ストーリー
11兆ウォンという巨額の赤字を抱え、倒産の危機に瀕する巨大企業「サンイングループ」。責任のなすりつけ合いに終始する役員会議で、財務長のハ・テス(/演:チャン・ヒョンソン)は「骨を断ち、肉を切る」大改革以外に生き残る道はないと、不採算部門の切り捨てを断行しようとする。
その静まり返った会議室に、一人の男が現れる。彼の名は、ユン・スノ(演:イ・ジェフン)。かつて薬局の買収交渉でインサイダー取引疑惑が囁かれた、伝説の交渉専門家だ。常務のイ・ドンジュン(演:オ・マンソク)が重用し、崖っぷちのソン・ジェシク会長(演:ソン・ドンイル)が最後の望みを託してアメリカから呼び戻した切り札だった。
しかし、グループ再建の期待を一身に背負って帰国したユン・スノが放った提案は、誰もが耳を疑うものだった。「グループで唯一利益を上げている建設部門を売却する」。マンション建設で財を成した会長は激しく動揺するが、スノは冷静に説き伏せる。「価値ある資産を今売らなければ、いずれ他の赤字部門もろとも価値が暴落し、買い手がつかなくなる。その時こそ、グループは完全に崩壊する」。
会長は、この危険な賭けにすべてを懸けることを決意。ユン・スノをリーダーとし、オ・スニョン(演:キム・デミョン)ら精鋭が集められたM&A(企業の合併・買収)専門チームが正式に発足。前代未聞の企業再建計画が、今、幕を開ける。
見どころ
1. 手に汗握る、リアルなビジネス交渉の駆け引き
本作最大の魅力は、M&Aの現場で繰り広げられるリアルな交渉術と心理戦です。企業の生き残りをかけた交渉の裏側で、どのような戦略が練られ、いかに相手の心理を読み、主導権を握っていくのか。ビジネスの現場を知る人も、そうでない人も、知的な駆け引きに引き込まれること間違いなしです。単なるオフィスドラマに留まらない、緊迫感あふれる頭脳戦が展開されます。
2. 豪華実力派俳優陣による、火花散る演技合戦
主演を務めるのは、『シグナル』『模範タクシー』などで日本でも絶大な人気を誇るイ・ジェフン。カリスマ性と冷静な判断力を併せ持つ伝説の交渉人という難役を、圧倒的な存在感で演じます。脇を固めるのは、ソン・ドンイル(『応答せよ』シリーズ)、チャン・ヒョンソン(『シグナル』)、キム・デミョン(『賢い医師生活』)といった、韓国を代表する名優たち。彼らが織りなす重厚な演技アンサンブルが、物語に深みと説得力を与えています。
3. 企業再建だけじゃない!権力闘争と人間ドラマの交錯
社内の権力闘争、登場人物たちが抱える過去や葛藤など、複雑な人間ドラマも丁寧に描かれています。誰が味方で誰が敵なのか、刻一刻と変化する人間関係から目が離せません。冷徹に見える主人公ユン・スノが内に秘めた想いや、彼を信じて突き進むチームの絆など、ビジネスの非情さの中に見える人間味あふれるドラマが、物語を一層魅力的にしています。
4. ヒットメーカー監督が挑む新境地と、こだわりの演出
メガホンを取るのは、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』などで知られ、繊細な演出に定評のあるアン・パンソク監督。リアリズムを追求した彼のスタイルが、オフィスという舞台で化学反応を起こし、視聴者を物語の世界へ一気に引き込みます。その一方で、独特のBGMの使い方や演出のテンポについては、一部で「斬新で面白い」という声と「没入を妨げる」という声に分かれており、その個性的な作風も本作を語る上で欠かせないポイントとなっています。
全12話ネタバレ
キャスト、登場人物

ユン・ジュノ
イ・ジェフン

オ・スニョン
キム・デミョン

ソン・ジェシク
ソン・ドンイル

ハ・テス
チャン・ヒョンソン