あらすじ

慕容高鞏(ぼようこうきょう)の悪夢は栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)が調合した安神香によって改善の兆しを見せる。一方、船で移動中の肖鐸(しょうたく)と歩音楼(ほいんろう)は刺客に襲われ、肖鐸は負傷し、二人で川に落ちてしまう。流れ着いた廃屋で一夜を過ごすことになった二人は、互いの気持ちを確かめ合うかのように急接近。肖鐸は眠る歩音楼にキスをする。翌日、助け出された肖鐸は、刺客が南苑王(なんえんおう)の手下だと知り、復讐への決意を新たにするが、歩音楼の存在が彼の心に変化をもたらしていた。

ネタバレ

安神香の秘密と皇太后の思惑

まずは宮中の動きから。悪夢にうなされていた皇帝・慕容高鞏(ぼようこうきょう)ですが、お寺で療養するうちに少しずつ回復の兆しが。その立役者となった安神香、これを作ったのがなんと栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)だったとは!? 皇太后は彼女の気遣いを評価して、一緒に宮殿へ戻ることを提案します。慕容高鞏(ぼようこうきょう)は栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)の真意を掴みかねつつも、皇太后の提案を受け入れるしかないのでした。この皇后、なかなか侮れない存在になりそうですね…!

一方、歩音楼(ほいんろう)の侍女・彤雲(とううん)は、宮中の宦官と宮女が「対食(ついしょく)」の関係になることについて、切実な胸の内を語ります。寂しい宮中での生活、誰かに頼りたい、守ってほしい…そんな思いから、たとえ宦官であってもパートナーを求める宮女たちの気持ち、なんだか切なくなっちゃいますね? 中には権力を持った宦官にひどい扱いを受けるケースもあるとか…。彤雲(とううん)は、自分の主である歩音楼(ほいんろう)が宦官であるはずの肖鐸(しょうたく)に惹かれていることが、やっぱり理解できない様子。うーん、彤雲(とううん)の心配もわかるけど、肖鐸(しょうたく)は普通の宦官じゃないんだよー!って教えてあげたい!

隔板越しの告白…?そして迫る危機!

その夜、なかなか寝付けない歩音楼は、隣の部屋の肖鐸に壁を叩いて合図を送ります。まるで秘密の暗号みたいで、ちょっとドキドキしちゃいますね? そして歩音楼、大胆にも「私のこと、好きなの?」って聞いちゃうんです!キャー!? でも肖鐸は、どう答えていいかわからず、聞こえないフリ…って、おいおい肖鐸、そこは正直に言っちゃいなよー!と、思わずツッコミ(笑)。もどかしいけど、このじれったさがまた良いんですよねぇ。

そして物語は一気に緊迫ムードへ!船で移動中の肖鐸と歩音楼たちですが、深い霧に包まれた川の上で、なんと刺客の集団に襲われてしまうんです!? 肖鐸は応戦しますが、多勢に無勢。危うく川に落ちそうになったところを、剣を船体に突き刺してなんとか持ちこたえます。刺客がとどめを刺そうとしたその瞬間!歩音楼が、きゃしゃな体で剣を握りしめ、刺客に突進!見事、刺客を一人倒すんです!やるじゃん、歩音楼!?

でも、安心したのも束の間、別の刺客が歩音楼めがけて矢を放ちます!絶体絶命!その時、肖鐸が歩音楼を突き飛ばし、身代わりに矢を受けてしまうんです…!? そしてそのまま川へドボン!歩音楼も、肖鐸を助けたい一心で、後を追って川へ飛び込むのでした。もう、このシーンは息をのむ展開でしたね…!

無人宅での一夜、そして…ついに!

川に流された二人が流れ着いたのは、見知らぬ場所にある寂れた空き家。意識を取り戻した歩音楼は、負傷した肖鐸を抱え、必死に空き家へと運びます。肖鐸の胸に刺さった矢を抜こうとするのですが、恐怖と寒さで手が震えてうまくいきません。そんな歩音楼を見て、意識が戻った肖鐸は、なんと自分で矢を引き抜くんです!痛みに顔色一つ変えない肖鐸、さすがすぎる…!でも、その光景に歩音楼は思わず悲鳴!そりゃ怖いよね?

助けを待つ間、二人はこの廃屋で夜を明かすことに。夜も更け、寒さで眠れない歩音楼。すると肖鐸は、そっと歩音楼を自分の腕の中に抱き寄せるんです…!きゃあああああ!? 温め合う二人、そしてお互いの幼名を呼び合うんです。「濯纓(たくえい)」「方将(ほうしょう)」って…もう、甘酸っぱすぎる!そして、眠っている歩音楼の額に、肖鐸がそっとキスを…!? あああ、ついに、ついにこの時が…!でも、すぐに「これは礼に反する」と我に返り、一人外で頭を冷やす肖鐸。いやいや、もう気持ちは抑えられないでしょー!って、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)。

翌朝、歩音楼はなんだか幸せな夢を見たような、ふわふわした気持ちで目覚めます。夢の中で肖鐸にキスされたような…?あれ、これ夢じゃなかったりして?? 外で一夜を明かした肖鐸のために、歩音楼は魚を釣って魚のスープを作ってあげようと張り切りますが、結局、魚を釣ったのも、さばいたのも、火をおこしたのも全部肖鐸(しょうたく)。不器用だけど一生懸命な歩音楼が可愛すぎました? 二人で食事をしながら過ごす、束の間の甘い時間。このまま時が止まればいいのに…!って思っちゃいますよね。

でも、そんな幸せな時間は長くは続かず、曹春盎(そう しゅんおう)たちが二人を見つけ出します。

刺客の正体と肖鐸の決意

調査の結果、昨夜の刺客は南苑王(なんえんおう)の手下だったことが判明。長年の宿願である南苑王への復讐を早く果たしたい肖鐸ですが、今は守るべき存在、歩音楼がいます。彼の心に迷いが生じているのが伝わってきて、なんだか切ない…。悩んだ末、肖鐸はこのことを歩音楼に打ち明けます。歩音楼は心配しながらも、彼の決意を止めることはしませんでした。肖鐸が決めたことは簡単には諦めないことを、彼女はよくわかっているんですね。二人の信頼関係が垣間見えるシーンでした。

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第15話 感想

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第15話は、手に汗握る展開と、胸が高鳴る場面が巧みに織り交ぜられていました。特に、刺客に襲われる緊迫した状況で、肖鐸と歩音楼がお互いを守ろうとする姿には心打たれました。川に落ち、廃屋で二人きりになるという危機的状況が、かえって二人の距離を縮め、ついに肖鐸が歩音楼に口づけをする場面は、本作の大きな見どころの一つと言えるでしょう。一方で、南苑王の陰謀という不穏な動きも明らかになり、肖鐸の復讐心と歩音楼への想いとの間で揺れ動く心情が描かれ、物語に深みを与えています。二人の関係がどう進展し、肖鐸が宿願とどう向き合っていくのか、今後の展開が非常に気になります。

つづく