あらすじ

孫公公(そんこうこう)の入れ知恵で、肖鐸(しょうたく)は歩音楼(ほいんろう)を夢廬に行かせ、舞を学ばせようと考えるが、それを知った歩音楼は誤解し、自ら夢廬へ向かう。そこで夢解語(むかいご)の弟子となり、舞の修行に励むことになる。一方、夢廬で婉婉(えんえん)への恋に悩む宇文良序(うぶん・りょうじょ)と再会。歩音楼は彼の純粋さに気づきつつも、からかったりする。宇文良序は夢解語の助言を受け、婉婉の気を引こうと奮闘。修行を積んだ歩音楼は、ついに花窓で舞を披露し、その場にいた曹春盎(そう しゅんおう)を驚かせるのだった。

ネタバレ

事の発端は、あの孫公公(そんこうこう)の余計な一言。肖鐸(しょうたく)に「夢廬(むろ)の主、夢解語(むかいご)に歩音楼(ほいんろう)を預けて、男心をくすぐる舞でも習わせれば、陛下もお喜びになりますぜ」なんて囁いたもんだから、さあ大変!

運悪く、その話を立ち聞きしちゃった彤雲(とううん)が、もちろん歩音楼(ほいんろう)に報告。そこにタイミング悪く(いや、ある意味良く?)現れた肖鐸(しょうたく)は、「そんな場所に君を送るわけないだろ!」とキッパリ。

でもねぇ、歩音楼ちゃんも、もう疑心暗鬼の塊。「表では私に優しくして、裏では馬鹿にしてるんでしょ!」と、ぷんぷん怒っちゃって。お互い意地っ張りだから、もう大変。結局、歩音楼は「だったら行ってやるわよ、夢廬に!」と啖呵を切っちゃう始末。肖鐸も「行くな!」って心で叫んでるんだろうけど、プライドが邪魔して止められない。あー、もう、見てるこっちがヤキモキしちゃう!

翌朝、肖鐸に挨拶もなしに、彤雲(とううん)と夢廬へ向かっちゃう歩音楼。そこで目にしたのは、夢解語のそれはそれは美しい舞。この夢廬、ちょっと変わったルールがあって、夢解語に会うには、花窓に花束を投げて、彼女の心を射止めなきゃいけないんですって。ところがどっこい、我らが歩音楼ちゃん、道端で拾った木の枝一本で、あっさり夢解語のお眼鏡にかなっちゃうんだから、もう、持ってる女は違いますわ!

持ち前の口八丁手八丁で夢解語をたらし込み(失礼!)、まんまと弟子入りを志願。夢解語も、最初は「もう弟子はとらんよ」なんて言ってたのに、歩音楼の媚びない姿に逆に興味津々。「この子、化けるかも…」って感じで、指導を引き受けることに。歩音楼もね、「もう肖鐸なんかに頼ってられないわ!自分の力で生きていくのよ!」って、決意を新たにしたみたい。うんうん、その意気や良し!

しかーし!ここでまさかの人物との再会が!なんと、あの宇文良序(うぶん・りょうじょ)が夢廬にいたんですよ!彼、どうやら婉婉(えんえん)の気を惹きたくて、恋愛経験ゼロだから夢解語に教えを乞いに来てたみたい。ピュアか!

歩音楼は「こいつ、何か企んでるんじゃないの?」と疑心暗鬼。夢解語に「あいつも弟子にして、様子見ましょうよ」と焚きつけ、宇文良序にはトンチンカンなアドバイスをして、婉婉にぶたれるように仕向けたり(笑)。でも、宇文良序ったら、ぶたれても「やっと僕に気づいてくれた!」って喜んじゃうんだから、もう、おバカさんなんだから!

数日間の観察の結果、歩音楼も「あら、この人、本当に見たまんまのおバカさん…いや、純粋な人だったのね」と、自分の見る目のなさを反省。その純粋な宇文良序くん、今度は桃林で桃の花を大量に摘んできちゃうという暴挙に。花を愛する婉婉は当然お怒りモード。でも、宇文良序の顔の傷と、ド直球の告白に、ちょっと心が揺らいじゃったみたい。あらやだ、青春ねぇ。

夢解語も宇文良序のひたむきさに打たれて、「会わない」という究極の策を伝授。「恋する男女ってのはね、考えすぎちゃうものなのよ。あなたはもう彼女に印象付けたんだから、あとは黙って待ちなさい。そうすれば彼女が勝手にあなたのことを考えちゃうから」ですって。奥が深いわ~。この言葉を聞いて、歩音楼も何やら物思いにふけっていたけど、一体誰のことを考えていたんでしょうねぇ…気になります!

さてさて、歩音楼の修行の成果はというと、それはもう見事なもの!しなやかな舞、色っぽい眼差し、どんな仕草も見る人を虜にしちゃうほどに成長!一方、心配でたまらない肖鐸は、「娼妓の取り締まり」を名目に夢廬をガッチリ監視(笑)。夢解語も表立っては動けないから、歩音楼に花窓での舞を任せることに。

そしてついに、歩音楼が仮面をつけて花窓で舞う日が!その妖艶な舞は、客たちから大喝采!その中には、何も知らない曹春盎(そう しゅんおう)の姿も。彤雲(とううん)に耳打ちされて、さっきまでうっとり見ていた美女が、まさか自分とこの端太妃(たんたいひ)・歩音楼だったなんて!と、顎が外れるほど驚いてましたとさ。めでたしめでたし…いや、まだまだ波乱は続きそうですね!

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第11話の感想

『浮図縁』第11話、今回も登場人物たちの感情が複雑に絡み合って見応えがありましたね。特に歩音楼と肖鐸の誤解から生じるすれ違いは、じれったくもどかしい気持ちになりました。しかし、その出来事がきっかけで歩音楼が自立を決意し、夢廬で新たな一面を見せていく姿には力強さを感じました。夢解語との師弟関係も興味深いです。一方で、宇文良序の純粋でどこかコミカルな恋愛模様は、緊迫した展開の中での良いアクセントになっていました。婉婉との関係も微笑ましいですね。それぞれのキャラクターが抱える想いや立場が丁寧に描かれていて、物語の深みが増したように思います。今後の展開から目が離せません。

つづく