師匠である姜長清(きょうちょうせい)の浮かない顔を心配する柳莺莺(りゅうえいえい)。彼女の健気な思いやりが、今回はとんでもない方向へ…!?恋の矢印が交錯し、新たな波乱の幕が上がる第13話の詳しいあらすじとネタバレをお届けします。

ツンデレ師匠に振り回される莺莺

師匠の病は心労から来ているに違いない!そう信じる莺莺は、彼を元気づけようと必死です。まずは手始めに、心を込めて手作りした香囊(こうのう)をプレゼント。

師匠は香囊を受け取ると、思わず口元をほころばせます。その一瞬の笑顔に「師匠って笑うと素敵なのに」と莺莺は胸をときめかせますが、当の師匠は自分の感情が表に出たことに気づくと、ハッとしてすぐにいつもの無表情に逆戻り。「それより薬を届けてこい」と、莺莺をそっけなく追い払ってしまうのでした。このツンデレっぷり、たまりませんね!

薬房でのハプニング!縮まる二人の距離

一方、師匠に言われて薬房に来た莺莺。彼女が薬房で働く姿を、姜長清(きょうちょうせい)は薬棚の銅鏡越しにこっそりと見つめていました。想い人が視界にいると、仕事も手につきませんよね。

その時、事件が起こります。莺莺が高い場所にある薬を取ろうと背伸びをした瞬間、足が滑って後ろに倒れそうに!その瞬間、見ていた姜長清(きょうちょうせい)が瞬時に駆け寄り、彼女の体を力強く抱きとめました。

突然の密着に、見つめ合う二人。時間が止まったかのような空間に、運悪く(あるいは運良く?)管家が扉を開けて入ってきます。気まずい場面を見られた姜長清は、慌てて莺莺から手を放し、一目散にその場から逃げ出してしまいました。残された莺莺と管家の間に、気まずい空気が流れます。

勘違いが加速!莺莺、師匠を連れ出す

一連の出来事から、莺莺は「師匠が孤独を感じて心を病んでいる」という思い込みをさらに強くします。従妹が恋人(山犬ですが…)と幸せそうなのを見て、師匠は寂しいに違いない、と。

「師匠、お着替えを!私が病を治して差し上げます!」

そう言って、彼女はわけがわからないままの姜長清を強引に街へと連れ出します。その先は、なんと良縁を求める男女でごった返す「刺繍球投げ」の会場でした。

しかし、この鶯莺の善意の行動の裏では、とんでもない計画が進行していました。二人の仲を裂こうと企む九尾狐(きゅうびこ)が、この状況を悪用しようとほくそ笑んでいたのです。彼女は群衆の中から、姜長清とは最も相性の悪い運命を持つ女性に狙いを定め、邪悪な縁結びの赤い糸を操り始めていました…。

莺莺の純粋な思いやりが、皮肉にも姜長清を最大の危機へと導いてしまうのでしょうか。

『雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~』第13話の感想

今回のエピソードは、登場人物たちの「思い込み」と「すれ違い」が巧みに描かれており、物語に深みを与えていました。柳莺莺(りゅうえいえい)の純粋でまっすぐな善意が、結果的に姜長清を窮地に追いやってしまうという展開は、見ていて少し胸が痛むと同時に、今後の展開から目が離せなくなる引力がありました。

特に印象的だったのは、姜長清の心の揺れ動きです。絶情呪(ぜつじょうじゅ)の影響か、感情を表に出すのが苦手な彼が、莺莺の前でだけ見せる一瞬の油断や動揺。薬房でこっそり彼女を見つめる姿や、咄嗟に助けてしまう行動は、彼の内に秘めた愛情の深さを物語っています。しかし、その想いを言葉にできないがために、莺莺の大きな勘違いを正すことができないもどかしさが、二人の関係をより複雑にしています。

つづく