斉家への復讐に燃える秦熠(チン・イー)の罠が、ついに発動します。

斉夢麟(ジャイ・ズールー)が運んだ救援物資に隠された、衝撃の秘密とは?

さらに、斉家の屋敷にも危機が迫ります。

絶体絶命の状況下で、父・斉総督が息子に託した最後の願い。

家族の絆と、愛する人を守るための決断が胸を打つ、緊迫の第32話です。

「錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実」あらすじネタバレ32話

秦熠の恐るべき執念と罠

秦熠(チン・イー)の斉家に対する恨みは、想像以上に根深いものでした。

彼は長年かけて周到に準備を進め、いつか斉家を完全に破滅させようと企んでいたのです。

かつて斉家の長男を死に追いやったのも、実は秦熠の仕業でした。そして今、彼は庶子である斉雁錦(チー・イエンジン)の劣等感を巧みに利用します。父親に認められたいという雁錦の切実な願いにつけ込み、災害用の食糧庫を燃やすようそそのかしたのです。

さらに秦熠は、劉儀清(リウ・イーチン)とも結託していました。救援米の支給を遅らせることで、備蓄した食糧を高値で売りさばこうというのです。人の命よりも利益と復讐を優先するその姿には、背筋が凍る思いがします。

すれ違う兄弟、燃える軍糧

斉雁錦は、父・斉総督が異母弟の斉夢麟(ジャイ・ズールー)ばかりを重用することに深く傷ついていました。

父を見返すため、彼は秦熠との約束通り食糧庫への放火を決意します。

しかしその直後、夢麟が軍用の食糧を船で運んでいるという情報を耳にしました。軍糧の私的流用は大罪です。雁錦は弟を止めるため、急いで後を追いました。

一方、秦熠の狙いはもっと残酷なものでした。彼は夢麟の部下にスパイを潜り込ませており、夢麟が運ぶ軍糧を焼き払うことで、彼を死罪に追い込もうとしていたのです。夢麟が疲れ果てて眠っている隙に、スパイが合図を送ります。そして、軍の食糧庫は炎に包まれました。

父と子の涙の別れ

斉総督が現場に駆けつけたときには、すでに手遅れでした。

瀕死の将軍から内通者がいたと聞かされた総督は、すべてが劉儀清(リウ・イーチン)の罠だと悟ります。

その頃、夢麟を追っていた雁錦は、何者かの放った矢を受け負傷してしまいます。ボロボロになって屋敷に戻った雁錦。斉総督はここでようやく、自分が敵の連環の計にはまっていたことに気づきました。

お前だけでも逃げろ総督は、これまで冷遇していた雁錦に詫び、生きて家を再興するよう諭します。長年のわだかまりが解け、父と子は涙ながらに抱き合いました。雁錦は父に深く頭を下げ、涙を飲んで屋敷を後にします。

絶望の中の希望、羅疏香の決断

斉夢麟(ジャイ・ズールー)に到着し、民衆に食糧を配ろうとしたとき、衝撃の事実が発覚します。

袋の中身は米ではなく、ただのもみ殻だったのです。

怒り狂う民衆に囲まれ、夢麟は呆然と立ち尽くします。

陳梅卿(チェン・メイチン)が間一髪で彼を救い出しました。

駆けつけた羅疏香(ルオ・シューシャン)から真相を聞かされた夢麟は、自分の軽率な行動が家族を窮地に追いやったと悔やみます。彼は父と共に罪を償うため、危険を承知で太原へ戻る決意をしました。

韓慕之(カン・ボシ)は彼を止めようとしますが、夢麟の意志は固いものでした。そして羅疏香もまた、愛する人と運命を共にする覚悟を決めます。

城門での危機一髪

太原の城門には、すでに夢麟の手配書が貼られていました。

秦熠の手下たちが目を光らせる中、夢麟は変装して潜入を試みます。

しかし、厳しい検問で正体がバレそうになったその時です。

羅疏香が機転を利かせました。とっさに夢麟の顔に煤(すす)を塗りたくり、彼を尻に敷かれた夫に見立てて兵士たちを煙に巻いたのです。二人はなんとか城内へ入ることに成功しました。

一方、官界の腐敗に絶望した韓慕之(カン・ボシ)は、辞表を提出します。劉儀清はこれを利用し、娘の劉婉(リュー・ワン)に婚約破棄を勧めますが、彼女は韓慕之(カン・ボシ)の潔白を信じ、父に反発するのでした。

第32話の感想

秦熠の執念深さが本当に恐ろしい回でしたね。

斉家を内部から崩壊させる手口があまりにも鮮やかで、見ていてハラハラしっぱなしでした。

特に、ずっと父親に認められたかった雁錦が、最後にようやく父と心を通わせたシーンには涙腺が崩壊しました。

もっと早く分かり合えていれば……と思わずにはいられません。

そして、もみ殻のシーン!

あの絶望感は強烈でした。

そんな中でも、機転を利かせて夢麟を救う羅疏香の頼もしさが唯一の救いです。

つづく