あらすじとネタバレ
怪しい遺体と過去の記憶
顔幸(がんこう) が陳家のじいさんの遺体を調べるところから話は始まる。彼女はすぐに気づいた。遺体から、普通じゃない妙な香りがする。これは腐敗を防ぐための薬草の匂いだ。つまり、このじいさん、死んでからかなり時間が経っているってことだ。
顔幸(がんこう) は手がかりを探しに史策庫っていう資料室へ向かう。でも、一緒だったはずの役人、季方鳴(きほうめい)がいつの間にか姿を消していた。怪しいよな、こいつ。
ここで、沈渡(ちんと)の辛い過去のシーンが挟まる。彼の母親が、一族の名誉のために罪を認めろって迫るんだ。もちろん、沈渡(ちんと)は拒否する。親父は無実なんだって、絶対に首を縦に振らない。 この経験が、今の彼の正義感の原点になってるわけだ。
火事が繋いだ二人の心
顔幸(がんこう) は史策庫で徹夜して資料を漁る。そこで友人の陸垂垂(りくすいすい)に会うんだ。陸垂垂(りくすいすい)は、顔幸が知らないところで沈渡(ちんと)がどれだけ彼女を助けてきたかを話す。危ない時に駆けつけたり、裏で事件の真相を追い続けていたり。それを聞いて、顔幸の沈渡に対する誤解が少しずつ解けていく。
そんな中、史策庫で火事が発生する。沈渡は顔幸がまだ中にいると勘違いして、ためらわずに火の海へ飛び込んでいくんだ! 幸い、顔幸はもう外に逃げていて無事だった。気を失った顔幸を抱きかかえる沈渡。 この一件で、二人の間の壁が一気に崩れた感じがする。顔幸は、今まで誤解していたことを素直に謝って、感謝を伝えた。
新たな容疑者、季方鳴の影
一件落着かと思いきや、顔幸は沈渡の服に奇妙な粉が付いているのを見つける。これ、錦繡坊の事件現場にあった粉と同じものだ。師匠に調べてもらうと、西域にしか生えない珍しい植物の粉だと判明する。 顔幸は手がかりを求めて、怪しい市場鬼市へ向かうことを決める。
一方、別の場所でまた事件が起きる。陳守傑(ちんしゅけつ)っていう男が梁に吊るされ、下には炭火が置かれていた。殺されかけていたところを、沈渡と顔幸が発見する。この手口、前の事件とそっくりだ。
その現場に、あの季方鳴がうろついていた。もちろん、その場で捕まる。 本人は火事の証拠を探しに来ただけだと言い張るけど、タイミングが良すぎる。顔幸と沈渡は、季方鳴が怪しいと確信する。史策庫の火事も、証拠を消すための放火だったんじゃないかって。
罠と真相
顔幸は一芝居打つことにした。季方鳴に会って、陳守傑が罪を全部白状したと嘘の情報を流す。これで揺さぶりをかける作戦だ。 でも、上からはこの事件の捜査を打ち切れっていう命令が下る。陳守傑は秘密裏に処刑されるかもしれない。
案の定、季方鳴は牢屋に忍び込んで陳守傑を殺そうとした。 そこを沈渡たちが取り押さえる。観念した季方鳴が、ついに真相を語り始めた。彼は昔、錦繡坊の元主人だった孔先融(こうせんゆう)に世話になった。孔先融のおかげで、陳守傑に紹介してもらって役人になれたんだ。錦繡坊の事件で恩人である孔先融が死んだことを恨んで、復讐を計画したってわけだ。
第16話の感想
今回は沈渡と顔幸の距離がグッと縮まった回だったな。火事のシーンは展開としては王道だけど、やっぱり盛り上がる。顔幸を助けるために迷わず火の中に飛び込む沈渡の姿には、こっちの胸も熱くなったよ。今までお互いに意地を張ってた二人が、この事件をきっかけにやっと素直になれた。顔幸がちゃんと謝るところ、見ていてホッとした。
事件の方は、季方鳴がやっぱり黒幕の一人だった。最初から怪しい雰囲気はあったけど、動機が単純な悪じゃなくて、過去の恩讐が絡んでいるのがこのドラマらしい。誰もが善人でも悪人でもない、複雑な人間関係が描かれている。ただ、季方鳴が捕まったからといって、すべてが解決したわけじゃない。彼に陳火蛾(ちんか)の手口を教えたのは誰なのか、謎はまだ残っている。
二人の関係が進展した甘い部分と、事件の闇が深まるサスペンス部分のバランスが絶妙な回だった。
つづく