あらすじ
許七安たちは土窯で妖獣「魅獣」と遭遇し、一度は制圧するも逃げられるが、その魅獣はすぐに謎の死を遂げる。許七安は声のする玉石の鏡を采薇(サイウェイ)に預ける。魏公への報告の際、許七安の民を思う提案は李玉春(リー・ユーチュン)に批判されるも、魏公には評価される。罰として便所掃除の後、教坊司へ向かった許七安は、以前「楊凌(ヤン・リン)/許七安(シュー・チーアン)」として詠んだ詩で浮香に正体を知られ、注目を浴びる。即興で詩を披露する際、長公主の侍女と勘違いした相手(実は二公主・臨安(リンアン)の侍女)に『愛蓮説』を捧げて怒らせてしまう。後日、二公主・臨安本人に呼び出され、門下生に誘われるも、相手が二公主と気づかない許七安は尊大な態度をとってしまう。
ネタバレ
前回、許七安(シュー・チーアン)と采薇(サイウェイ)ちゃんたちが土窯の下で爆薬の原料になる硝石を見つけちゃったわけだけど、そこで出くわしたのが、なんと戦闘力激高の妖獣!采薇ちゃん曰く、そいつは「魅獣(みじゅう)」っていうらしい。見た目からして超凶悪で、全身カッチカチの鱗に覆われてるんだ。幸い、調査に来てたのが銀鑼(ぎんら)クラスの猛者たちだったから、内外から挟み撃ちにして、なんとか一太刀浴びせて押さえ込んだ!「やったか!?」と思いきや、こいつがまさかの死んだふり!油断した隙に、スルスル~っと逃げられちゃったんだよね。まったく、役者が一枚上手だったぜ!
「やべっ、あいつ仲間呼びに行くんじゃね!?」ってことで、許七安たちは大慌てで追いかけたんだけど、なんとその魅獣、たいして逃げもせずにあっけなく絶命してたんだ。え、なんで!?って感じだけど、まあ結果オーライ!初の共同作業での勝利に、みんな大喜び!采薇ちゃん、怪我した許七安に手作りの「化傷益気丸(かしょうえききがん)」をプレゼント。優しいねぇ。許七安も太っ腹で、その貴重な薬を同行した仲間たちにも分け与えてたよ。男前!
そして、ついに許七安は土窯の中で自分に話しかけてきた「何か」の正体を見つけるんだ。なんと、声の主は自分の懐にあった玉石の小さな鏡!これが一体どんな法器(ほうき)なのかサッパリ分からないから、許七安はこの不思議アイテムを采薇ちゃんに預けることにしたんだ。専門家に任せるのが一番だよね!
さて、討伐した(ことになっている)妖獣を本部に持ち帰ると、魏公(ぎこう)が楊硯(ヤン・イェン)と李玉春(リー・ユーチュン)に意見を求めるんだ。李玉春(リー・ユーチュン)が状況を報告した後、こう付け加えた。「出発前に許七安が特に言ってましたが、最近、魅族がやりたい放題で、この地の土窯に巣食い、民衆も大変迷惑しています。しかし、むやみに村を封鎖すれば、住民たちの収入源がなくなり、生活が立ち行かなくなると」。さらに許七安、李玉春(リー・ユーチュン)に「魏公に住民たちのために口添えして、できれば皇帝に奏上して、過酷な税金を少しでも減らしてもらえませんか」と余計な一言(?)を頼んでたらしい。日頃から許七安に偏見を持ってる李玉春は、この提案を「わざと手柄を立てようとしてるだけだ」とバッサリ。でも、魏公はそうは思わなかったんだな。「許七安は高い視点を持ち、天下を憂いている」と逆に李玉春を諭し、偏見を捨てるよう促したんだ。魏公、人を見る目があるねぇ!
とはいえ、余計な口出しをした罰として、李玉春は許七安に、同行した銀鑼たちと一緒に便所掃除を命じるんだ。とんだとばっちりだけど、仲間たちも一緒に罰を受けてくれるってことで、掃除が終わった後、許七安は他の二人を誘って気晴らしに出かけることに。彼らが「教坊司(きょうぼうし)で音楽でも聴きたいな~」なんて言うもんだから、許七安、今回は大盤振る舞いで自らお供することにしたんだ。
実はこの許七安、以前教坊司で一句詠んだことがあって、「楊凌(ヤン・リン)/許七安(シュー・チーアン)」っていう名前だけが独り歩きして、教坊司の人たちはその姿を知らないまま彼を噂してたんだよね。そして、浮香(ふうこう)さんの侍女が許七安の顔を覚えてて、すぐに主人に報告。ここ数日、浮香さんはお客さんにも会ってなかったんだけど、この日は美しく着飾って、まっすぐ許七安の元へ!浮香さんが許七安の名前を呼んだもんだから、周りの人たちはさらに彼を尊敬の眼差しで見るようになったんだ。
普段は自分のこと「ただの戦闘力だけが取り柄のタフな奴」くらいにしか思ってなかった許七安だけど、ここでは特別な目で見られて、そりゃあ得意になるよね!「しょうがねえなあ」って感じで教坊司の舞台に立って、みんなの前で即興の詩を披露することに。その時、許七安は後方でじっと自分を見つめる人物に気づくんだ。どうやら長公主の侍女らしい。「そういえば、俺を打更人(だこうにん)に推薦してくれたのって長公主だったよな…」と思い出し、感謝の気持ちを込めて、かの有名な『愛蓮説(あいれんせつ)』を詠んでみせたんだ。まあ、花を借りて仏に献ずるってやつだね!
…ところが、これがとんだ勘違い!実は、舞台下にいたのは二公主・臨安(リンアン)の侍女で、長公主の人じゃなかったんだ!だから、許七安の渾身のゴマすりは見当違いも甚だしい!侍女は、許七安が詩を懐慶(ホワイチン)公主(長公主の名前)に捧げると聞いて、プンプン怒って帰っちゃった。許七安、家に帰ってからも「俺、なんか悪いことしたっけ…?」って首をかしげる始末。ドンマイ!
そして後日、なんと二公主・臨安(リンアン)が直々に許七安を呼び出したんだ!「私の門下生になる気はない?」と誘われるんだけど、許七安、屏風の向こうにいるのがまさか二公主だなんて夢にも思わない。彼は長公主の麗しいお姿を一目見たい一心で、もったいぶった態度をとっちゃうんだ。さらには、二公主が差し出した黄金にすら目もくれない!これには臨安(リンアン)もカッチーン!と来て、ついに屏風の後ろから姿を現したってわけ!さあ、どうなる許七安!?
つづく