あらすじとネタバレ
親子対決、悲しい結末
反乱を起こした莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)。その前に息子の荘之行(ジュアン・ジーシン)が立ちはだかる。荘之行(ジュアン・ジーシン)は親父に降伏してくれと説得するんだ。自分の命を盾にしてまで頼み込む。でも、莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)は聞かない。逆に息子に剣を向ける。
親子の一騎打ちが始まる。だけど、もう勝負は見えていた。荘之行(ジュアン・ジーシン)の剣は、親父の技をすべて打ち破る。莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)は悟ったんだろうな。自分はもう老いたこと、そして負けたことを。
ここからが本当に見ていて辛い。莊蘆隱は、息子だけは生かそうと決める。わざと荘之行の剣に自分の体を突き刺しにいったんだ。最後の力を振り絞って庄家を再興しろと息子に告げて、息絶える。この全部を、蔵海(ザンハイ)が遠くから見ていた。彼の胸の内を考えると、言葉もないよ。
蔵海(ザンハイ)の昇進と、友との別れ
親玉の莊蘆隱が死んで、反乱は終わった。生き残った兵士たちは投降し、荘之行は捕らえられた。皇帝は荘之行の処遇に悩む。結局、死罪は免れて辺境の守備に就くことになった。皮肉なことに、そこは昔、親父の莊蘆隱が守っていた場所だ。
一方、蔵海はこの功績で出世する。工部侍郎っていう結構な役職だ。欽天監のトップも兼任することになった。
荘之行が辺境へ旅立つ日、蔵海が見送りに来る。出発前、荘之行は母の墓に手を合わせていた。荘之行は蔵海の昇進を祝う。でも蔵海の表情は晴れない。まだ殺すべき相手が二人残っていると呟くだけだ。
蔵海は自分の部下である拾雷(シーレイ)に、荘之行の護衛を命じる。そして、荘之行にこう言うんだ。振り返るな。まっすぐ前だけを見て進めと。馬を走らせて去っていく荘之行の背中を、蔵海はずっと見つめていた。純粋だった友を、自分の復讐のために利用してしまった。その罪悪感が彼の心を蝕んでいるのが伝わってくる。
次の標的、曹静賢(ツァオ・ジンシエン)への罠
話は次の敵に移る。宮廷を牛耳る曹静賢(ツァオ・ジンシエン)だ。彼は部下の陸燃(ルー・ラン)に荘之行は辺境で始末しろと指示する。面倒の種は今のうちに摘んでおこうって魂胆だな。
曹静賢(ツァオ・ジンシエン)という何かを探している。そのために、今は空き家になった平津侯府に忍び込む。でも、これは全部蔵海が仕掛けた罠だった。蔵海は曹静賢が癸璽を求めて屋敷に来ることを読んでいたんだ。財宝が隠されている地下室に、巧妙なトラップを仕掛けておく。
案の定、曹静賢は陸煙(りくえん)と陸燃を連れてやって来る。壁の隠し戸から箱を見つけるけど、それが罠の始まり。曹静賢は部下を盾にしようとする。だけど蔵海の罠は一枚上手だった。後ろから仕掛けが作動して、曹静賢は腕を深く傷つけられる。蔵海の復讐劇は、次のステージに進んだわけだ。
第28話の感想
今回のクライマックスは、間違いなく莊蘆隱と荘之行の親子対決だった。悪役だった莊蘆隱が、最後の最後で息子を生かすために自らの命を投げ出す。あのシーンは本当に胸が痛んだよ。彼なりの愛情表現だったんだろうな。ただの悪党では終わらない、キャラクターの深みを感じた。
蔵海と荘之行の別れのシーンも忘れられない。振り返るなという蔵海の言葉は、荘之行に言っているようで、実は自分自身に言い聞かせているようにも聞こえた。復讐のために友を失い、心を痛める蔵海の姿は見ていて苦しくなる。彼の計画は完璧に進んでいる。でも、その代償として彼の人間性が少しずつ削られていく。このドラマのそういう非情な部分が、俺は好きなんだ。物語の主軸が庄家から曹静賢に移って、復讐劇はさらに加速していく。蔵海の次の一手がどうなるか、目が離せない。
つづく

