陳火蛾(ちんか)の事件を追う顔幸(がんこう) の周りが、にわかにきな臭くなる。永安公主をはじめ、多くの人物が顔幸に事件から手を引くよう忠告。その裏で、夫の沈渡(ちんと)は事件の全権を掌握するため動き出す。顔幸は沈渡の助けを得て、ついに単独で捜査を開始。被害者の家で、過去に起きた別の事件との繋がりを示唆する手がかりを発見する。物語の闇がさらに深まる回。
「長楽曲~白い愛、黒い罪~」あらすじネタバレ11話
みんな顔幸(がんこう) を止めに来る、怪しすぎだろ
刑部の上司、呉主事(ごしゅじ)はもうハラハラだ。顔幸(がんこう)を怒らせるんじゃないかって。そんな時に永安公主がひょっこり現れる。顔幸のことを賢い子ねなんて褒めるくせに、陳火蛾(ちんか)の事件からは手を引けって言ってくるんだ。しかも、姉の顔采薇(がんさいび)と韓世元(かんせいげん)の結婚話まで持ち出して、これで丸く収めようって魂胆らしい。顔幸が返事をする前に、公主はさっさと帰っていく。
周りの連中も、みんな示し合わせたみたいに顔幸を事件から遠ざけようとする。呉主事(ごしゅじ)は刑部の闇は深いぞ!って顔幸を必死に説得するし、陸垂垂(りくすいすい)も危ない橋は渡るなって心配してくれる。
そこへ張宝環(ちょうほうかん)まで顔幸を訪ねてくる。用件は韓世元(かんせいげん)の安否確認だった。だけど、当の韓世元は家に帰ってなくて、張宝環(ちょうほうかん)は意図的に避けられてるんじゃないかと推測する。もう、誰が何を考えてるのかサッパリ分からない。見えない網が顔幸を孤立させようとしてるみたいだ。
沈渡(ちんと)、裏で動く
顔幸が姉の顔采薇(がんさいび)を見舞いに行くと、韓世元がかいがいしく世話を焼いている。顔幸は二人の関係を探ろうとするけど、韓世元はうまく話をそらす。家に帰れば、今度は母親が沈渡(ちんと)からの豪華な贈り物の話をしてきて、旦那の動きに気をつけろと釘を刺される始末。
その頃、夫の沈渡は太皇太后に直接会っていた。陳火蛾(ちんか)の事件を担当させてほしいと願い出たんだ。この事件の裏には何かある。沈渡はそう確信してる。太皇太后はこれを許可して、別の案件だった弘文館のことは張丞相(ちょうじょうしょう)に任せることにした。この決定に永安公主は不満顔で、一方の蕭重(しょうじゅう)はほくそ笑んでいる。登場人物それぞれの思惑が渦巻いてるな。
夫婦の攻防、そして捜査開始
夜、顔幸がこっそり出かけようとしたら、当然のように沈渡に見つかる。まあ、そうなるよな。
陳火蛾の事件に首を突っ込みたくてたまらない顔幸。沈渡が正式に担当すると知って、大喜びだ。すぐさま墨をすってご機嫌を取り、捜査に参加させろとアピールする。
夕食には得意料理までふるまって、胃袋から旦那を攻略しようとする。鶏料理をさばくのと検死解剖は似てるなんて、とんでもないことを言い出すから、沈渡は食欲をなくしてたけどな。
沈渡は危険だからと一度は断る。でも、顔幸の真相を突き止めたいっていう真っ直ぐな目には勝てなかった。 必ず俺に相談することを条件に、内衛府の令牌を渡す。
翌朝、顔幸はさっそく陳火蛾の夫、陳守傑(ちんしゅけつ)の屋敷へ向かった。管家の話では、陳守傑(ちんしゅけつ)は妻が殺されてからおかしくなって、失火とか飛蛾(蛾)とか、意味不明な言葉を繰り返しているらしい。顔幸が屋敷を調べると、隠し場所から錦繡坊の銘が入った布が見つかった。陳守傑が怯えながら叫ぶ火事だ!蛾だ!。顔幸は、この陳火蛾こそが事件の鍵だと確信する。
浮かび上がる過去の事件
顔幸が刑部に戻ると、呉主事が彼女の席をこっそり移動させていた。少しでも危険から遠ざけようっていう親心なんだろう。
顔幸は調査を続け、聖歴三年に起きた錦繡坊事件にたどり着く。当時、錦繡坊が作った服の刺繍が原因で、逆賊の汚名を着せられて一家全員が処罰されたらしい。この事件がきっかけで、汝寧長公主は皇室と縁を切った。記録は曖昧で、何か大きな力が働いて隠蔽された気配がする。
話は変わって、科挙の準備をしている潘池(はんち)という男が誘拐される。永安公主からの援助を断ったことで、どこかの派閥に目をつけられたようだ。絶体絶命のピンチに、永安公主の手下と沈渡たちが駆けつけ、激しい乱闘の末に潘池(はんち)を救出する。沈渡の強さは相変わらずだけど、黒幕はまだ姿を現さない。もっと大きな嵐が来そうだ。
このエピソードの感想
今回は顔幸の周りが一気に騒がしくなったな。みんなが事件から遠ざけようとするってことは、それだけヤバいってことだろ。永安公主の動きが一番怪しい。沈渡は相変わらずスマートだけど、結局は顔幸の熱意に折れて協力しちゃうあたり、なんだかんだ言っていい夫婦じゃないか。そして、新しく出てきた錦繡坊事件っていう過去の謎。これが現在の事件にどう絡んでくるのか。一つの事件を追っていたはずが、どんどん話がデカくなっていく感じ、たまらないね。
つづく