あらすじ

福水鎮で母の死を知り悲しみに暮れる歩音楼(ほいんろう)を肖鐸(しょうたく)が支える。京に戻った二人は步(ほ)家を断罪。宮中では歩音楼(ほいんろう)と皇帝・慕容高鞏(ぼようこうきょう)の噂が広まり、肖鐸(しょうたく)は歩音楼を西蜀(せいしょく)へ避難させる策を講じる。西蜀への船旅では、义姉の步音阁(ほ・おんかく)からの嫌がらせを歩音楼が毅然と跳ね除け、肖鐸は彼女と同じ船に乗り込む。船酔いに苦しむ歩音楼を肖鐸が介抱する中で二人の距離は縮まるが、一方、栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)は慕容高鞏(ぼようこうきょう)を陥れる新たな策略を巡らせていた。

ネタバレ

まず、可哀想なのはやっぱり私たちのヒロイン、歩音楼(ほいんろう)。故郷の福水鎮に戻った彼女を待っていたのは、あまりにも残酷な現実…。半年前に亡くなっていたというお母さんの知らせ、そして誰にも弔われることなくひっそりと佇むお墓。そりゃあ、泣き崩れますよね。でも、そんな彼女を黙って抱きしめる肖鐸(しょうたく)の姿に、思わずキュンとしちゃいました。言葉なんていらない、ただそばにいてくれるだけで、どれだけ心強いことか…。

そして舞台は京城の步(ほ)家へ。肖鐸(しょうたく)の後ろ盾を得た歩音楼(ほいんろう)、今までの鬱憤を晴らすかのように、自分を虐げてきた步(ほ)家の人々をバッサリ!特に、あの性悪な步夫人(歩夫人(ほふじん))が失神して連行されるシーンは、正直ちょっとスッキリしちゃいました(笑)。父親である步太傅(ほ・たいふ)に対しても、もう情なんて残ってないんですね。母との思い出を汚された悲しみ、そして「もう私には家がない」という絶望。でも、そこでまた肖鐸(しょうたく)ですよ!「そんなことはない」って、彼の言葉にはいつも歩音楼(ほいんろう)を思う優しさが溢れていますよね。彼の存在が、歩音楼にとってどれだけ大きな救いになっていることか…。

一方、宮廷では歩音楼と皇帝・慕容高鞏(ぼようこうきょう)のあらぬ噂が広まって、ちょっと不穏な空気に。ここでまたまた肖鐸の機転が光ります!歩音楼を西蜀(せいしょく)への嫁入りの付き添いという名目で都から離れさせ、噂が鎮まるのを待つという作戦。慕容高鞏(ぼようこうきょう)は最初こそ渋りますが、これも肖鐸の計算通り。ちゃっかり批紅(ひこう:上奏文に対する皇帝の決裁権)まで取り戻しちゃうあたり、さすが策士・肖鐸!

そして、いよいよ西蜀(せいしょく)への船旅が始まるわけですが、ここでも一波乱!あのイヤ~な感じの歩音閣(ほいんかく)が、ここぞとばかりに歩音楼に嫌がらせを仕掛けてくるんです。荷物を全部川にポイ捨て!でも、私たちの歩音楼はもう泣き寝入りなんてしません!逆に歩音閣の荷物を投げ返し、さらには強烈なビンタをお見舞い!いやー、見ていてスカッとしました!

そこへ颯爽と現れるのが、もちろん肖鐸。歩音閣を別の小舟に追いやると、ちゃっかり歩音楼と同じ船に乗り込んじゃうんですから、もう確信犯ですよね(笑)。部下の曹春盎(そう しゅんおう)が「旦那様、バレたら大変ですよ!」ってハラハラしてるのも、なんだか微笑ましかったです。

船旅の途中、歩音楼は船酔いでダウン。薬湯も効かず苦しむ彼女のために、肖鐸が「鳩尾(きゅうび)のツボを押すといいらしい」と申し出るんですが…そのツボ、なんと腰のあたり!お互い意識しちゃって、なんだか見てるこっちがドキドキしちゃう展開に!結局、歩音楼は肖鐸に身を任せるんですが、恥ずかしがる肖鐸をからかっちゃうお茶目な一面も。そんなこんなで、肖鐸はたまらず自分の部屋に逃げ帰っちゃう始末。この二人のじれったい関係、本当に目が離せません!

そしてラストは、またもや不穏な影が…。あの栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)が、なにやら怪しげな香を調合して宮中に送り込んだ様子。その香をかいで眠りについた慕容高鞏(ぼようこうきょう)は、亡き栄王(えいおう)の夢を見て魘されていました…。一体、皇后は何を企んでいるんでしょうか?次回も目が離せそうにありませんね!

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第14話 感想

第14話は、歩音楼(ほいんろう)が母の死という深い悲しみに直面しながらも、過去の虐待に対して毅然と立ち向かう姿が印象的でした。肖鐸(しょうたく)の変わらぬ献身的な支えは、彼女にとって大きな心の拠り所となっていることでしょう。二人の間の微妙な距離感の変化、特に船上でのツボを押す場面は、今後の関係進展を期待させるものでした。

一方で、宫廷内の権力争いは依然として続いており、栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)の新たな策略は物語に不穏な緊張感をもたらしています。歩音楼と义姉・歩音閣(ほいんかく)との対立も、彼女の成長と強さを際立たせる出来事でした。それぞれのキャラクターの思惑が複雑に絡み合い、物語の深みが増したように感じます。

つづく