ついに林池(りんち)の婚礼の日が近づく。林池は妹の凌燕(りょうえん)に出席してほしいと願うが、二人の溝は埋まらないままだった。一方、長年林池を見守ってきた杜若(とじゃく)は、ある決意を胸に陌軽塵のもとを訪れる。幸せな式の裏側で、過去の因縁と新たな陰謀が動き出そうとしていた。
「初恋ロマンス」あらすじネタバレ18話
姉妹の確執と凌燕(りょうえん)の疑惑
結婚式を目前に控えた林池(りんち)。彼女にとって唯一の家族である妹の凌燕(りょうえん)には、どうしても式に出席してほしいと願っていました。
林池(りんち)に会いに行き、その想いを伝えます。けれど、凌燕の心は頑なでした。彼女は姫定岳(きていがく)の言葉を信じ込み、陌軽塵(はくけいじん)こそが親の仇だと思い込んでいるのです。
説得は失敗し、怒りが収まらない凌燕。剣を振り回して鬱憤を晴らしているとき、ふと過去の記憶が蘇ります。かつて自分たちを襲った刺客の姿。その剣さばきが、陌軽塵(はくけいじん)に似ていることに気づいてしまったのです。
疑惑を確かめるため、凌燕は冷風(れいふう)の部屋へ忍び込みます。そこで彼女が見つけたのは、寝台の下に隠された一本の帯。中には、あの時と同じ軟剣が隠されていました。これで彼女の疑念は確信へと変わってしまいます。
杜若の愛と決別
一方、林池(りんち)を想い続けてきた兄弟子の杜若(とじゃく)から好きなら隠さずに伝えるべきと背中を押され、ある行動に出ます。
杜若は陌軽塵(はくけいじん)に手紙を送り、屋敷を訪ねました。そして、なんと陌軽塵に決闘を申し込んだのです。二人が剣を交えようとしたその時、林池が帰宅し慌てて止めに入ります。
勝負は杜若の負けでした。しかし、彼の真の目的は戦うことではありませんでした。陌軽塵は林池に明かします。杜若は、林池の好物や癖、長所から短所まで、すべてを陌軽塵に託していたのです。あいつを頼むという、不器用で深い愛情表現でした。
幸せな婚礼と初夜の悩み
ついに婚礼の日がやってきました。皇后からの助言もあり、皇室の堅苦しい儀式ではなく、民間の風習に則った温かい式が執り行われます。赤い花嫁衣装に身を包んだ林池は、本当に幸せそうです。
屋敷の外には、こっそりと様子を見に来た凌燕の姿がありました。姉を想う気持ちはあるものの、中に入ることはできず、ただ立ち尽くしていました。
そして夜、二人は初夜を迎えます。ここで陌軽塵にはある悩みが。彼には触覚がないため、力の加減が分からず、愛する林池を傷つけてしまわないか不安だったのです。そんな初々しい夜が更けていきました。
皇后の特訓と忍び寄る影
翌日、林池は宮中に呼ばれます。皇后は、無作法が原因で林池が命を落とすことがないよう、礼儀作法を叩き込むことにしたのです。大量の教本を渡された林池。家に帰ってからも、まるで何かに取り憑かれたように礼儀作法の練習を繰り返します。
そんな中、不穏な動きを見せる人物がいました。姫定岳(きていがく)です。彼は病床の皇帝に会おうとしますが、面会を断られてしまいます。焦った彼は、部下に命じて街に噂を流させました。24年前の予言が成就し、妖魔が現れて世が乱れる陌軽塵を陥れるための罠が、着々と動き出していたのです。
第18話の感想
今回はなんといっても杜若(とじゃく)兄弟子に泣かされました。ただの恋敵として邪魔をするのではなく、林池の取扱説明書を陌軽塵に託すなんて、いい男すぎます。そして、幸せな結婚式の裏で、妹の凌燕が冷風(れいふう)の剣を見つけてしまったのが怖すぎますね。これは完全に誤解が深まるパターンです。初夜で力の加減を心配する陌軽塵のピュアさには癒やされましたが、姫定岳(きていがく)の陰謀がどう絡んでくるのか心配でなりません。
つづく