あらすじ

第二十五話では、信都(しんと)侯が苦水(くすい)村との繋がりを露見したため、村民を夜間に避難させようとしますが、徐晉(じょ・しん)たちに阻まれて負傷し、逃亡を余儀なくされます。西河郡主(せいがぐんしゅ)は徐晉(じょ・しん)を庇って矢を受け負傷しますが、幸いにもすぐに治療を受け一命を取り留めます。山林に逃げ込んだ信都(しんと)侯は呉白起(ごはくき)と遭遇し、過去の因縁を清算しようとしますが、逆に呉白起(ごはくき)を利用して逃走します。しかし、その後徐晉(じょ・しん)に追いつかれてしまいます。信都(しんと)侯は書斎にある証拠を盾に時間を稼ごうとしますが、最終的に書斎は爆発し、信都(しんと)侯も証拠もろとも消滅します。

父の死によって茫然自失となった呉白起(ごはくき)を、徐晉(じょ・しん)は慰めます。一方、王府で療養中の西河郡主(せいがぐんしゅ)は、少しでも長く王府に留まるため、病気を装います。呉白起(ごはくき)は雨の中、父を弔い、過去を乗り越えます。

また、鳳来儀(ほうらいぎ)の最近の不可解な行動に傅宣(ふ・せん)が気づき、何か隠された事情があることを示唆します。

ネタバレ

信都(しんと)侯は苦水(くすい)村の銅鋪との連絡が途絶えたことに気付き、賀老板(がろうばん)の屋敷で焼けた手紙の切れ端を発見します。そこには粛(しゅく)王の印章があり、粛(しゅく)王が自分たちの行動に気付いた可能性を悟ります。計画露見を防ぐため、信都(しんと)侯は行動を早め、その夜に苦水(くすい)村の住民を避難させようとします。しかし、この動きは粛(しゅく)王の注意を引き、粛(しゅく)王はすぐに兵を率いて苦水(くすい)村へ向かいます。同時に、皇帝の側近の宦官が粛(しゅく)王への援軍を派遣するのを西河郡主(せいがぐんしゅ)が目撃し、粛(しゅく)王の身を案じて彼のもとへ行こうとしますが、傅容(ふ・よう)に止められます。

苦水(くすい)村では、信都(しんと)侯が部下に武器を運ばせている最中に襲撃を受け、多くの部下が矢を受けて倒れ、信都(しんと)侯自身も負傷します。混乱の中、許嘉(きょ・か)と葛川(かつ・せん)が駆けつけ、信都(しんと)侯は隙を見て逃げ出します。村の出口に著くと、徐晉(じょ・しん)が待ち構えていましたが、西河郡主(せいがぐんしゅ)が突然現れ、徐晉(じょ・しん)を守るために鏢を受けてしまいます。信都(しんと)侯は再び逃走し、徐晉(じょ・しん)は負傷した西河郡主(せいがぐんしゅ)を介抱します。

西河郡主(せいがぐんしゅ)は毒鏢を受けましたが、葛川(かつ・せん)の迅速な治療のおかげで容態は安定します。彼女は徐晉(じょ・しん)に幼い頃からの想いを伝え、徐晉(じょ・しん)がかつて自分を助けてくれたことを思い出します。彼女にとって、徐晉(じょ・しん)はまるで英雄のような存在でした。

信都(しんと)侯は山林に逃げ込みますが、呉白起(ごはくき)率いる兵士たちに包囲されます。かつて自分を裏切った息子を前に、信都(しんと)侯は深い罪悪感に苛まれ、過去の家族の時間を思い出し、ついに呉白起(ごはくき)の前に跪きます。呉白起(ごはくき)は憎しみを抱いていましたが、父の卑屈な姿を見て、思わず彼を助け起こします。しかし、信都(しんと)侯はこの機に乗じて呉白起(ごはくき)を人質に取り、逃走します。

侯府に戻った信都(しんと)侯は家族を逃がし、迫りくる追っ手に備えます。徐晉(じょ・しん)と呉白起(ごはくき)が到著すると、信都(しんと)侯はすべての証拠が書斎にあると告げますが、呉白起(ごはくき)の入室を拒みます。呉白起(ごはくき)が怒って去った直後、書斎は爆発し、信都(しんと)侯はすべての証拠と共に炎の中に消えます。

翌日、皇帝は朝廷で信都(しんと)侯の行為を非難し、同時に徐晉(じょ・しん)に消えた武器の捜索を命じます。また、皇帝は安(あん)王と粛(しゅく)王の側室問題について話し合い、二つの解決策を提示します。一方、呉白起(ごはくき)は信都(しんと)侯の死による深い悲しみに暮れ、武術の鍛錬に明け暮れますが、徐晉(じょ・しん)に慰められ、ようやく落ち著きを取り戻します。

西河郡主(せいがぐんしゅ)をより良く世話するため、傅容(ふ・よう)は彼女を王府に迎えることを提案します。郡主は王府に残るため、目の怪我を装い、よく泣きますが、傅容(ふ・よう)はそれを理解し、優しく接します。

ある大雨の日、呉白起(ごはくき)は一人で信都(しんと)侯の無名の墓を訪れ、酒を飲み悲しみに暮れます。傅宣(ふ・せん)が寄り添い、呉白起(ごはくき)の心の葛藤に耳を傾けます。呉白起(ごはくき)は墓前で父への複雑な感情を吐露し、父との決別を誓います。

傅宣(ふ・せん)を家へ送る途中、傅宣(ふ・せん)は最近鳳来儀(ほうらいぎ)の自分への態度の変化や紀清亭(きせいてい)の不可解な行動について語り、何かが起こっていることを闇示します。

第25話の感想

第25話は、信都(しんと)侯の最期と、それに関わる人々の心情が丁寧に描かれた、非常に重厚なエピソードでした。これまで悪役として描かれてきた信都(しんと)侯ですが、最期は息子への愛、そして自らの罪への後悔を見せ、複雑な人間性を感じさせました。特に呉白起(ごはくき)との対峙シーンは、互いに憎しみながらも、親子としての情が垣間見え、胸を締め付けられるものがありました。信都(しんと)侯の自爆は、贖罪の気持ちと、これ以上の罪を重ねたくないという思いからの行動だったのでしょうか。真実を知る術はありませんが、その最期は静かな悲しみを誘います。

一方、西河郡主(せいがぐんしゅ)の徐晉(じょ・しん)への一途な想いは、切なくも美しいものでした。命を懸けて徐晉(じょ・しん)を守ろうとした姿は、彼女の深い愛情を物語っています。しかし、その想いが報われることはなく、徐晉(じょ・しん)と傅容(ふ・よう)の関係を考えると、今後の彼女の動向が気になります。

つづく