あらすじ

許七安(シュー・チーアン)は曹国公と闕永修を処刑した後、打更人を辞職。鄭興懐(ジョン・シンホワイ)に感謝されるも、皇帝に襲われ謎の光と共に姿を消す。半年後、人々は許七安を忘れ、楚州事件の真相は「打更人」の手柄とされる。魏淵(ウェイ・ユエン)は皇帝に罪己詔を出させ、巫神教(ふしんきょう)討伐に向かうも戦死。許新年(シュー・シンニエン)が朝廷で活躍する一方、忘れられた許七安は孤独に過ごす。臨安(リンアン)公主も許七安を朧げに想う。最後に許七安は父・許平峰と再会し、自身に隠された大奉の国運の秘密を知る。

ネタバレ

悪党成敗!そして許七安、まさかの…

まず、金鑼(きんら)たちや司天監(してんかん)の面々、そして春風堂(しゅんぷうどう)の仲間たちが駆けつけ、許七安(シュー・チーアン)の周りに集結!許七安は曹国公(そう こくこう)と闕永修(けつ えいしゅう)の罪状を民衆の前で明らかにし、自らの手で彼らを斬首!いやー、スカッとしましたね!悪は滅びるべし!

でもね、その後が衝撃的だったんです。許七安、なんと持っていた打更人(だこうにん)の令牌(れいはい)を投げ捨てて、「もう役人はやめます!」って魏淵(ウェイ・ユエン)に謝罪するんですよ!魏淵(ウェイ・ユエン)も「役人たるもの、天にも民にも恥じぬ生き方をすべきだが、官途に就けばそれができる者は少ない…」と感慨深げ。うーん、許七安らしいと言えばらしいけど、これからどうなっちゃうの!?

鄭興懐との再会、そして皇帝の魔の手が!

そんな許七安の肩をポンと叩く人物が。振り返ると、そこには鄭興懐(ジョン・シンホワイ)が!初めて出会った時のような姿で、楚州(そしゅう)の民を代表して許七安に感謝を伝えるんです。これには許七安も思わず笑顔。鄭興懐もようやく安らかに眠れることでしょうね…。

しかし、安心したのも束の間!そこへ皇帝が手勢を引き連れて登場!なんと許七安に向けて弓弩(きゅうど)を放とうとしますが、失敗!次の瞬間、まばゆい金色の光と共に許七安の大刀が一閃!人々がハッとした時には、許七安の姿はどこにもありませんでした。え、どこ行っちゃったのー!?

忘れられた英雄?半年後の世界

その後、謎の人物が天技術(てんぎじゅつ)を使ったのか、人々はまるで許七安が存在しなかったかのように彼のことを忘れてしまうんです…。半年後、都の講談師たちは楚州事件の真相を面白おかしく語っています。皇帝が真相を公表したのは、ある「打更人(下っ端役人)」のおかげだと。そして魏淵(ウェイ・ユエン)は大臣たちを集め、「良心に従って発言せよ」と迫ります。

朝議の場では、景帝(けいてい)が魏淵を「君主を侮る逆賊だ!」と激しく非難。しかし魏淵は、なんと亜聖(あせい)の刻刀(こくとう)を取り出し、皇帝に罪己詔(ざいきしょう:自己の過ちを認める詔)を出すよう迫るんです!そして、全ての臣下が声を揃えて皇帝に罪己詔を要求!これには景帝もぐうの音も出ません。いやはや、魏淵、恐るべし!

魏淵の死、そして許新年(シュー・シンニエン)の台頭

しかし、物語はさらに動きます。巫神教(ふしんきょう)が勢力を増し、横暴を極める中、魏淵は自ら大軍を率いて巫神教討伐へ。数々の激戦の末、魏淵は…魏淵は…壮絶な最期を遂げてしまうんです(涙)。国のために身を捧げた魏淵、本当に立派でした…。

魏淵亡き後、朝廷では首輔(しゅほ:宰相)が政務を取り仕切りますが、手が回らない時は許新年(シュー・シンニエン)が補佐!そう、あの許七安の従弟、許新年(シュー・シンニエン)です!彼は明晰な頭脳で大奉(だいほう)を支え、かつての志を実現していくんですね。兄の分まで頑張れ、新年!

忘れられた許七安、孤独な帰郷

一方、許七安は実家に戻り、妹にサンザシ飴を買っていきますが…なんと妹も家族も、まるで彼が存在しなかったかのように、許七安のことを全く覚えていないんです!切なすぎる…。許平志(シュー・ピンジー)も従弟も、彼を知らない人として接します。それでも許七安は、以前書きかけだった煉金術の原理をまとめた冊子を司天監に送るのでした。

春風堂を通りかかると、かつての同僚たちは相変わらず悪党を懲らしめています。天諦会(てんていかい)のメンバーたちは屋台で麺を食べながら談笑。楚元稹(そ げんしん)の剣鞘(けんさや)には、許七安がかつて贈った詩が刻まれているのに…誰も、そこに「誰か」が足りないとは気づきつつも、それが誰なのか思い出せないのです。ああ、なんて残酷な運命なんだ…。

臨安(リンアン)公主の想い、そして謎の詩集

臨安(リンアン)公主(りんあんこうしゅ)は、しばしば湖畔の離れを訪れ、何かを失ったような気持ちで誰かを待ち続けています。でも、誰を待っているのか思い出せない…。そんなある日、彼女の元に一冊の詩集が届けられます。そこには素晴らしい詩がたくさん。臨安は、この詩を作った人がかつて自分に素晴らしい時間を与えてくれたことを朧げに思い出します。そして、なぜ自分に贈られた詩は上の句だけで下の句がないのか尋ねたこと、その人が「全ての詩集を君にあげたら、長くそばにいられなくなるから」と答えたことも…。その人が来たのかもしれない!臨安公主は急いで部屋を飛び出しますが、一歩遅く、その姿はありませんでした。もどかしい!

許七安の孤独と、衝撃の再会

許七安は陽光きらめく小道を歩き、布政司(ふせいし)の鄭大人(ていだいじん)一家が団欒しているのを見かけます。みんなを訪ね歩き、全てがかつての平凡で幸せな姿に戻っているけれど、そこには自分だけがいない…。許七安が大樹の下でうたた寝していると、朦朧とする意識の中、誰かに連れられて雲州(うんしゅう)へ。

そこで待っていたのは、黒衣で顔を隠した男。この男、許七安の記憶に何度も現れた人物です。男は言います。「大奉の国運は、お前の体に隠されている。監正(かんせい)が大奉の国運を使って位階を上げようとしていて、そのために最適な器がお前なのだ」と。そして、ついにその男の正体が明らかに!なんと、許七安の父親――許平峰(きょ へいほう)だったのです!許七安は「人生の最も深い味わいは淡泊さにある。この大奉の国運は、元々我々が頼るべきものなのだ」と堂々と言い放つのでした…。

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