新たな連続殺人の幕開けと長安に渦巻く軍権の影

大理寺少卿の景翊による尋問で秘書郎の厳明暗殺の真相が判明するも、黒幕は即座に口封じを実行します。

さらに刑部尚書の馮玠が謎の急死を遂げ、安郡王の蕭瑾瑜(しょう・きんゆ)と楚楚(ソ・ソ)は弔問に偽装した強行検視へ。

第2話で楚楚(ソ・ソ)を襲った刺客の正体が神策営の兵士である可能性が浮上し、朝廷の権力闘争が血生臭さを増していく怒涛の第3話です。

軍の暗躍と刑部尚書急死を巡る三法司の攻防

厳明暗殺の口封じと利き手が語る刺客の正体

景翊は牢に囚われた舞姫から鮮やかに真実を引き出します。

厳府の書斎に宝を隠したという自白を得ますが、景翊が証拠の書巻を持ち帰った直後、獄中の舞姫は既に毒殺されていました。

厳明事件の背後に潜む黒幕の非情な手口が際立ちます。

一方の楚楚は、第2話の路地裏で自分を襲撃した刺客の遺体を丹念に検視。

刺客が生前は左利きでありながら、右手で刀を握る習慣があった事実を突き止めます。

蕭瑾瑜(しょう・きんゆ)はこの身体的特徴から、軍隊で右手の武器使用を強制された神策営の兵士だと推断しました。

楚楚は命を狙われた理由が分からず、自分を妻にしたかったのではと勘違いして侍衛たちを呆れさせます。

三法司での同居生活と玉面判官への疑念

蕭瑾瑜の部下への訓戒を聞いた楚楚はハッと息を呑みます。

その内容が、彼女の探す伝説の「玉面判官」の教えと一言一句違わなかったからです。

第1話から玉面判官の正体を探り続ける楚楚ですが、蕭瑾瑜が否定するため疑念ばかりが深まります。

長安に住む場所のない楚楚のため、蕭瑾瑜は彼女を三法司に滞在させることに決めました。

楚楚は侍女の連翹から蕭瑾瑜が未婚だと聞き、これほど優秀な王族より景翊がモテる京城の事情に驚愕します。

さらには三法司の裏庭の空き地で鶏を飼い、畑を耕そうとする楚楚の突飛な行動に、冷徹な蕭瑾瑜も言葉を失いました。

馮玠の急死と弔問に隠された死体検視ミッション

真夜中、刑部尚書の馮玠が突如として自室で暴死します。

蕭瑾瑜は楚楚を侍女に変装させ、弔問の客として馮府へ乗り込みました。

楚楚は歩き方の特訓中によろけ、咄嗟に蕭瑾瑜の襟を掴みます。

彼女は玉面判官の特徴である「胸の剣傷」を確かめたかったのですが、彼の胸に傷がないと分かりひそかに落胆しました。

弔問当日、遺体に近づけない楚楚のため、景翊が馮府で意図的な騒ぎを起こします。

その隙を突き、楚楚は馮玠の遺体の胸に奇妙な引っ掻き傷を発見。

不敬な振る舞いを尚書夫人に激怒されますが、景翊の巧みな弁舌でその場を乗り切りました。

禁軍の関与と秦欒が抱える宦官のコンプレックス

第2話で楚楚の玉佩を奪おうとした刺客が、神策営の兵士だと浮かび上がった展開は非常に重要です。

神策営は長安を護衛する禁軍であり、それを統括するのは大太監の秦欒に他なりません。

楚楚の暗殺未遂の背後に、秦欒の直接的な意思が働いている事実が明確になりました。

秦欒が鏡の前で付け髭を愛でるシーンは、彼の歪んだ心理状態を見事に表現しています。

皇帝を凌ぐほどの絶大な権力を持ちながらも、去勢された宦官であることへの強い劣等感。

これが彼を狂気的な権力維持と謀略へ駆り立てる原動力になっています。

周翰から刺客の遺体を三法司から回収できなかったと報告を受けた秦欒は激怒し、蕭瑾瑜と西平公主への監視をさらに強化しました。

また、酒楼での蕭瑾瑜の知略も見逃せません。

彼はあえて黔州料理ばかりを注文して宴席を設け、楚楚の反応を鋭く観察します。

彼女の味覚の好みを確かめることで、楚楚が間違いなく西南の黔州出身であると裏付けました。

あの玉佩の出処を探る蕭瑾瑜の慎重な布石が、水面下で着々と打たれています。

楚楚の密着実演と加速する謎解きの行方

馮玠の胸にあった引っ掻き傷は、致命傷ではなく救命措置の痕跡だと楚楚は推理します。

ラストシーンで、その状況を論理的に証明するため、蕭瑾瑜を死体役に見立てて顔が触れ合うほど急接近する楚楚。

検視への純粋な執念が生み出した思わぬ密着行動に、蕭瑾瑜の戸惑う表情が魅力的です。

厳明の暗殺と馮玠の不審死。

朝廷の重要人物が次々と消される中、楚楚の命と玉佩を狙う秦欒の包囲網がじわじわと狭まっています。

次回、蕭瑾瑜は馮玠の真の死因をどのように論理立てて暴くのか。

そして酒楼の奇妙な店主が長安の事件にどう関わってくるのか、本格的な法医学ミステリーの緻密な謎解きから目が離せません。

つづく