刺客との戦いで、林池(りんち)をかばって負傷した陌軽塵(はくけいじん)。

しかし、感覚を失っている林池(りんち)もまた、知らぬ間に傷を負っていました。

痛みのない恐怖を知った林池と、彼女を守りたい陌軽塵(はくけいじん)。

解決策を探す中で二人の距離は急接近しますが、新たな敵の影も忍び寄ります。

胸キュン必至の同居生活もスタート!?

「初恋ロマンス」あらすじネタバレ9話

守るための怪我と、痛みのない体

林池(りんち)の活躍によって、姫定岳(きていがく)の手下たちはあっという間に倒されてしまいました。

陌軽塵(はくけいじん)が手を出す必要もないほどでしたね。

ところが、逃げようとした刺客が放った暗器が林池(りんち)を襲います。とっさに彼女をかばった陌軽塵(はくけいじん)は、その飛刀を受けて負傷してしまいました。刺客には逃げられてしまいましたが、林池(りんち)を屋敷へと送り届けます。

屋敷に戻って手当てをしていると、陌軽塵はあることに気づきます。実は林池もまた、戦いの中で怪我を負っていたのです。しかし、感覚を失っている彼女は、自分の傷にまったく気づいていませんでした。

その様子を見た陌軽塵は、林池に屋敷に留まって自分の看病をするよう命じます。そうでなければ、感覚を返さないなんて意地悪を言っていますが、本当は彼女のことが心配でたまらないんですよね。

動き出す敵と、それぞれの想い

一方、姫定岳(きていがく)のもとには、驚くべき報告が入っていました。

陌軽塵の武功が弱まり、逆に林池が強くなっているというのです。

かつては無敵だった陌軽塵が、たかが暗器で重傷を負った事実に、姫定岳(きていがく)は疑念を抱きつつも計画を進めます。

彼は、林池が単なる皇後の駒ではないと見抜いていました。そして、林池と幼馴染である凌燕(りょうえん)を利用し、彼女に近づくよう指示を出します。ここからまた、面倒なことになりそうな予感がしますね。

感覚のない生活を強いられている林池は、かつて陌軽塵が味わっていた苦労を身をもって体験していました。師匠の凌画(りょうが)から陌軽塵と食事でもしてきなさいと勧められますが、林池は浮かない顔。感覚を取り戻した今の彼に、私はもう必要ないと思い込んでしまっているのです。

君とならどこへでも愛の告白

林池の様子を見に行った陌軽塵は、衝撃的な光景を目にします。

彼女は刺繍をしていたのですが、指を針で刺して血を流していても、まったく気づかずに作業を続けていたのです。

痛みのない恐ろしさを目の当たりにし、陌軽塵は心を痛めます。

なんとかして感覚を元に戻さなければ二人は薬房へ行き、感覚を戻すための薬材を探したり、自分たちで調合を試みたりします。しかし、どれだけ探しても解決策は見つかりません。

部屋に戻り、途方に暮れる二人。そこで陌軽塵は、林池に力強く告げます。たとえ皇后が反対しようとも、二人で遠くへ逃げよう。誰も干渉できない場所へ

その言葉に胸を打たれた林池は、もう離れないと決意します。そして二人は、互いの想いを確かめ合うように口づけを交わすのでした。このシーン、二人の絆が深まったことが伝わってきて、とても感動的でしたね。

奇妙な同居生活の始まり

そんな中、杜若(とじゃく)が林池を訪ねてきます。

彼は行方不明の妹の記録が大理寺にあるはずだ、必ず見つけ出すと林池を励ましました。

これを知った陌軽塵は、当然ながら面白くありません。嫉妬心がメラメラです。

しかし、薄着の林池が寒そうにしているのを見て、思わず自分の衣をかけてあげる優しさを見せます。林池がまだ帰りたくないという素振りを見せると、陌軽塵は君が一人だと危ないからと理由をつけて、彼女を屋敷に引き留めました。素直じゃないところが可愛いですよね。

その後、陌軽塵は感覚のない林池のために、特訓を開始します。感覚に頼らず、知識と論理で危険を察知する方法を叩き込むのです。さらに、大量の本を書き写すという罰ゲームのような課題まで与えられ、林池はうんざり。

そこで林池は逆に嫌がることを強制しないというルールを陌軽塵に突きつけます。陌軽塵はその条件を飲む代わりに、ある要求をしました。夜は一緒に寝ること一人で眠るのが寂しくなってしまった、というのが理由だそうです。結局、部屋の中に紗(うすぎぬ)のカーテンを一枚隔てて、二人は同じ部屋で眠ることになりました。紗越しにお互いの気配を感じながら眠る二人。なんだかんだ言いつつ、幸せそうな空気が漂っています。

第9話の感想

今回は感覚の逆転がもたらす切なさと、陌軽塵の不器用な優しさが際立つ回でした。

自分の怪我よりも、痛みを感じない林池を心配する陌軽塵の姿にはグッときます。

そして、まさかの駆け落ち宣言からのキスシーン!

普段は冷静な彼が情熱を見せるギャップがたまりません。

同じ部屋で寝ることになった二人が、これからどんなドキドキする夜を過ごすのか、ニヤニヤが止まりませんね。

つづく