韓国ドラマ「呑金/タングム」あらすじネタバレと感想

ストーリー

12年前、朝鮮最大の商団の跡継ぎであるシム・ホンラン(演：イ・ジェウク)が謎の失踪を遂げ、家族は混乱に陥ります。誰もが彼の生存を諦めかけていたその時、ホンランは朝鮮一の剣客となって突然帰還します。しかし、彼は全ての記憶を失っていました。

商団一家は若様の生還を喜びますが、ただ一人、異母姉のシム・ジェイ(演：チョ・ボア)だけは、彼の帰還に疑念を抱きます。長年、弟の行方を捜し続けてきたジェイは、ホンランを名乗るその男に数々の不審な点を見出すのでした。

記憶を失った男は本当にシム・ホンランなのでしょうか？そして、彼の帰還に隠された真実とは？記憶とアイデンティティを巡る謎、そして禁断の愛が複雑に絡み合う、サスペンスとロマンスが融合した時代劇です。

ドラマの見どころと評価

本作は、従来の韓国時代劇の枠を超えた大胆な設定が特徴です。「禁断の恋」や、記憶とアイデンティティを巡るサスペンスフルな展開、そして異母兄妹という複雑な関係性が、これまでの典型的な時代劇の物語構成とは一線を画しています。

主演のイ・ジェウクは、主人公ホンランの抱える不安や葛藤、内に秘めた感情の揺れ動きを抑制の効いた繊細な演技で表現し、物語の緊張感を高める重要な役割を担っています。また、チョ・ボアは、ホンランに対して抱く拒絶や困惑から、次第に惹かれていくジェイの心の変化を生き生きと演じ、視聴者の共感を呼んでいます。

ホンランの正体を巡るミステリーを主軸としたストーリー展開は、そのドラマチックさで多くの視聴者から好評を得ています。しかし、物語中盤において、サスペンス要素とロマンス要素の融合が必ずしも成功しているとは言えず、展開がやや混乱しているとの指摘もあります。また、ホンランとジェイの恋愛模様に比重が置かれたことで、サスペンス部分の伏線が弱まり、クライマックスのどんでん返しのインパクトが期待ほどではなかったという点が、本作の惜しまれる部分として挙げられています。

制作の背景

本作は、2023年4月にウェブ小説『呑金』のドラマ化が決定し、当初16話構成で企画されました。監督は『VOICE』『客：The Guest』『ペーパー・ハウス・コリア』などを手掛けたキム・ホンソン、脚本は『頭脳共助』のキム・ジナが担当しています。同年9月にはNetflixでの配信が決定し、話数は11話に調整されました。撮影は2023年10月から2024年5月まで行われました。

キャスト

シム・ホンラン役：イ・ジェウク
シム・ジェイ役：チョ・ボア
その他：キム・ジェウク、チョン・ガラム、オム・ジウォン、パク・ビョンウンなど

撮影裏話

イ・ジェウクはホンラン役を演じるにあたり、顔の傷や背中のタトゥーの特殊メイクに毎回3時間半から4時間を要したといいます。また、背中のタトゥーを見せるシーンのために、撮影前に体脂肪管理を徹底しました。アクションシーンの98%を自身でこなし、そのクオリティを保つために週に一度はアクションスクールで訓練を重ねたとのことです。

全11話ネタバレ

『呑金/タングム』第1話あらすじネタバレ
美術界を牛耳るシム家の息子ホンランが幼い頃に失踪してから12年。姉のジェイは男装して弟の行方を追い、母ヨニは薬物依存に、父ヨルグクは偽のホンランを名乗る者たちを拷問する荒んだ日々を送っていた。そんな中、ホンランを名乗る記憶喪失の男が現れる。身体的な特徴は一致するものの、ジェイは彼が弟ではないと直感。しかし母ヨニは彼を本物のホンランだと信じ込む。男は挑発的な態度でジェイや養子の兄ムジンを翻弄する。そして、物語の冒頭に登場した謎の白髪の巨人が再び姿を現し…。
『呑金/タングム』第2話あらすじネタバレ：雪男の影とホンランの秘密、ジェイに迫る危機！
行方不明の子供ソルギを追うホンランとイネ。一方ジェイは、ホームレス探偵と協力し、子供の失踪がホンランの過去と関連すると推理。メイドを救出し、「白髪の幽霊(雪男)」の情報を得る。ホンランは人身売買組織を壊滅させ、雪男がソルギを誘拐したと聞き、過去を知るため雪男を追うことを決意。ジェイは過去に幼いホンランの言葉を信じなかったことを悔やむ。シム家では、ホンランの正体を巡り家族間の緊張が高まる。そんな中、ならず者のバンソクがジェイの正体を知り、脅迫を企む。メイドのチョカンは雪男の首のタトゥー「一」を目撃。ムジンはホンランの冷酷な過去を知り、ジェイに警告する。バンソクは偽情報でジェイをおびき寄せ、殺害しようとするが、危機一髪のところでホンランが現れジェイを救う。
【呑金/タングム3話ネタバレ】ホンラン、まさかのアレルギーで正体バレ？！衝撃のラストと巧妙な罠！
バンソクの手下との戦いを切り抜けたホンランとジェイ。しかし、ホンランの正体を疑うムジンは、ホンランの誕生日を利用し、彼がザクロアレルギーであることを暴こうと罠を仕掛ける。ホンランはアレルギー反応を起こすが、それは自ら毒ツタを使った偽装工作だった。実はホンラン(偽)は謎の貴族と協力し、ミンギルドと「画家」の悪事を暴こうとしていたのだった。一方、ジェイはホンランの優しさに触れ、彼への思いを複雑にしていく。
【呑金/タングム】第4話あらすじネタバレ！偽りの仮面と衝撃の再会、母の正体は…？
第4話では、貴族から命を狙われるジェイを、ホンランが正体を隠すために殺害するよう命じられる。一方、ヨニは商人ギルドでの影響力を強めようと画策し、ヨルグクと絵画の真贋を巡って激しく対立する。ホンランはジェイを伴い大叔父の元へ旅に出るが、道中、ジェイへの複雑な感情と殺害命令の間で葛藤する。暗殺者の襲撃からジェイを守るホンラン。そしてラストには、死んだと思われていたヨルグクの元恋人コッニムと、その兄ムン・ギュハが生きていたことが判明。さらに、コッニムがホンランの母親であるという衝撃の事実が明かされる。
【呑金/タングム第5話ネタバレ】衝撃の過去と迫る危機！ホンランの正体とジェイの運命は？
妊娠中に襲われた過去を持つコッニムは、孤児のホンランを育て上げ、シム家への復讐とミン商会の乗っ取りを画策する。一方、ホンランの正体に揺れるジェイは、彼が暗殺者「魂なき死神」であると知りつつも惹かれていく。ホンランはジェイの兄として認められるため、そして彼女を守るためにお守りを利用するが、ジェイへの想いに苦悩する。ミン商会の危機を救ったヨニは、見返りにジェイの政略結婚を要求。その相手チェ・ジュヨルには恐ろしい秘密があった。ジェイの結婚式が迫る中、ホンランとムジンはそれぞれ彼女を救おうと動き出す。
『呑金/タングム』第6話ネタバレあらすじ！ホンランのキスとジェイの運命は？衝撃の結婚式と裏切り劇！
『呑金/タングム』第6話では、ジェイとチェ・ジュヨルの結婚式が強行されようとする中、ホンランはジェイを守るために奔走します。しかし、ホンランの画策もむなしく式は執り行われ、さらにヨニはジェイ殺害を計画。刺客に襲われたジェイをホンランが救い出し、二人はキスを交わします。その後、ヨルグクの介入とコ夫人の登場により、ジュヨルの重婚が発覚し結婚は無効に。ホンランはジェイへの想いを自覚しますが、ジェイはキスの記憶に混乱します。一方、ギュハはヨルグクに同盟を持ちかけ、ホンランはヨニを欺くための策略を巡らせます。しかし、ヨニの反撃は凄まじく、最後はムジンが横領などの罪でヨニに捕らえられてしまうという衝撃の結末を迎えました。
【呑金/タングム 7話あらすじネタバレ】衝撃のキスと燃える証拠！ホンランの秘密とジェイの決断が交錯する夜
ムジンを救おうとするジェイの奔走と、彼女を巡るホンランとムジンの複雑な想いが交錯する第7話。ヨニの策略、コッニムの暗躍、そして「雪男」の謎が深まる中、ジェイはついにホンランへの想いを自覚し、告白。しかし、その直後、ムジンは偽ホンランの決定的な証拠を燃やしてしまう。そしてジェイは、本物のホンランの遺品を発見し、衝撃の事実に気づき始める。果たして、ジェイの選択は？そして、ホンランの秘密とは？
【呑金/タングム第8話ネタバレ】衝撃の告白と逃避行！ホンランとジェイ、愛の行方は？ヨルグクの恐るべき裏の顔も明らかに！
ジェイはムジンと共に生きることを決意しヨルグクの許可を得るが、それに怒ったホンランはムジンと対立する。その裏で、ホンランは自身の壮絶な過去と、悪の絵師による子供たちへの残虐な行為の手がかりを掴む。一方、ヨルグクが悪の絵師や雪男と共謀している衝撃の事実が発覚。ホンランは雪男と対峙するも、悪の絵師本人にはたどり着けない。追い詰められたホンランはジェイに全てを告白し、ジェイもまたホンランへの愛を伝える。二人は固く結ばれ、ムジンの元を去り、共に逃避行を始める。
呑金/タングム第9話あらすじネタバレ：愛と裏切りが交錯する逃避行の果てに待つ衝撃の真実！
ヨルグクに追われるホンランとジェイ。ムジンはジェイへの執着からホンランの秘密を武器に暗躍し、ヨニは息子救出に奔走、コッニムは更なる陰謀を巡らす。三つ巴の追跡をかわし、束の間の安らぎを得る二人だったが、ホンランの背中の刺青の秘密が明らかになり、事態は急変。ムジンの策略、そして大君の介入により、二人は捕らえられ、衝撃的なラストを迎える。
『呑金/タングム』第10話あらすじネタバレ！衝撃の真実とホンランの運命、そして涙の結末
偽ホンランはヨルグクに捕らわれ、大君が「悪の絵師」であること、そして恐ろしい「昇天の儀式」の生贄にされようとしていることを知る。ジェイはヨニと協力し、決死の覚悟でホンラン救出作戦を実行。激しい戦いの末、ホンランは脱出するが、イネがムジンに刺されてしまう。そしてラスト、井戸の底から本物のホンランの白骨が発見され、ジェイは絶望の涙を流す。
『呑金/タングム』最終回11話ネタバレあらすじ！衝撃の結末とホンランの運命、そして涙の愛の行方
『呑金/タングム』最終回第11話では、本物のホンランの死の真相が明らかになり、彼を死に追いやった母ヨニと巫女クィゴクジャの罪が暴かれる。一方、偽のホンランは毒によって余命いくばくもない中、ジェイへの愛を深めるが、狂気の芸術家・大君との最終決戦に身を投じる。ムジンはジェイを庇って命を落とし、ヨルグクもまた愛憎の果てに非業の死を遂げる。ホンランは激闘の末に大君を倒すが、ジェイの腕の中で息絶える。2年後、ジェイはホンランの遺志を継ぎ、強く生きる姿が描かれる、涙と感動の最終章。