朝議では、張丞相(ちょうじょうしょう)を陥れようとする新たな告発が起こる。沈渡(ちんと)は冷静に状況を分析し、事件の裏に潜む真の黒幕を探り始める。一方、顔幸(がんこう) は友人たちとの交流の中で、過去に助けた書生たちと思わぬ形で再会する。彼らの口から、昨夜起きた襲撃事件の真相が語られる。その夜、沈渡は顔幸の実家を訪れるが、そこで顔幸の父が持つある秘密に気づいてしまう。それは、沈渡自身の過去、特に彼の父の死に関わるかもしれない重大な手がかりだった。宮廷の陰謀と、二人の過去が複雑に絡み合い始める。

「長楽曲~白い愛、黒い罪~」あらすじネタバレ12話

宮廷の駆け引き、黒幕は誰だ?

朝っぱらから永安公主が太皇太后に駆け込んできた。張丞相(ちょうじょうしょう)が才能ある若者たちを殺そうとしたって大騒ぎだ。隣では来羅織(らしき)が、そうだそうだと話を盛っている。

そこに沈渡(ちんと)がすっと現れる。昨夜手に入れた暗器を見せて、どうも黒幕は蕭重(しょうじゅう)っぽいですよ、と匂わすんだ。でも沈渡(ちんと)本人は分かってる。三方向からの情報が全部、蕭重(しょうじゅう)を犯人だと示している。こんなに分かりやすい状況は、逆に怪しいってことだ。

蕭重は必死に自分の無実を訴える。太皇太后は沈渡に、引き続き調査して真相を突き止めるよう命じた。まあ、妥当な判断だよな。

朝議が終わると、張丞相(ちょうじょうしょう)が急いで沈渡に礼を言いに来た。来羅織(らしき)は横でニヤニヤしているだけ。沈渡は二人とも完全に無視して、さっさとその場を去った。クールというか、敵と味方がはっきりしてるよな。

顔幸(がんこう) と男たち、それぞれの想い

一方、顔幸(がんこう)から相談を受けていた。生まれつきの痣を消す方法はないかって。顔幸にもどうすることもできない。

陸垂垂(りくすいすい)が席を外した時、潘池(はんち)たちがヤケ酒を飲んでいるのに出くわした。顔幸が駆けつけると、潘池(はんち)はもうベロベロだ。実は沈渡が潘池に忠告していた。都の状況は複雑だから、お前たちが軽々しく首を突っ込むな、と。潘池は悔しいけど、沈渡の言うことが正しいと理解はしている。

顔幸は酔った書生たちを馬車で送ってやる。そこで彼らから昨夜の真相を聞いた。三方向から命を狙われたけど、沈渡が助けてくれたらしい。やっぱり沈渡は動いていたんだ。

潘池は、実は酔ったフリをしていただけだった。本当は顔幸に会いに来たのに、すれ違ってしまった。しかも、沈渡と顔幸が結婚したことを知って、内心はぐちゃぐちゃだ。沈渡が顔幸を傷つけるんじゃないかと心配もしている。

顔幸が家に帰ると、なんと沈渡が飯も食わずに待っていた。どんだけ好きなんだか。顔幸は庭で武術の稽古をする沈渡の姿を見て、素直にかっこいいと褒める。なのに、急に実家に帰ると言い出して、さっさと出て行ってしまった。残された沈渡、マジでポツンとしててちょっと面白い。

顔幸の実家で発覚した、ヤバい秘密

顔幸が実家に着くと、母親の江姨娘(こういじょう)が温かいスープを用意して待っていた。早く元気になって、孫の顔を見せておくれ、なんて話をしている。平和な母娘の時間だ。

そこへ突然、沈渡がやって来た。雰囲気が一気に変わる。顔幸の父親も一緒に夜食を食べることになった。沈渡は顔幸の隣に座って、あれこれと世話を焼く。おかずを取ってやったりして、家族の前でイチャつき始めた。

食事が終わった後、顔幸の父親である顔闊(がんかつ)が沈渡を書斎に案内した。そこで見せられた古い書物の模写が、とんでもないものだった。顔闊(がんかつ)は、なんと沈渡の亡き父親の筆跡を真似て練習していたんだ。その事実を悪びれもなく本人に話しちゃう。

沈渡は顔に出さない。でも内心は穏やかじゃないよな。その書を持ち帰ることにした。

夜、一人になった沈渡は、父親の形見の扇子を取り出す。持ち帰った書と筆跡をじっくりと見比べる。そして、ある結論にたどり着く。親父の筆跡を偽造した人物、それは顔幸の父親、顔闊じゃないのか、と。これはキツい。一番知りたくなかった真実かもしれない。

もう一つの事件、錦繡坊の謎

その頃、陸垂垂はあの仮面の男を待っていた。痣を消す秘法を見つけたと嬉しそうに報告する。早く仮面を取ってほしい、その一心だ。

別の場所では、来羅織が雲雀(ひばり)という女性を刺客と勘違いして騒ぎになる。沈渡が割って入って、その場を収めた。雲雀(ひばり)は錦繡坊の濡れ衣を晴らしてほしいと、証拠の品を沈渡に渡そうとする。でも沈渡は受け取らない。ただ護衛をつけるだけ。

その夜、雲雀は案の定、何者かに襲われる。そこを徐帥(じょすい)に助けられた。翌日、雲雀はまた沈渡に助けを求める。でも沈渡は彼女の身の安全を心配して、下手に動くことを拒んだ。沈渡にも守りたいものが多すぎるんだよな。

今回のエピソードについての感想

いやー、今回は情報量が多かったな。特に最後の展開には驚いた。沈渡の親父の死に、まさか顔幸の親父が絡んでるかもしれないなんて。これはキツいよ。沈渡は顔幸のことを本気で好きになり始めてるのに、相手の父親が自分の親の死の真相を握ってるかもしれないんだから。しかも、ただの事件じゃなくて、筆跡を偽造してたってのがまた生々しい。顔幸は何も知らないまま、実家と沈渡の間で板挟みになる未来しか見えない。それから、潘池もまだ顔幸のこと諦めてないし、錦繡坊の事件も全然解決してない。色んな話が同時に進んでて、目が離せない回だったな。沈渡の苦悩が深まるほど、物語に引き込まれていく。

つづく