったんだ。そして計画が終わった後、蔵海に会うつもりでいた。

だが、蔵海の方が一枚上手だった。彼は香暗荼の考えを見抜いていた。約束の時間、約束の場所へは、部下の観風(グアンフォン)を身代わりに送る。蔵海は酔いつぶれていると嘘をつかせるように指示して。蔵海自身は、すべての準備を終え、運命の場所、莊蘆隱の誕生祝いの宴へと向かった。

第23話の感想:蔵海の策士っぷりがヤバすぎる

いや、もう今回は言葉を失ったよ。蔵海の計画、恐ろしすぎないか。自分の命を駒にして、敵と主君の両方を動かすなんて、普通じゃ考えつかない。まさに苦肉の策だけど、そのスケールがデカすぎる。刺された時、一瞬え、マジで?ってなったけど、それすら計算ずくだったとは。彼の覚悟には鳥肌が立つ。

哀れなのが荘之甫だよな。兄への嫉妬心と自分の甘さにつけ込まれて、曹静賢と蔵海の両方にいいように使われてポイ捨て。ちょっと同情するけど、まあ自業自得か。曹静賢の悪役としてのキレ味も最高だった。人を駒としか見てない冷酷さが際立ってたね。

そして一番の衝撃は、香暗荼だよ。まさか彼女が曹静賢の協力者で、3人目の仇に関わる冬夏質子だったなんて。蔵海を愛してるように見えたけど、彼女の真意はどこにあるんだろう。蔵海を巻き込みたくないっていう気持ちは本物みたいだけど、だとしたらなぜ曹静賢と手を組むのか。謎が深まるばかりだ。情報戦と心理戦が絡み合って、一瞬も目が離せない回だった。

つづく