あらすじとネタバレ
役所は俺たちの砦
斉夢麟(ジャイ・ズールー)の動きは速かった。例の軍糧を三千両で買い取る。そのまま臨汾(りんふん)へ直行だ。食糧を待つ民衆のために、夜通しで運んだ。
もちろん、秦熠(チン・イー)が黙って見ているわけがない。すぐに港へ駆けつけた。でも、もう二人の姿はなかった。軍糧はとっくに桃源渡(とうげんと)から運ばれた後。秦熠は部下を引き連れて、臨汾へ船を飛ばした。
臨汾の港では、斉夢麟(ジャイ・ズールー)と羅疏が民衆に食糧を配っていた。民衆は最初、怪しんでいた。この食糧はどこから来たんだ?ってね。そこで羅疏が全部ぶちまけた。劉儀清(リウ・イーチン)と秦熠が軍糧をすり替えた悪事を。それを聞いて民衆は納得した。すぐに長い列ができた。
そこへ秦熠の船が到着する。港で食糧を配る二人を見て、怒りで顔が歪んでいた。急いで船を岸につけようとする。その瞬間、韓慕之(カン・ボシ)が動いた。斉夢麟(ジャイ・ズールー)と羅疏をさっと連れて役所へ避難させる。秦熠が上陸した時には、もう誰もいなかった。
韓慕之(カン・ボシ)は二人を役所にかくまうことにした。秦熠は役所を完全に包囲する。二人を引き渡せと韓慕之(カン・ボシ)を脅した。劉儀清の名前まで出して圧力をかける。韓慕之は断固として拒否した。役所に押し入れば、一族皆殺しの大罪になる。秦熠もさすがにそこまではできない。役所の周りを見張らせるしかなかった。
悪党たちの腹の探り合い
この知らせを聞いた劉儀清は、とんでもないことを考えた。これはチャンスだと。秦熠と韓慕之をまとめて始末する計画を立てる。邪魔な二人を同時に消せる。娘の劉婉(リュー・ワン)も秦熠を諦めるだろう。一石二鳥ってわけだ。
劉儀清は部下の鵬程(ほうてい)を秦熠の元へ送った。韓慕之を殺せという命令を伝えさせる。秦熠はバカじゃない。劉儀清の魂胆はすぐに見抜いた。自分が韓慕之を殺せば、次は自分が口封じに殺される。
秦熠は逆に鵬程をそそのかした。お前が韓慕之を殺せと。成功すれば、俺がお前を強力にバックアップしてやるそうなれば、俺たち二人は劉儀清の前で対等になれるあいつも俺たちに手出しできなくなる鵬程はその話に心を動かされた。秦熠が協力すると約束したからだ。
絶体絶命の二人
韓慕之は役所から出かける必要があった。汾河(ふんが)の両岸で、民衆が種籾を巡って争いを起こしたからだ。韓慕之が現場の仲裁に向かう。まさにその隙を、秦熠は見逃さなかった。
秦熠の部隊が役所になだれ込む。正面玄関では陳梅卿(チェン・メイチン)が必死に時間を稼いだ。裏庭からは覆面の男たちが侵入する。そこには蔡包子(ツァイ・パオズ)と徐仵作(じょごさく)が仕掛けた罠があった。侵入者たちはすぐに取り押さえられる。
徐文正(じょ・ぶんせい)が斉夢麟と羅疏を裏から逃がした。でも、すぐに追っ手が迫る。逃げる途中、斉夢麟が斬られてしまった。羅疏は負傷した彼を抱えて、必死に走った。
一方、韓慕之も現場で襲撃されていた。蔡捕頭(ツァイほとう)が身を挺して韓慕之を守る。刺客をその場で斬り捨てた。蔡捕頭(ツァイほとう)はその刺客の顔に見覚えがあった。太原(たいげん)で見た男だった。
炎に消えた秦熠
羅疏は血を流す斉夢麟を連れて貧民窟へ逃げ込んだ。そこは昔、二人が慈善活動をしていた場所だ。斉夢麟は出血がひどく、意識を失ってしまう。羅疏は必死に看病した。夜になって、薬を手に入れるために一人で外へ出る。
それが間違いだった。町のゴロツキに捕まってしまう。羅疏は鳴珂坊(めいかぼう)という場所に連れて行かれ、秦熠に引き渡された。
意識が戻った斉夢麟は、羅疏がいないことに気づく。ふらつく体で彼女を探しに出た。そして、彼女が捕まったことを知る。
秦熠は羅疏を脅した。でも彼女は少しも屈しない。怒った秦熠は、羅疏を地面に押さえつけた。その時、斉夢麟が鳴珂坊に駆けつける。彼は羅疏を助けようと中に飛び込もうとした。でも、扉も窓もすべて固く閉ざされていた。
秦熠は羅疏をエサに、斉夢麟をおびき寄せた。斉夢麟は姿を現す。俺の命と引き換えに、彼女を解放してくれ秦熠は怒りに任せて斉夢麟を殴りつけた。さらに斉夢麟の目の前で、羅疏に手を出そうとする。
羅疏は秦熠に警告した。劉儀清に幻想を抱くなあなたが斉夢麟を殺しても、劉儀清はあなたを始末するだけだ秦熠はそれを信じない。
その瞬間、外が騒がしくなった。韓慕之、劉儀清、そして布政使の趙大人(ちょうたいじん)が兵を率いて鳴珂坊を包囲していた。秦熠は自分が追い詰められたことを悟る。彼は大声で叫んだ。すべては劉儀清が裏で糸を引いていたんだ!韓慕之が秦熠の逮捕を命じる。秦熠は羅疏の命を盾にした。
趙大人が秦熠を捕らえよと最終命令を下す。秦熠は覚悟を決めた。部屋に用意していた石漆に火を放つ。すべてを道連れにするつもりだ。炎は一瞬で部屋を包んだ。
韓慕之は必死に扉を壊そうとする。その時、劉儀清が非情な命令を下した。扉を封鎖しろ!二人まとめて焼き殺すつもりだ。
その瞬間、斉夢麟が燃え盛る炎の中に飛び込んだ。秦熠がそれを阻もうとする。斉夢麟は秦熠を蹴り飛ばした。そして羅疏を抱えて、火の海から脱出する。
秦熠は炎に飲まれて死んだ。斉夢麟と羅疏は、九死に一生を得た。
今回の感想
いやあ、秦熠、哀れだったな。最後まで劉儀清の手のひらの上で踊らされてた。自分が捨て駒だって気づいた時にはもう遅い。悪党になりきれない小物の悲しい末路って感じだ。彼が最後に全部ぶちまけたのは、唯一の抵抗だったのかもしれない。
それにしても、一番ヤバいのは劉儀清だ。邪魔者を一掃するために、味方だった秦熠まで平気で切り捨てる。それだけじゃない。最後、火事になった部屋の扉を塞げって命令しただろ。あそこはゾッとしたね。斉夢麟と羅疏まで一緒に殺そうとするんだから、底知れない悪意を感じる。自分の計画のためなら、誰が死んでも構わないってことだ。
そんな地獄みたいな状況で、斉夢麟はやっぱりヒーローだった。怪我してるのに、火の中に飛び込んで羅疏を助ける。ベタだけど、こういうのが一番グッとくる。秦熠を蹴飛ばして脱出するシーンは、今回のハイライトだったな。本当に息つく暇もない回だった。
つづく

