ついに自らの秘密を公にし、囚われの身となった陌軽塵(はくけいじん)だが、権力争いの波に飲み込まれていく。絶体絶命のピンチの中、意外な人物が救いの手を差し伸べる。果たして二人は、迫りくる追手から逃れ、自由を手にすることができるのか? 涙と愛が交錯する緊迫の逃亡劇がスタート!
「初恋ロマンス」あらすじネタバレ21話
悲壮な決意と祭祀での事件
陌軽塵(はくけいじん)に重大な決意を告げました。先祖を祀る祭祖大典の場で、皇太子の座を争う競争から降りると宣言するというのです。彼は残りの人生を、ただ林池(りんち)のためだけに捧げたいと願っていました。
でも、彼の心の内はもっと悲しいものでした。現世では結ばれない運命だと悟り、来世で平凡な夫婦になれることを夢見ていたのです。林池(りんち)には笑顔を見せながら、心の中で別れを覚悟しているなんて切なすぎますよね。
そして迎えた祭祖大典の日。天下の安寧を祈る儀式の最中、衝撃的な出来事が起こります。なんと陌軽塵(はくけいじん)は自らの手掌を短剣で切りつけ、衆人の前で血を流したのです。そして、かつて国師が予言した災いをもたらす妖魔は自分だと名乗り出ました。
これを見たライバルの姫定岳(きていがく)は、好機とばかりに彼を捕らえるよう命じます。皇帝も、衆人環視の中ではどうすることもできません。陌軽塵(はくけいじん)は天牢へと連行されてしまいます。林池は地面にひざまずき、必死に彼を許してほしいと懇願しますが、その声は届きませんでした。
牢獄での対峙と真実
天牢に囚われた陌軽塵のもとへ、姫定岳(きていがく)が嫌味を言いにやってきます。彼は林池への解毒薬は本物だから安心しろと告げました。
ここで陌軽塵は、自分が犠牲になった本当の理由を明かします。すべては、林池と皇后を守るためでした。自分が死ねば、父である皇帝を脅かしていた不吉な予言も消滅します。そうすれば、皇后が危険にさらされることもなくなり、皇帝も過去の秘密を暴く必要がなくなるのです。
姫定岳(きていがく)は、この期に及んで皇后も道連れにしようと画策していました。朝廷で陌軽塵を処刑し、皇后も罰するべきだと皇帝に迫ります。しかし、皇帝はこの要求を拒否。逆に皇后の寝宮を厳重に警護させ、誰も手出しできないようにしました。これには姫定岳も、当てが外れて悔しさを隠せません。
皇帝の親心と脱出計画
一方、林池たちは陌軽塵を救うために脱獄計画を練っていました。しかし、事態は意外な方向へ動きます。
皇帝が密かに天牢を訪れたのです。君臣の礼を抜きにして、父として息子と向き合います。これほど長く隠し通してきたのに、愛のために命を捨てるのかと問う皇帝。陌軽塵は、天下の平穏のために真実を明かしたのだと答え、林池のことを皇帝に託しました。
その後、林池のもとに勅旨が届きます。それは辺境への流刑という厳しい命令でした。しかし、勅旨を届けた戴公公は、こっそりと林池に耳打ちします。第二皇子(陌軽塵)が城外で待っている。すぐに出発しなさいと。
実はこれ、すべて皇帝が仕組んだ逃走劇だったのです。表向きは流刑としつつ、二人を逃がそうとしていたんですね。
父との別れ、そして逃避行へ
杜若(とじゃく)の手引きで、陌軽塵は牢から出されます。姫定岳は皇帝が自分を欺いたと気づき激怒。すぐに追手を放ち、陌軽塵を見つけ次第殺すよう命じました。
城門の外で、陌軽塵と皇帝による最後の芝居が行われます。追いついた皇帝は、逃げる陌軽塵に向けて矢を放ちました。しかし、その矢はわざと狙いを外されていました。父の不器用な愛を感じ取った陌軽塵は、遠くから跪いて謝罪と感謝を捧げます。そして、待っていた林池と共に馬を走らせました。
師匠の荘塵(そうじん)も駆けつけ、なけなしの貯金をすべて二人の路銀として手渡します。あんなにお金に執着していた師匠が、愛弟子のために全財産を出すなんて感動的です。
姫定岳は杜若を捕らえましたが、まだ利用価値があると考え命は奪いませんでした。しかし、逃げた二人への殺意は消えていません。陌軽塵と林池の、命がけの逃避行が始まります。
第21話の感想
今回は皇帝の父としての顔に涙腺が崩壊しました!冷徹に見えて、実は誰よりも息子を案じ、自ら悪役を演じてまで二人を逃がすなんて……。城門でのわざと外した矢のシーンは、言葉以上の愛情が詰まっていましたね。そして、お金大好きな師匠が全財産を渡すシーンも胸アツでした。周りの人々の愛に支えられ、二人は無事に逃げ切れるのでしょうか?
つづく