あらすじ
フィギュアデザイナーとして働くスー・ヌアンヌアン(リー・ズーシュエン演)。恋人から一方的に別れを告げられ、落ち込んでいた誕生日に、彼女は不思議なブラインドボックス(何が出てくるか分からないサプライズトイ)と出会います。
「72時間限定の未知の恋が体験できる」という、まるで魔法のようなその箱。失意の中にいたヌアンヌアンは、自分の境遇と重ね合わせるようにそのフィギュアを購入し、箱を開けてしまいます。すると、中から現れたのは少年の姿をしたフィギュアでした。
箱を開けた瞬間から始まる、奇想天外で胸キュン満載の期間限定の恋。次々と現れる個性豊かな「フィギュア彼氏」たちとの出会いを通して、恋に傷ついたヒロインが自分自身を見つめ直し、成長していくハートウォーミングなラブストーリーです。
見どころ
夢のようなファンタジー設定
「ブラインドボックスを開けると、72時間限定の彼氏が現れる」という、ユニークで奇想天外な設定が最大の魅力です。次はどんなタイプの素敵な彼氏が登場するのか、毎回箱を開けるたびにワクワクする展開が楽しめます。
タイムリミットが燃え上がらせる恋心
恋人として過ごせるのは、わずか72時間。限られた時間だからこそ、一瞬一瞬が輝きを増し、切なさも加速します。タイムリミットが迫る中での、ドキドキハラハラする恋の行方から目が離せません。
キュートなヒロインと個性豊かな「彼氏」たち
主演は、オーディション番組で1位を獲得し、女優としてもコメディエンヌとしての評価も高いリー・ズーシュエン。彼女が演じる、仕事に恋に奮闘するキュートなヒロインの姿は、思わず応援したくなります。また、ブラインドボックスから現れる様々なタイプの「フィギュア彼氏」との胸キュンシーンも満載です。
各話あらすじとネタバレ(全24話)
1話
内向的なブラインドボックスデザイナーのスー・ヌアンヌアン。彼女は誕生日に、5年間付き合った恋人から「疫病神」と罵られ、一方的に振られてしまうという最悪の一日を過ごす。身も心もボロボロになった彼女が、帰り道に偶然立ち寄ったお店で手に入れた一つのブラインドボックス。それが、彼女の運命を劇的に変えることになる。箱を開けた彼女の前に現れたのは、なんとずっと憧れていたトップスターのジアン・ハオだった。これは夢か幻か?不思議な出会いから始まる、ワケありラブストーリーの幕開け。
2話
トップスターの江浩との遊園地デートが、思わぬ形で写真に撮られ、ネットで大スキャンダルに発展!自分のせいで江浩のキャリアに傷がつくことを恐れた暖暖は、彼から離れることを決意します。しかし、ファンクラブの企画で偶然にも彼の撮影現場を訪れることに。そこで暖暖は、江浩がライブ配信で語り始めた、二人の間にある意外な過去の繋がりを知ることになります。彼の口から明かされる真実とは一体何なのでしょうか。
3話
イケメン俳優ジャン・ハオとの関係を父親にも認めさせ、二人の仲は急速に深まっていく。ライバル女優の登場も、ジャン・ハオの男らしい行動で乗り越え、ヌアンヌアンは幸せの絶頂を感じていた。しかし、甘い時間は長くは続かず、突如として残酷な現実が彼女を襲う。一方、親友のダーマイも彼氏の浮気が原因で大失恋を経験していた。傷心のヌアンヌアンに、仕事で新たな出会いが訪れる。相手は若きエリート機長。この出会いが、彼女の運命を再び大きく動かしていくことになる。
4話
元恋人の徐燦(シュー・ツァン)への未練を断ち切りたい暖暖の前に現れた、デザイナーの唐佳明(タン・ジアミン)。仕事のトラブルをきっかけに二人の距離は急速に縮まり、キャンプデートへ出かけることに。そこでの唐佳明の言葉に、暖暖の心は大きく揺れ動きます。一方、暖暖を忘れられない徐燦は、彼女の気持ちを取り戻そうと必死に行動しますが、事態は思わぬ方向へ。二人の男性の間で、暖暖の恋は新たな局面を迎えます。
5話
パイロットの唐佳明(タン・ジアミン)との72時間の夢のような恋を終えた暖暖。しかし、元カレ徐燦(シュー・ツァン)との間でトラブルが発生してしまいます。傷心で帰宅した彼女を待っていたのは、なんとブラインドボックスから現れたという年下のイケメン大学生・全佑霖(チュエン・ヨウリン)との新たな出会いでした。戸惑いながらも新しい関係が始まる一方、暖暖は仕事で重大なミスが発覚し、窮地に立たされます。責任感の強い彼女は問題解決のために一人で奮闘しますが、その帰り道、疲労困憊の彼女を乗せた車に異変が…。恋も仕事も全力な暖暖に、不穏な影が忍び寄る波乱の第5話です。
6話
親友・大麦(ダーマイ)の授賞式へ向かう途中、不運にも交通事故に遭ってしまった暖暖。携帯の充電も切れ、連絡も取れず、現金もない状況で途方に暮れてしまう。そんな絶体絶命の彼女の前に現れたのは、またしても全佑霖(チュエン・ヨウリン)だった。予期せぬトラブルが二人の距離を縮める一方で、大切な親友との間には深刻な誤解が生じてしまう。さらに職場では、同僚の策略によって理不尽な叱責を受けるなど、公私ともに試練が訪れる。暖暖は、このいくつもの困難を乗り越えることができるのだろうか。
7話
今回のブラインドボックス彼氏、年下の青年チョン・ユリンと心を通わせるヌアンヌアン。彼の純粋な応援を受け、これまで言えなかった自分の気持ちを少しずつ表現できるようになっていく。そんな中、元カレのシュー・ツァンと再会し、過去の自分と決別することを決意。職場でも、勇気を出して理不尽な要求を断るなど、大きな一歩を踏み出す。期限付きの恋が彼女にもたらしたものは、別れの切なさだけではなかった。出会いと別れを繰り返す中で、ヌアンヌアンが自分らしさを見つけていく姿を描く、心温まる成長の物語。
8話
仕事でライバルに手柄を奪われ、デザイン案を予備扱いにされて落ち込むヌアンヌアン。気まずい社員旅行が決定し、恋人がいない彼女は窮地に立たされる。やむを得ず、再び不思議なブラインドボックス店を訪れ、「期限付き彼氏」に頼ることに。旅行先で彼女の前に現れたのは、予想だにしない超エリートのイケメンだった。彼のスマートな助け舟でその場を切り抜けるが、彼の本当の正体は、ヌアンヌアンの仕事の運命を大きく左右する人物で…。
9話
ルー社長との関係が社内に知れ渡り、ヌアンヌアンは同僚からの嫉妬とやっかみに悩まされる。特に同僚のメイ・ファンは、自分のデザイン案をヌアンヌアンに横取りされたと感じ、敵意をむき出しにする。そんな中、ルー社長は体調を崩したヌアンヌアンに手厚い看病をするなど、これまで見せなかった優しい一面で彼女を支える。いよいよ迎えた重要な契約調印の日、ヌアンヌアンは公私にわたる試練を乗り越え、自らの力を証明することができるのか。
10話
春節を迎えても仕事に追われるヌアンヌアン。心配した両親が彼女の元を訪れ、親友のダーマイも交えて賑やかな年越しを迎えます。しかし、母親との些細な口論から親子関係に思わぬ亀裂が生じてしまうことに。一方、寂しさを紛らわすために新しく開けたブラインドボックスからは、これまでの恋人とは全く違うタイプの、予想外の人物が現れます。新たな出会いと家族との問題が交錯する中、ヌアンヌアンに追い打ちをかけるような知らせが舞い込みます。
11話
最愛の祖母を亡くし、深い悲しみに沈む暖暖。そんな彼女を、フィギュア彼氏の南吉(ナンジー)が故郷で優しく支えます。二人はお互いの家族について語り合い、心の絆を一層深めていきました。一方、暖暖の親友・大麦(ダーマイ)は、仕事で関わることになったブラインドボックス店の店主・布鲁(ブル)と急接近し、思わぬ展開を迎えます。友人や同僚たちの様々な結婚観に触れる中で、暖暖は自身の将来や幸せの形について、改めて考え始めるのでした。
12話
デザイナーのヌアンヌアンに、立て続けに不運が舞い込む波乱の幕開け。さらに親友のダーマイまで脅迫事件に巻き込まれてしまいますが、ヌアンヌアンの機転で無事に解決。この一件を機に、自分の足で立つことの重要さに気づき始めた彼女の周りには、取材で訪れたジャン・ハオをはじめ、個性豊かな男性たちが集まり始めます。仕事も人間関係も新たな局面を迎えたかのように見えましたが、突如として彼女のキャリアを根底から覆すような、深刻な盗作疑惑が持ち上がってしまうのでした。
13話
ブラインドボックスから現れる彼氏たちとの記憶をすべて失ってしまったフィギュアデザイナーのヌアンヌアン。親友のダーマイは現実世界での恋愛を勧めますが、本人はどこか上の空です。そんな中、彼女は無意識に再びあの不思議なブラインドボックスの店を訪れます。そこで新たな箱を手に入れたことで、失われた記憶がフラッシュバックのように蘇りました。謎の答えを求め、再び箱を開けると、中から現れたのは物腰柔らかな心理カウンセラーのムー・ユン。彼との出会いは、ヌアンヌアンを悩ませるこの奇妙な現象の答えへと導いてくれるのでしょうか。
14話
恋人のムー・ユンとのアート展デート中、ある芸術家の話から、彼との関係に大きな不安を抱き始めるヌアンヌアン。気分転換に友人と小旅行へ出かけるも、その不安は拭えません。一方、ムー・ユンもまた、ヌアンヌアンとの関係に密かな悩みを抱えていました。そんな中、ヌアンヌアンは職場で盗作の疑いをかけられ、窮地に立たされてしまいます。二人の心のすれ違いと、次々と彼女に降りかかる試練から目が離せない第14話です。
15話
前回のデザイン盗作騒動の汚名を返上すべく、新しい仕事に意気込む暖暖。しかし、クライアントの都合で急遽行われた会議に準備が間に合わず、幸先の悪いスタートを切ってしまう。その日から、まるで呪われたかのように彼女の身の回りでは不運が続発。会社の備品がうまく使えなかったり、PCが何度もフリーズしたり。家に帰っても鍵のトラブルや断水に見舞われ、親友の大麦(ダーマイ)に助けを求める始末。追い打ちをかけるように体調にも異変が現れ始め、物語は不穏な空気に包まれていく。
16話
手術を終え、心細い入院生活を送るスー・ヌアンヌアン。彼女がいつものように不思議なブラインドボックスを開けると、今度は自分を「彼氏だ」と名乗る男性、顧大局(グー・ダージュー)が現れる。彼は天才的なソフトウェア開発者で、ヌアンヌアンを手厚くサポートするが、職場では信念を巡って上司と対立し、悩んでいた。ヌアンヌアンは彼の誠実な人柄と才能を信じ、励ますが…。新たな出会いが、二人の運命を大きく動かし始める。
17話
退院したヌアンヌアンは、グー・ダージュウとの穏やかな時間を過ごす中で、過去と決別する大きな決意を固める。一方、元カレのシュー・ツァンは開発アプリの完成を目前に成功を確信するが、彼の身には予期せぬ事態が…。仕事のコンペで厳しい評価を受けたヌアンヌアンは、デザイナーとしての正念場を迎える。自分の力で未来を切り開こうと奮闘する彼女に、再起のチャンスは訪れるのか。友人たちの恋にも大きな進展があり、それぞれの運命が交錯する第17話。
18話
フィギュアデザイナーの暖暖は、努力の末に企画が採用され、仕事で大きな一歩を踏み出します。一方、親友のダーマイは、恋人のブルから大きな秘密を打ち明けられますが、それを受け入れ二人の絆はより一層深まります。元カレのシュー・ツァンは、退院後に人生の再出発を決意し、地道に就職活動を開始。そんな中、暖暖は仕事のアイデアを探している最中に、運命的な出会いを果たします。新たな恋の予感に心ときめかせる暖暖でしたが、エピソードの最後には彼女の身に予期せぬ危険が迫るのでした。
19話
想い人である楊景龍(ヤン・ジンロン)からの連絡を待ちわびる暖暖は、彼の身を案じる悪夢にうなされ、不安な日々を過ごしていた。一方、元カレの徐燦(シュー・ツァン)は心機一転、新しい仕事の面接に挑み、見事採用を勝ち取る。新たな一歩を踏み出した彼に、積極的にアプローチする女性・時鏡(シー・ジン)が現れる。そんな中、暖暖と時鏡が偶然の出会いを果たしたことで、彼らの運命の歯車が大きく動き出す。それぞれの恋心が交錯し、新たな波乱を予感させる展開に。
20話
元カレ・徐燦(シュー・ツァン)に想いを寄せる時鏡(シー・ジン)の行動が原因で、暖暖は職場で孤立してしまい、上司からも叱責を受ける羽目に。人間関係に疲弊する中、当の徐燦からは復縁を迫られ、きっぱりと拒絶する。そんな暖暖の唯一の癒しは、消防士・楊景龍(ヤン・ジンロン)との再会の約束だったが、それも束の間の出来事に終わってしまう。さらに追い打ちをかけるように、大家から突然家賃の大幅な値上げを告げられ、暖暖は恋、仕事、お金という人生の大きな壁に同時に直面することになる。
21話
家賃を払って金欠状態の暖暖のもとに、母親から「近々、上海へ行く」と連絡が入る。困窮した生活を見せたくない暖暖は、とっさに「彼氏がいるから」と嘘をついてしまうが、かえって母親の興味を引いてしまう。一方、仕事で成功を収めた元カレのシュー・ツァンは、暖暖に復縁を迫るが、きっぱりと断られる。しかし、諦めきれないシュー・ツァンは、暖暖の状況を知り、予想外の行動に出る。親への見栄と元カレの接近で、暖暖は最大のピンチに立たされる。
22話
会社の業績不振により、デザイン部で大規模なリストラが決定。ヌアンヌアンのチームは、生き残りをかけた厳しい社内コンペに挑むことになり、大きなプレッシャーを感じていた。そんな中、心配した両親が突然訪ねてくる。親友の計らいで、ヌアンヌアンの元に金融エリートのアン・ズーヤンが“彼氏”として登場!心の準備ができないまま、両親に彼を紹介することになり、ヌアンヌアンは大パニックに陥る。仕事の悩みと突然の恋のハプニング、果たして彼女はこの危機をどう乗り越えるのか?
23話
帰郷する両親のため、恋人のアン・ズーヤンが食事会を開いてくれるが、そこへ元カレのシュー・ツァンが現れ、不穏な空気が流れる。一方、職場では社運をかけたコンペの結果が発表される。採用の座を勝ち取ったヌアンヌアンだったが、ライバルのために予想外の決断を下すことに。家族の愛、友情、そして自らの将来と向き合った彼女が、過去と決別し、新たな一歩を踏み出すまでを描く。彼女の成長と決意が光る感動のストーリー。
24話(最終回)
仕事を辞め、新たな人生を歩み始めた暖暖。恋のライバルだった時鏡(シー・ジン)と和解し、親友の大麦(ダーマイ)は結婚して夢に向かって走り出すなど、周りの環境も変化していきます。そんな中、暖暖の前に再びブラインドボックスから現れた彼氏・安子陽(アン・ズーヤン)が現れ、二人は穏やかな時間を過ごします。不思議なブラインドボックスがもたらす出会いを通して、自分にとって本当に大切なものを見つけ、一人の女性として大きく成長していく暖暖。彼女が最後にたどり着いた「運命」の答えとは?心温まる感動の最終回です。
キャスト、登場人物

蘇暖暖(スー・ヌアンヌアン)
李子璇(リー・ズーシュエン)

徐燦(シュー・ツァン)
程相(チェン・シャン)

姜昊(ジャン・ハオ)
何昶希(ホー・チャンシー)

胡家明(フー・ジアミン)
王星凱(ワン・シンカイ)
中国ドラマ『運命の恋人 ~ワケあり彼氏は期限付き!?~』を視聴して、まずその独特な設定に驚かされました。「盲盒(ミステリーボックス)」を開けるたびに新しい恋人が現れるというアイデアは、まるでゲームのガチャのようで、若い女性視聴者には非常に魅力的な内容だと思いました。特に、9人の「完璧な彼氏」との恋愛体験が次々と描かれる展開は、非現実的でありながらも夢のようなシチュエーションとして楽しめます。
しかしながら、このドラマを通して感じたのは、設定の面白さに比べて物語の深さがやや欠けている点です。9人の男性それぞれにユニークな個性があるものの、関係性の描写が浅く、1つ1つの恋愛エピソードがあっという間に終わってしまい、「もう少し感情移入したかった」と感じる場面が多々ありました。いわゆる「極甘系」のドラマとしては成功しているかもしれませんが、視聴後に心に残るものが少ない印象です。
主演の李子璇(リー・ズーシュエン)さんについては、彼女の「真面目で控えめな女性」役はキャラクターに合っていたものの、演技が少し単調で感情表現が不足しているように感じました。一方で、第1話に登場した流量系男明星(トップアイドル)役の俳優や、そのマネージャー役の俳優は魅力的で、特にマネージャーのキャラクターには独特の存在感がありました。視聴者を惹きつける力を持っています。
また、全体的なストーリー展開が淡々としているため、もう少しドラマチックな演出やテンポの良い展開があれば、さらに楽しめたのではないかと思います。特に、視聴者が「次はどんな彼氏が出てくるのだろう?」というワクワク感をもっと引き立てる仕掛けがあると良かったです。
とはいえ、このドラマが狙っているターゲット層、特に「非現実的な甘い恋愛」に憧れる若い女性たちにとっては、十分に満足できる作品だと思います。盲盒というトレンド感のあるアイテムを使い、次々と魅力的な男性が登場するストーリーは、現実の恋愛に疲れた視聴者にとって癒しの時間を提供してくれるでしょう。