曹静賢(ツァオ・ジンシエン)と莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)の対立は、皇帝の前での告発合戦にまで発展する。結果、両者痛み分けの形で一時的に舞台から退く。一方、荘家の庶子である荘之行(ジュアン・ジーシン)は、父の期待を背負い、役人登用試験である武科挙に挑む。蔵海(ザンハイ)の支援を受け、厳しい訓練を乗り越えた彼は、決勝戦で命を狙われる絶体絶命の危機に陥る。見事首席合格の栄誉を手にする荘之行。しかし、その輝かしい成功の裏で、正妻・蒋襄(ショウ・ジョウ)の憎しみは静かに、だが確実に燃え上がっていた。
「蔵海<ザンハイ>伝」あらすじネタバレ25話
泥沼化する曹静賢(ツァオ・ジンシエン)と荘家の対立
曹静賢(ツァオ・ジンシエン)のやり口は本当にえげつない。あいつ、香暗荼(シアン・アン・トゥー)と組んで荘(ジュアン)家の屋敷に忍び込むんだ。目的は癸璽(きじ)っていう印鑑みたいなもの。で、自分が前に膝をぶっ壊した荘之甫(ジュアン・ジーフー)を人質にして、親父の莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)を脅す。莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)がキレて向かっていこうとしたら、今度は自分で自分の腕を斬りつけた。莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)が俺を殺そうとした!って街中で大騒ぎ。とんでもない当たり屋だよ、まったく。
案の定、話は皇帝の耳に入る。曹静賢は被害者ヅラで莊蘆隱を訴える。莊蘆隱も黙ってない。息子を半殺しにしたのはお前だろ!って反撃。曹静賢はいや、あいつが汚職した金で、あんたは兵隊を養ってるとか言い出す。もう、どっちも引かない。証人として呼ばれた役人たちも、どっちを敵に回すのも怖くて見てませんの一点張り。使えないな、こいつら。結局、皇帝も決めきれない。曹静賢を停職処分にして、莊蘆隱は自分から辞職を申し出た。息子の命だけは助けてくれって頼んで、皇帝もそれを認める。曹静賢からすれば、完全に仕留めきれなくてイライラだろうな。ひとまず、このラウンドは痛み分けって感じか。
蔵海(ザンハイ)、香暗荼(シアン・アン・トゥー)をかくまう
その頃、例の香暗荼が姿を消してた。仲間たちが蔵海(ザンハイ)のところに知らないか?って聞きに来る。蔵海(ザンハイ)はもちろんさあ?って顔。でも、本当は地下の隠し部屋にかくまってる。しかも観風(グアンフォン)に命じて、体が動かなくなる薬まで盛らせてた。抜かりないな、蔵海は。
蔵海は、香暗荼が自分の家族を殺した犯人の一人だと考えてる。香暗荼は必死に弁解する。蔵海も完全に信じてるわけじゃないみたいだけど、疑いは晴れない。ただ、この事件には冬夏(とうか)っていう郡主も絡んでると睨んでる。香暗荼は郡主である私が、あなたと一緒に本当の仇を探すと協力関係を持ちかける。でも蔵海は、その手をきっぱりと断った。まだ彼女を信用できないってことだな。
武状元への道、荘之行(ジュアン・ジーシン)の覚醒
荘家では、別のドラマが動いてた。庶子でちょっと頼りなかった荘之行(ジュアン・ジーシン)。親父の莊蘆隱から武科挙を受けろってハッパをかけられる。武科挙っていうのは、役人になるための武術試験みたいなもんだ。お前が首席で合格して、この家を立て直すんだって。すごいプレッシャーだよな。この会話を、正妻の蒋襄(ショウ・ジョウ)が壁の外で聞いてる。自分の息子・荘之甫(ジュアン・ジーフー)は再起不能にされてるのに、庶子の荘之行(ジュアン・ジーシン)が期待されてる。そりゃ、面白くないに決まってる。彼女の怒りのメーターがどんどん上がっていくのが分かる。
蔵海も荘之行をバックアップする。部下の拾雷(シーレイ)に、みっちり鍛えさせた。そして半月後、ついに試験本番。荘之行は筆記試験も武術試験もクリアして、決勝まで勝ち進んだ。大したもんだよ。決勝の相手は方磊(ほうらい)っていう男。これがまた、ヤバい奴だった。
荘家の新たな光と深まる闇
決勝戦は、森の中に隠された箱を先に見つけるっていう弓馬の勝負。荘之行が先に箱を見つけて、矢で射落とした。そしたら、相手の方磊がその箱を矢で木に縫い付けやがった。汚い手を使う。荘之行が箱を諦めたら、今度は命を狙ってきた。どうやら口封じのために、ここで殺すつもりらしい。荘之行は必死に逃げながら、反撃のチャンスをうかがう。相手の背後を取って、二人が同時に矢を放った。荘之行も矢を受けてしまう。とどめを刺しに来た方磊の顔に、とっさに土を投げつけた。相手がひるんだ隙に、一気に制圧。見事、荘之行が勝利した。これで彼は武状元、つまり首席合格者だ。
この快挙に、親父の莊蘆隱は大喜び。荘之行を正式な跡継ぎである世子にすると宣言。今まで日陰の存在だった荘之行の母親・沈宛(シン・エン)の名前も、ちゃんと一族の家系図に載せることにした。まさに、荘家の新しい光だ。祝賀パーティが開かれて、莊蘆隱は自分の戦袍(せんぽう)を息子に贈る。荘之行もこの家を必ず盛り立てますと誓う。いい話じゃないか。
でも、光が強ければ、影も濃くなる。正妻の蒋襄(ショウ・ジョウ)は、自分の息子が廃人になった姿を見て涙に暮れる。そんな中、一族の位牌が並ぶ祠堂で、彼女は見てはいけないものを見てしまった。そこには、庶子である荘之行の母、沈宛(シン・エン)の位牌が置かれていた。彼女の怒りは、もう限界を超えた。
今回の感想
いやあ、荘之行が最高にかっこよかった回だったな。最初はちょっと気弱な感じだったのに、蔵海のサポートもあって、見事に覚醒した。特に決勝戦は手に汗握ったよ。相手の殺意むき出しの攻撃を、機転を利かせて切り抜けるところは痺れた。彼が武状元になった瞬間は、こっちまでガッツポーズしたくなった。その一方で、蒋襄(ショウ・ジョウ)の立場を考えると、胸が痛む。愛する息子が動けなくなり、その横で庶子がどんどん出世していく。彼女の絶望と憎しみが、ひしひしと伝わってきた。最後の祠堂のシーンは、彼女がもう後戻りできないところまで来てしまったことを示してる。この荘家の内部対立が、これからどう爆発するのか。曹静賢の悪だくみもまだ終わってないし、蔵海と香暗荼の関係も謎だらけ。いろんな火種が一気に大きくなった感じで、目が離せない。
つづく

