今回は、ますます目が離せない『雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~』第12話の展開を、あらすじとネタバレ満載で語っていきたいと思います。いやぁ、今回もすごかったですね…!

さて、前回からの続き。師匠である姜長清(きょうちょうせい)が、どこか莺莺を避けているような素振りを見せていましたが、ついに彼の抱える秘密の核心に迫る回となりました。

部屋に戻るなり、またしてもあの持病の発作に苦しむ姜長清(きょうちょうせい)。莺莺はいつものように彼を助けようと治療を試みます。これまで彼女は、自分が師匠の痛みを和らげられる特別な存在だからこそ、そばに置かれているのだと信じていました。しかし、今回は様子が違います。彼女が触れても、発作は一向に収まりません。

その時、莺莺は見てしまったのです。苦しむ姜長清の背中に浮かび上がった、不気味で禍々しい印を…。ただの病ではないと確信した二人は、すぐさま書庫へ駆け込み、古籍を片っ端から調べ始めます。

そして、ついに一冊の典籍から衝撃の事実が明らかに。姜長清は、恋心を抱いたり、誰かと親密に触れ合ったりすると、その身を蝕む「絶情呪(ぜつじょうじゅ)」という恐ろしい呪いにかかっていたのです! これまでの苦しみは、すべてこの呪いの反噬(はんぜい)によるものでした。皮肉なことに、莺莺の体に触れることだけが、一時的に呪いの力を抑えられていたという事実も判明します。

まさに呪いの根源を突き止めようとしたその瞬間! 突如、窓を突き破って謎の狐妖が乱入してきます。狐妖は二人が読んでいた古籍をひったくると、無情にも燃え盛る火盆へと投げ込みました。あっという間に灰と化していく貴重な手がかり…。

「なんてことを!」

怒りに燃える莺莺は、狐妖に猛然と襲いかかります。部屋の中から庭先まで、激しい術の応酬が繰り広げられ、その凄まじさからか、天からは雷まで落ちてくる始末。混乱に乗じて狐妖は姿を消してしまいますが、莺莺は必死に手を伸ばし、燃えカスの中からかろうじてページの半分を掴み取りました。

姜長清が焦げ付いた残骸の文字を読み解くと、そこには絶望と希望が入り混じった内容が記されていました。

「絶情呪を解くには、術をかけた者の涙を必要とす」

…そして、信じがたい一文が続きます。

「ただし、この呪いを解けるは、柳莺莺(りゅうえいえい)の涙のみ」

なんと、呪いをかけた張本人である狐妖の涙ではなく、莺莺の涙こそが解呪の鍵だというのです!

これだ!とばかりに、二人は早速解呪を試みます。莺莺は涙を流すため、玉ねぎを刻み、過去の悲しい出来事を必死に思い出し、果ては自ら痛みを与えてみたりと、あらゆる手段を講じます。しかし…なぜでしょう。どんなに頑張っても、彼女の瞳からは一滴の涙もこぼれ落ちないのです。むしろ、そばで見ていた姜長清の方が、玉ねぎの刺激に耐えきれず涙をボロボロと流している始末…。

解呪の唯一の希望であるはずの莺莺が、涙を流せない「無涙」の体質であるという、あまりにも残酷な矛盾。二人はなすすべなく立ち尽くすのでした。

『雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~』第12話の感想

今回は物語の根幹を揺るがす重要な事実が次々と明らかになりましたね。姜長清の苦しみの正体が「絶情呪」という、あまりにも切ない呪いであったことに胸が締め付けられました。彼が莺莺を想うほど、その身が蝕まれていくという設定は、二人の関係性をより深く、そして悲劇的に描き出しています。さらに、解呪の鍵が莺莺の涙であると判明したかと思えば、当の本人が涙を流せないという新たな壁が立ちはだかる展開には、思わず唸ってしまいました。なぜ彼女は涙を流せないのか、その特異な体質と絶情呪には、まだ語られていない繋がりがあるのかもしれません。狐妖の目的も依然として謎に包まれており、物語の奥行きが一気に増したように感じます。単純な善悪では割り切れない、各キャラクターが背負う宿命の重さに、ただただ引き込まれるばかりです。

つづく