林池(りんち)の背中にある傷を見て、彼こそが両親の仇だと確信してしまいます。一方、当時の記憶が曖昧な陌軽塵は、彼女の憎しみを一身に受け止める覚悟を決め……。過去の因縁が二人の愛を引き裂こうとする、涙なしでは見られない第12話。真犯人は本当に彼なのでしょうか?切ない展開が続きます。
「初恋ロマンス」あらすじネタバレ12話
疑惑の夜と背中の傷
夜も更けた頃、林池(りんち)は眠れないと言って陌軽塵(はくけいじん)の部屋を訪れます。彼女は、彼が熟睡していると思い込み、そっと衣をめくって背中を確認しました。
そこには、刀による古傷がくっきりと残っていました。それを見た瞬間、林池(りんち)の胸は張り裂けそうになります。10年前、両親を襲った犯人と同じ傷があったからです。
まさか、本当に彼が……信じたくない事実に打ちひしがれる林池(りんち)は起きていました。彼女が何を疑い、何を確かめようとしたのか察していますが、あえて何も言いません。いつか彼女自身の口から問いかけてくれるのを、静かに待つことにしたのです。
深まる誤解と周囲の思惑
一方、大理寺(司法機関)では10年前の殺人事件に関与した常習犯が捕まりました。杜若(とじゃく)は、この男の証言に不審な点を感じます。林池に伝える前に、まずは裏を取ろうと慎重に動きます。
しかし、林池の妹・凌燕(りょうえん)は止まりません。証拠は揃っているのよ、まだ彼を信じるの?そう言って林池を煽り立てます。この会話を偶然聞いてしまった陌軽塵(はくけいじん)の心境を思うと、胸が痛みますね。
林池は杜若のもとへ走り、凌燕(りょうえん)が現場で陌軽塵を見たと言っていると訴えます。けれど杜若は冷静です。誰かに利用されている可能性があると諭しますが、焦る林池は聞き入れません。あなたが協力してくれないなら、自分で調べる!そう言い放つ彼女を見兼ねて、杜若は仕方なく捕らえた男のもとへ案内します。
悲しすぎる対峙
男の口から出たのは事件には皇室が関わっているという言葉でした。林池の中で、疑惑は確信へと変わってしまいます。
その頃、陌軽塵は凌燕(りょうえん)を問い詰めていました。10年前、確かに君の家に行ったかもしれない。だが記憶がないんだ彼は、凌燕が悪党・姫定岳(きていがく)に操られていることを見抜き、これ以上林池を傷つけないよう彼女を拘束させます。
そしてついに、陌軽塵と林池が向き合う時が来ました。林池は涙ながらに問います。10年前、私の家に来たの?陌軽塵は否定しませんでした。ただ、薬の副作用で錯乱していたため、殺した記憶はないと正直に答えます。
もし私が犯人だと思うなら、この剣で私を刺せばいい陌軽塵は自ら林池の剣先に体を押し付けようとします。愛する人を刺すことなどできない林池は、泣き崩れて剣を捨ててしまいました。お互いを想っているのに、過去が二人を引き裂こうとする展開には涙が止まりません。
皇后が語るあの日の真実
自分は本当に林池の両親を殺したのか?罪悪感に苛まれた陌軽塵は、皇后のもとへ向かいます。なぜあの事件を揉み消したのか、真実を問いただすために。
皇后の口から語られたのは、衝撃的な光景でした。当時、陌軽塵の病気が世間に知られるのを恐れた皇后は、事件を隠蔽したのです。あの日、お前は血まみれの刀を持って立っていたわ皇后もまた、彼が殺したのかどうか確証は持っていませんが、状況は真っ黒でした。
あのことは忘れなさいと言う皇后に対し、陌軽塵は自分を許すことができません。部屋に戻った彼は、酒に溺れ、自暴自棄になってしまいます。弟の姫定欒(きていらん)が必死に慰めますが、陌軽塵の絶望は深いものでした。
林池に伝えてくれ。私の命はいつでも差し出すと熱い手炉を握りしめながら、ただひたすらに林池のことだけを想う陌軽塵。その姿はあまりにも切なく、見ているこちらの胸まで締め付けられるラストでした。
第12話の感想
今回の陌軽塵、見ていて本当に辛かったですね…。記憶がないのに、林池の憎しみを受け止め、命まで差し出そうとするなんて、愛が深すぎます。それにしても、皇后の証言はどこまで本当なのでしょうか?血まみれの刀を持っていたというだけで犯人扱いするのは早計な気がします。二人の間に横たわる10年前の事件、早く真実が明らかになってほしいと願わずにはいられません!
つづく