あらすじ

第37話は、如意(にょい)楼の火事の余波と各勢力の動向を描いています。

傅容(ふ・よう)は、如意(にょい)楼の窮地に立たされながらも、責任を毅然と受け止め、粛(しゅく)王府に対しては断固とした態度を示します。

一方、提刑司(ていけいし)の記録が改竄されていたことが発覚し、背後に陰謀が渦巻いていることを闇示します。許嘉(きょ・か)や徐晉(じょ・しん)たちは、如意(にょい)楼の火事について捜査を進める中で、さらなる疑点を見つけ出していきます。

また、和親の件が朝廷の焦点となり、西河郡主(せいがぐんしゅ)の崔綰(さいわん)は、和親の重圧の中で葛藤し、最終的には、受け入れる道を選びました。安(あん)王と玄翰の第二王子、烏塔(うた)との会話は、和親の裏に隠された政治的な取引を明らかにします。

ネタバレ

傅家の屋敷で、傅容(ふ・よう)の叔父と小七(しょうしち)が傅品言(ふ・ひんげん)の霊前に祈りを捧げていた。如意(にょい)楼の件で都に来た二人は、思わぬ形で傅品言(ふ・ひんげん)を巻き込み、彼の死を招いてしまったことを悔やんでいた。深い悲しみを堪え、傅容(ふ・よう)は如意(にょい)楼を立て直す決意を固める。如意(にょい)楼の仲間を集め、しばらく身を隠すように指示し、村の子どもたちにも散らばるよう手配した。小七(しょうしち)と叔父は、火事の真相究明に協力することを誓った。

その夜、提刑司(ていけいし)には三組の人物が訪れた。まずは小七(しょうしち)が如意(にょい)楼火災の記録を調べ、次に文刑(ぶん・けい)が密かに確認し、最後に許嘉(きょ・か)も同じ記録を閲覧した。記録によると、現場で見つかった遺体は一つだけ。これは章晏(しょう・あん)が放火したという徐晉(じょ・しん)の主張が偽りであることを示していた。徐晉(じょ・しん)の言葉を信じたい許嘉(きょ・か)は、安(あん)王によって記録が既に改竄され、章晏(しょう・あん)の遺体と偽の翊衛司の者たちが処理されていることを知らなかった。

葛川(かつ・せん)は記録の改竄に気づき、呉白起(ごはくき)に調査を依頼するが、呉白起(ごはくき)は別件で忙しく、他者に任せる。数日後、呉白起(ごはくき)は傅宣(ふ・せん)と共に洪(こう)村の別荘を訪れる。元は三百両の価値だったその屋敷に、千両で買いたいという申し出があり、傅宣(ふ・せん)は大喜び。呉白起(ごはくき)は密かに微笑んだ。傅宣(ふ・せん)はまだ、その屋敷が既に自分たちのものになっていることを知らないのだ。

葛藤する傅容(ふ・よう)は、短い手紙をしたためた。「相思与君絶」の五文字と白扇、そして簪を添え、粛(しゅく)王府へと送る。帰路、傅容(ふ・よう)は倒れてしまい、偶然通りかかった安(あん)王に掬水小築(きくすいしょうちく)へと運ばれる。街で顧沅(こ・げん)の行方を探していた許嘉(きょ・か)は、傅容(ふ・よう)が掬水小築(きくすいしょうちく)に入るのを目撃する。その夜、徐晉(じょ・しん)は王府で泥酔し、傅容(ふ・よう)は掬水小築(きくすいしょうちく)で涙を流した。

安(あん)王は顧沅(こ・げん)に毒酒を飲ませようとしていたが、傅容(ふ・よう)が訪ねてきたため、一時的に席を外す。その隙に、顧沅(こ・げん)は酒に毒が入っていることに気づく。顧沅(こ・げん)が傅容(ふ・よう)に、異色の瞳を持つ母親が火事を起こした過去を話している最中、安(あん)王が戻ると顧沅(こ・げん)の姿は消えていた。掬水小築(きくすいしょうちく)全体を捜索させる安(あん)王だが、顧沅(こ・げん)は傅容(ふ・よう)の部屋に隠れていたため、誰も捜索できなかった。捜索が終わると、顧沅(こ・げん)は許嘉(きょ・か)を踏み台にして逃げ出す。翌日、腰を痛めた許嘉(きょ・か)は掬水小築(きくすいしょうちく)の前で、掬水農夫(きくすいのうふ)が傅容(ふ・よう)を送る様子を目撃する。傅容(ふ・よう)が安(あん)王に顧沅(こ・げん)のことを尋ねると、安(あん)王は見ていないと答える。傅容(ふ・よう)は安(あん)王が何かを隠していると疑った。

許嘉(きょ・か)は徐晉(じょ・しん)に報告するが、真相は依然として不明瞭。徐晉(じょ・しん)は掬水小築(きくすいしょうちく)の監視を強化するよう命じる。程なくして、玄翰国から和親の使者として、新皇帝の弟である烏塔(うた)王子が恒京にやって来る。朝廷での協議の結果、安(あん)王の進言により、和親が最善策として決定される。

蓮花(れんか)山荘の主は顧沅(こ・げん)を救い出す。柳如月の肖像画を見た顧沅(こ・げん)は、自分の置かれた状況の危険さを悟るが、奈何橋で柳如月に合わせる顔がないと嘆く。主は多くを語らず、「回頭是岸」とだけ告げる。

和親について、烏塔(うた)は西河郡主(せいがぐんしゅ)以外には興味がないと明言する。皇帝は苦慮し、西河郡主(せいがぐんしゅ)・崔綰(さいわん)の意向を尋ねる。彼女が拒否すれば、国は戦争を選ぶしかない。崔綰(さいわん)は戦争を引き起こす罪人になりたくないと、二日間の猶予を求める。その後、自殺を図り、淑妃(しゅくひ)に徐晉(じょ・しん)との面会を頼む。しかし、ほとんど裸の崔綰(さいわん)と対面した徐晉(じょ・しん)は、生涯一人の女性しか妻にしないと、彼女の求愛をきっぱりと拒絶する。徐晉(じょ・しん)が去った後、崔綰(さいわん)はベッドに縛り付けられ、泣き崩れる。

計画が失敗に終わった崔綰(さいわん)は、今度は自ら和親を申し出る。そして、清平県主(せいへいけんしゅ)を付き添いとし、粛(しゅく)王を送親使とするよう要求する。宮に戻った崔綰(さいわん)は、侍女の素羽(そ う)を淑妃(しゅくひ)の元へ使いに出すと、遠嫁を受け入れる覚悟を決め始めた。

安(あん)王と烏塔(うた)は会談し、互いに含みのある言葉を交わす。安(あん)王は玄翰の皇帝が男女を問わないことを知っているが、烏塔(うた)は皇帝が西河郡主(せいがぐんしゅ)に執著していると主張する。烏塔(うた)もまた、安(あん)王が和親を利用して粛(しゅく)王を陥れようとしていることを見抜いている。互いの目的を探り合うことなく、両者は利害の一緻を確認した。

第37話の感想

第37話は、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まる展開でした。傅容(ふ・よう)は愛する人の冤罪を晴らすため、悲しみを乗り越え如意(にょい)楼再建へと動き出します。しかし、その道は険しく、安(あん)王の策略によって再び窮地に立たされます。徐晉(じょ・しん)への想いを断ち切ろうとする彼女の切ない手紙と、倒れてしまうシーンは胸が締め付けられました。

一方、事件の真相に迫ろうとする小七(しょうしち)や許嘉(きょ・か)の動きも注目です。改竄された記録に気づきながらも、真実にたどり著けないもどかしさが伝わってきます。特に許嘉(きょ・か)は、徐晉(じょ・しん)への想いと真実の間で揺れ動く姿が印象的でした。

そして、物語の鍵を握る顧沅(こ・げん)は、安(あん)王の毒酒から逃れ、傅容(ふ・よう)との再会を果たします。しかし、安(あん)王の追手から逃れるために許嘉(きょ・か)を利用する展開は、彼の苦悩を物語っています。

さらに、和親という新たな問題が浮上し、西河郡主(せいがぐんしゅ)・崔綰(さいわん)の悲劇的な運命が描かれます。愛する徐晉(じょ・しん)に拒絶され、国のために和親を受け入れる彼女の決断は、見ていて辛かったです。

つづく