あらすじ(ネタバレあり)
まさかの殉葬命令
皇陵の修繕、やっと終わったんだ。蔵海(ザンハイ)と親父さんの元部下だった姫群(キグン)、それに工匠たち。みんなで3ヶ月、必死に働いて完成させた。そしたら、褚懐明(チョカイメイ)がとんでもないことを言い出す。蔵海(ザンハイ)と工匠の代表8人は、太后様と一緒に殉葬してもらうって。最初からそのつもりだったんだよ、あいつら。工匠たちには脅しと甘い言葉を使い分ける。家族の面倒は見るからって。工匠たちはもう、逆らえないって分かってる。逆らえば殺されるか、働けなくされるだけ。だから、自分の命と引き換えに家族の未来を選んだ。切ないよな。蔵海は当然、この展開を読んでた。ちゃんと対策も用意してる。高明(ガオ・ミン)に頼んで、占い師のフリをさせてさ。莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)にあんたの貴人は死地から生還するって吹き込ませてた。伏線の張り方がうまい。
地宮からの決死の脱出
太后の埋葬当日。役人たちがズラリと並ぶ。蔵海は姫群(キグン)に、誰が味方で誰が敵か教えてもらう。礼部尚書の石一平(セキイッペイ)と戸部尚書・趙秉文(ちょう へいぶん)はまともな役人。武官トップの莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)と、その息子の荘之甫(ジュアン・ジーフー)。褚懐明(チョカイメイ)はその親子の犬。蔵海は全部、頭に叩き込む。
太后の棺が皇陵に安置された。いよいよ、蔵海たちの出番だ。褚懐明がわざとらしく最後の宴会を開く。まあ飲めって出された酒と食事には、もちろん毒入り。3日もすれば死ぬやつだ。あいつら、どこまでも腐ってる。褚懐明と楊真(ヤン・ジェン)は、皇陵のデカい石門を閉めて笑ってる。地宮には特別な仕掛けもしてある。絶対に出られないって自信満々だ。
鐘の音が鳴り響く。もう終わりだって工匠たちは諦めモード。最後の飯くらい食わせてくれって。蔵海がそれを止める。俺が必ず、ここから全員を連れて出るって。こんな悪習を終わらせなきゃ、これからも犠牲者が出るだけだって。姫群も工匠たちも、蔵海の言葉を信じることにした。
外では役人たちが儀式を続けてる。それが終われば、断龍石が落とされて完全に出口が塞がれる。蔵海は、断龍石が落ちる前に仕掛けの糸を見つければ逃げられると踏んでた。一人の工匠が天井に糸があるのを見つける。でも、登った途端、無数の矢に射られて死んだ。褚懐明が仕掛けた罠だった。蔵海、ブチギレる。
もう時間がない。蔵海は食卓の皿を盾にして、天井の糸を引っ張ろうとする。姫群たちも皿を盾にして蔵海を守る。でも、矢は容赦なく飛んでくる。仲間が一人、また一人と倒れていく。地獄絵図だ。最後には姫群だけが残った。彼も全身に矢を受けてボロボロ。それでも蔵海を守り続ける。蔵海は必死に天井のレンガをぶっ壊して、ついに糸を引き上げた!
鮮やかな逆転劇
重い石門がゆっくりと上がり始める。蔵海は姫群を連れて行こうとした。でも姫群はもう動けない。彼は最後の力で、落ちてくる石門を体で支えた。早く行け!って。蔵海が外に這い出した瞬間、姫群は石門に潰された。蔵海は叫ぶ。自分が親友・蒯铎(クァイ・ドゥオ)の息子、稚奴(ジーヌー)だって。姫群はそれを聞いて、安心したように笑って死んでいった。泣ける。本当に泣けるシーンだ。
外では、断龍石が半分落ちたところで止まってる。そこに血まみれの蔵海が現れたんだ。役人たちはみんな、口をあんぐり開けてる。莊蘆隱は、あの占い師の言葉を思い出す。死地からの生還者。こいつが俺の貴人なのかって。
楊真は慌てて莊蘆隱に耳打ちする。あいつは約束を破った。殉葬させないとダメだって。莊蘆隱も蔵海を責める。早く戻れ。さもないと矢で射殺すぞと。でも蔵海は天を仰いで叫ぶんだ。俺は死ぬ運命じゃない!って。そして、断龍石は必ず落ちると断言する。どうやって?蔵海はとんでもないことを言い出した。楊真こそ、先帝と相性がいいから殉葬すべきだって。褚懐明に証言を求めて、認めさせる。頭の回転が速すぎる。
楊真はもちろん嫌がる。莊蘆隱は大丈夫だ。石が動き出したらすぐ助けてやると嘘をつく。楊真はそれを信じて、恐る恐る地宮へ。蔵海が外に出た瞬間、断龍石が再び落ち始めた。楊真はパニック。助けを求めるけど、もう遅い。中から矢が飛んできて、体に突き刺さる。死ぬ間際、楊真は莊蘆隱に向かって叫んだ。お前の悪事を全部ばらしてやる!って。でも、言い終わる前に次の矢が喉を貫いた。悪党のあっけない最後だった。
今回の感想
いや、もう今回はすごかった。息つく暇もなかったよ。前半の、殉葬を命じられて地宮に閉じ込められる絶望感。そこからの後半、知略と度胸だけでひっくり返す大逆転劇。このコントラストがたまらない。特に、姫群の自己犠牲には涙腺をやられた。蔵海が最後に自分の正体を明かすシーン。友の息子が生きていたことを知って、姫群が安らかに逝くところは、このドラマの名場面の一つになると思う。
悪役たちのゲスっぷりも際立ってたな。褚懐明と楊真は、本当に救いようがない。でも、最後は莊蘆隱にあっさり切り捨てられる。悪党同士の仲間割れって、見ていて実に痛快だ。楊真が死ぬ間際に莊蘆隱の罪を暴露しようとして失敗するのも、脚本がうまい。蔵海の主人公っぷりが爆発した回だった。ただの復讐者じゃない。仲間を救うために命を張れる男だ。彼の頭のキレと、何があっても折れない心。これからどうやって、もっとデカい敵に立ち向かっていくのか。ますます目が離せなくなった。
つづく
