恋の攻防と忍び寄る陰謀の影
恩師の薛汝成から楚楚(ソ・ソ)を諦めるよう忠告されながらも、愛を貫く決意を固めた安郡王・蕭瑾瑜(しょう・きんゆ)。
彼がついにプロポーズを決行しますが、逆党の遺児という宿命を背負う楚楚(ソ・ソ)は身分差に怯えて逃走してしまいます。
一方の長安では、大太監の秦欒が蕭家兄弟の出生の秘密に狙いを定め、物語の根幹を揺るがす巨大な伏線が動き出す緊迫の第23話です。
身分を越えた求婚と長安で渦巻く出生の疑惑
恩師の警告を跳ね除ける安郡王と政略結婚への布石
蕭瑾瑜(しょう・きんゆ)の恩師である兵部尚書の薛汝成は、蕭瑾璃(しょう・きんり)を遠ざけた後、蕭瑾瑜の楚楚への恋心を指摘します。
逆党の遺児として大唐の律令で死罪となる楚楚と、三法司を統括する安郡王とでは身分が違いすぎると薛汝成は忠告しました。
しかし蕭瑾瑜は、幼い頃から薛汝成自身に教えられた「身分で人を判断しない」という信条を貫きます。
父の事件の真相が明らかになっていない今、楚楚を絶対に自分の傍から手放さないと力強く宣言しました。
一方、皇帝が目論む冷月(レイ・ゲツ)と蕭瑾璃(しょう・きんり)の政略結婚について、当の二人は激しく反発していました。
蕭瑾瑜は、この賜婚の背後に黔中道節度使の軍事的な利益が絡んでいると推測します。
西南の辺境防衛の安定を考慮し、冷月(レイ・ゲツ)に蕭瑾瑜の言葉を真似た手紙を書かせ、祖父の冷沛山将軍の陣営へ送り届ける作戦を立てました。
長安から戻った侍衛長の呉江は、大太監の秦欒が西平公主府の過去の奴婢を調査していると報告し、警戒を強めます。
突然の求婚!身分差に苦悩する楚楚と不器用な恋の指南
その夜、蕭瑾瑜と楚楚は互いに会いたい気持ちを抱えながら、部屋の前で躊躇していました。
意を決して扉を開けた蕭瑾瑜の前に、薬湯を持った楚楚の姿がありました。
蕭瑾瑜は、巫医として孤独に生きた父・蕭恒に長年寄り添ってくれた楚楚へ、深い感謝の意を伝えます。
そして、内憂外患の朝廷から彼女を守るため、何より自分の本心から「私に嫁いでほしい」と真っ直ぐにプロポーズしました。
あまりに突然の求婚に楚楚は言葉を失い、薬湯を置いたまま慌てて部屋を飛び出します。
庭で一人涙を流す楚楚の元へ、酒を持った冷月が慰めにやってきました。
逆党遺児という自分の身分が安郡王の足手まといになると恐れる楚楚の心を、冷月は「運命の縁を逃せば一生後悔する」と優しく諭します。
一方の蕭瑾瑜も、自分の唐突な行動を激しく後悔していました。
事情を知った大理寺少卿の景翊(ケイ・ヨク)は、恋愛下手な親友のために恋の駆け引きを伝授しようと腕を鳴らします。
月老樹下の捕獲劇と長安で動き出す「双子誕生」の疑惑
長安の皇宮では、秦欒が西平公主府に関する不気味な密報を入手していました。
側近の孫明徳が調べた坊間の噂によれば、双子を妊娠した場合、通常は6〜7ヶ月で太医が診断できるはずです。
しかし西平公主は出産後まで宮中へ双子の誕生を報告せず、担当の太医すら口を閉ざしていました。
第15話で楚楚が冷月に語った「蕭家の双子の骨格が全く似ていない」という医学的な疑問。
それがここへ来て、皇室の暗部に直結する巨大な伏線として回収されようとしています。
秦欒は、この出産に国家を揺るがす秘密があると確信し、当時の関係者を生け捕りにするよう命じました。
黔州では、長安へ戻る薛汝成の送別会が開かれようとしていました。
しかし、許如帰を追って単独行動に出た楚河がまだ戻っていません。
楚河は地元の地理に精通しており、蕭瑾瑜は楚楚の助言に従って縁結びの巨木「月老樹」の洞へと兵を向けます。
そこで彼らは、失血で弱っていた許如帰を打ち倒した楚河を発見。
蕭瑾瑜は楚河の逃亡幇助の罪をこの功績で相殺し、ついに事件の重要参考人を確保しました。
独自考察・用語解説:西平公主の秘密と薛汝成の危険な思惑
今回浮上した「双子妊娠の隠蔽」は、歴史的背景である甘露の変と密接に絡み合っています。
太医すら巻き込んで出産直前まで事実を隠した西平公主の行動。
これは蕭瑾璃と蕭瑾瑜のどちらかが「別の親から生まれた子」である可能性を強く裏付けています。
もし片方が陳瓔の遺児や、薛汝成が名乗る「昌王」に連なる血脈であった場合、西平公主は皇室を欺いた大罪に問われます。
秦欒がこの弱みを握れば、三法司を率いる蕭瑾瑜を完全に社会抹殺できるため、非常に危険な展開です。
また、薛汝成の狡猾な立ち回りにも注目が集まります。
彼は楚楚の身分を理由に蕭瑾瑜の恋を妨害しようとしましたが、これは愛弟子を案じるふりをした牽制です。
刑部尚書の韓績が唐宣宗に逆党遺児の捕縛を急かしている状況を利用し、蕭瑾瑜の足元を崩そうとする昌王としての冷酷な計算が透けて見えます。
感想と次回の見どころ
蕭瑾瑜のド直球すぎるプロポーズには、見ているこちらまで照れてしまうほどの破壊力がありました。
権謀術数には天才的な頭脳を発揮する彼が、恋愛においては景翊(ケイ・ヨク)のアドバイスを頼るしかない不器用さがたまりません。
冷月が楚楚の背中を押し、景翊が蕭瑾瑜を応援するこの4人の関係性が、過酷な物語の素晴らしい癒やしとなっています。
しかし長安では、秦欒の執念深い調査が蕭家の急所へ迫りつつあります。
ついに捕らえられた許如帰は、偽金事件と昌王の野望について何を語るのでしょうか。
次回、長安へ向けて移送される許如帰を巡る攻防と、秦欒が探し出す過去の証人たち。
朝廷の闇がすべてを飲み込もうとする中、蕭瑾瑜と楚楚の恋の行方から一瞬たりとも目が離せません。
つづく


