あらすじ

肖鐸(しょうたく)は、歩音楼(ほいんろう)が夢解語(むかいご)のふりをして花窓で踊り客を引いていると聞き激怒するが、結局自ら夢廬へ赴く。そこで、宇文良序(うぶん・りょうじょ)が婉婉(えんえん)へのアプローチ方法を夢解語に教わっている場面に遭遇。歩音楼は踊りの練習中に肖鐸の姿を見つけ動揺し池に落ちそうになるが、肖鐸に助けられ二人の間に曖昧な空気が流れる。夢解語から恋愛のアドバイスを受けた歩音楼は、肖鐸が自分に気があるのではないかと推測し始める。上元節の夜、宇文良序の婉婉へのサプライズ計画に巻き込まれる形で、肖鐸と歩音楼は二人きりで花火を見る機会を得る。そこで肖鐸は弟・阿鐸(あたく)について語り、二人の距離はさらに縮まるのだった。

ネタバレ

前回、歩音楼(ほいんろう)がまさかの花魁姿で踊っているなんて噂を聞きつけちゃった肖鐸(しょうたく)様。そりゃもう、カッカッカッカ!頭から湯気が出そうな勢いで怒ってましたよね。部下の曹春盎(そう しゅんおう)に「ちょっと様子見てこい!」なんて命じるんだけど、当の曹春盎(そう しゅんおう)は彤雲(とううん)ちゃんに「宦官が妓楼ですって?ぷぷっ」なんて言われたもんだから、すっかりヘソを曲げちゃって。「絶対行きませんからね!」って、まさかの職務放棄!? いやいや、気持ちはわかるけどさ(笑)。

結局、肖鐸(しょうたく)様、悩みに悩んで一睡もできず、次の日の朝には「…俺が行く」って、自ら夢廬に乗り込む決意を固めたわけですよ。いやもう、その執念、さすがです!

一方、おてんばプリンセスの婉婉(えんえん)ちゃん。蹴鞠のお相手、宇文良序(うぶん・りょうじょ)が見当たらなくてご機嫌ナナメ。気分転換に歩音楼(ほいんろう)のところへ行こうとしたら、なんと歩音楼も夢廬へ行っちゃった後! 夢廬ってのは、そう簡単には入れない場所で、花窓からお花がポイってされないと、お客さんはお呼びじゃないの。婉婉(えんえん)ちゃんがお金積もうとしても「まだ開店前でーす」って門前払い。可哀想に…。

と、そこへ颯爽と現れたのが、我らが肖鐸様! もうね、オーラが違うのよ。有無を言わさず「開けろ!」の一言で、夢廬の門をこじ開けちゃうんだから、さすが権力者! そのあまりの強引さに、婉婉ちゃんも「あら、面白いじゃない」って感じで、ちゃっかり裏口から潜入成功(笑)。

婉婉ちゃんが中に入ると、どこからともなく美しい琴の音色が…。音のする方へ行ってみると、そこには噂の美女、夢解語(むかいご)が! うっとり聞き惚れていたら、なんとそこへ、宇文良序(うぶん・りょうじょ)が服もろくに着てない衝撃的な姿で登場! 「ちょ、おま、何してんの!?」ってなりますよね(笑)。宇文良序くん、慌てて言い訳しようとするんだけど、ドジっ子だからズボンがずり落ちるっていう大失態! もう、笑うしかない! 夢解語(むかいご)さん曰く、「彼、ここであなたを口説く練習してるのよ」だって! それを聞いた婉婉ちゃん、怒りと恥ずかしさで顔真っ赤!「このスケベ!」って感じで宇文良序を追いかけ回すんだけど、これって、もはや痴話喧嘩…?

さてさて、この世で一番抗えない誘惑、それは「恋心」。肖鐸様も、どうやらその沼にどっぷりハマりかけてるみたい。歩音楼が踊りの練習をしてる最中に、肖鐸様の姿をチラッと見つけちゃったもんだから、さあ大変! びっくりして足元がおぼつかなくなって、そのまま池にドボン!…しかけたところを、肖鐸様がナイスキャッチ! いや~、少女漫画の王道キター!って感じですよね。二人、見つめ合っちゃって、もう周りの空気もピンク色! 湯気なのか、恋の熱気なのか、もうドキドキが止まらない! そこへ夢解語さんが入ってきて、やっと我に返る二人。気まずいったらありゃしない(笑)。

肖鐸様、なんとか平静を装って歩音楼を支え、「ここで待ってる」なんてクールに決めるんだけど、彼の愛刀がね、空気を読まずにポチャン!と池の中に…。さっき助けるのに必死で、うっかり落としちゃったみたい。イケメンも、たまにはドジるんですね(笑)。

歩音楼は、もうお見通し。「私を迎えに来たんでしょ?」って。夢解語さんからは、「好きな人ができたら、ちゃんと捕まえなきゃダメよ」なんて意味深なアドバイスをもらっちゃって。歩音楼、考え込んじゃいます。「もしかして、肖鐸様ってば…私のこと…狙ってる!?」って。いやいや、その勘違い、可愛すぎか!

その夜、肖鐸様は歩音楼のダンスが頭から離れなくて、眠れない夜を過ごします。気分転換に外に出たら、曹春盎が「好きって、なんなんですかねぇ…」なんてポツリ。それを聞いた肖鐸様の心は、さらにザワザワ…。もう、完全に恋する乙女(?)状態!

そして、待ちに待った上元節! 宇文良序が肖鐸様に「婉婉を誘い出すの手伝ってくださいよ~」ってお願いするんだけど、あっさり却下。でも、この一件で肖鐸様も「好きな人とは、一瞬一瞬を大切にしないとな」って、何かを悟ったみたい。宇文良序は諦めきれず、今度は歩音楼に泣きつきます。お人好しな歩音楼、「任せといて!」って安請け合いしちゃうんだけど、いざ肖鐸様を前にすると、何も言えなくなっちゃうの。わかる、わかるよその気持ち!

ところが、肖鐸様は歩音楼の考えなんてお見通し。「宇文良序と婉婉がこれ以上親密になるのは、ちょっとね…」って、やっぱりガードが固い。歩音楼も負けてません。「私も一緒に行くならいいでしょ!」って食い下がるけど、やっぱりダメ。こうなったら実力行使!ってことで、歩音楼は宮殿の門で婉婉を待ち伏せすることに。でもね、その頃、肖鐸様はとっくに宮殿の中で婉婉と合流済み。一枚上手でしたね!

夜になって、宮殿の中も外も灯籠でキラキラ、とっても賑やか! 歩音楼が待ちくたびれた頃に、やっと婉婉と肖鐸様が登場。みんなで踊り子さんたちの舞を眺めていたら、突然、肖鐸様が歩音楼の手を引いて、どこかへ連れ去っちゃうの! 歩音楼が「え?え?」ってなってる間に、なんと舞台の山車から宇文良序がひょっこり登場! 婉婉が「キーッ!」って怒ろうとした瞬間、宇文良序に山車へ担ぎ込まれちゃった! まさかの強行突破! やるじゃん、宇文良序!

一方、歩音楼は自分の「肖鐸様、私のこと好きなんじゃ…?」っていう推測を確かめたくて、肖鐸様を別の場所に誘い出すんだけど、途中でうっかりはぐれちゃった! 「しょ、肖鐸様~!」って探してたら、後ろから灯籠を持った肖鐸様が…! そして、空には満開の花火! 二人で見つめ合って、ニッコリ。甘酸っぱい空気が漂います。そこで肖鐸様、弟の阿鐸(あたく)のことを話し始めて、ちょっと悲しそうな顔を見せるんです。この影のある感じが、またたまらないんですよねぇ…。

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第12話の感想

『浮図縁』第12話、肖鐸の感情の動きが手に取るように分かり、見ていて引き込まれました。歩音楼が花魁姿で踊ると聞き、あれほど怒っていたのに、結局は自ら夢廬へ確かめに行く姿は、彼の歩音楼への強い関心の表れでしょう。池に落ちそうになった歩音楼を助ける場面では、二人の間に流れる緊張感と、互いを意識し始めている様子が伝わってきました。

一方で、宇文良序と婉婉のコミカルなやり取りは、シリアスな展開の中での良い息抜きになっています。夢解語のアドバイスを受け、肖鐸の気持ちを誤解(?)し始める歩音楼も可愛らしいです。

上元節の夜、花火を背景にした二人の姿は美しく、肖鐸が弟について語る場面では、彼の人間的な一面に触れることができました。お互いの距離が縮まっていく様子が丁寧に描かれており、今後の二人の関係から目が離せません。

つづく