あらすじ
慕容高鞏(ぼようこうきょう)の嫉妬と策略により、肖鐸(しょうたく)は西蜀(せいしょく)に留め置かれ、歩音楼(ほいんろう)は都へ連れ戻されることになる。肖鐸は途中で歩音楼を奪還し共に逃げる計画を立てるが、歩音楼は慕容高鞏の罠を知り、肖鐸を守るため断腸の思いで計画を反故にする。都に戻った歩音楼は、肖鐸の弟の死の真相究明に乗り出すが、宮中での立場は厳しく、夜伽を命じられる。一方、宇文良序(うぶん・りょうじょ)を助けようとする婉婉(えんえん)と協力し、慕容高鞏に取り入る歩音楼だったが、彼女の真の目的は別にあった。
ネタバレ
窓からそっと肖鐸(しょうたく)の様子をうかがう歩音楼(ほいんろう)。彼の背中の傷はまだ血が滲んでいて、見てるこっちまでズキズキしちゃう…。心配でたまらない歩音楼(ほいんろう)だけど、言葉を交わす間もなく、あの皇帝・慕容高鞏(ぼようこうきょう)にお呼び出しがかかっちゃうんです。
慕容高鞏(ぼようこうきょう)が見つけたのは、なんと歩音楼(ほいんろう)の幼名「濯纓(たくえい)」が記された書物!「え、お前の幼名、朕は知らなかったんだけど?」って、もう嫉妬メラメラなのが見え見え。そりゃあ、自分の知らない彼女の一面を、しかも他の男(表哥のことね)が知っていたなんて、プライドが許さないわよねぇ。
歩音楼は「やっば!」って感じで、慌てて弁解。「表哥とは、やましいことなんて一切ありません!純粋な兄妹みたいなものですから!」って。そこへ、話を聞いていた肖鐸(しょうたく)が颯爽と登場!「歩音楼は潔白です!他の男と怪しいことなんて、これっぽっちもありません!」って、ナイスフォロー!…かと思いきや、これが慕容高鞏(ぼようこうきょう)の怒りにさらに油を注いじゃった!「ふん、歩音楼と連城(れんじょう)の公子の不義の証拠はとっくに掴んでるんだよ!」だって。もう、聞く耳持たないって感じ。
そして、慕容高鞏の非情な命令が下るの。「肖鐸(しょうたく)は西蜀(せいしょく)に残って山賊討伐だ!山賊がいなくなるまで都には戻ってくるな!そして歩音楼は朕と一緒に都に帰る!」って。ひどい!あまりにもひどいわ!
肖鐸はもうパニック!歩音楼を一人で危険な目に合わせるなんて、絶対にできない!彼にとって、歩音楼は自分の命よりも大切な存在なのよ…(涙)。彼は、途中で歩音楼を奪い返して、二人でどこか遠くへ逃げて、世間から隠れて暮らそうって計画を立てるの。その熱い想いに、歩音楼も心を動かされて、「あなたのためなら、危険を冒すわ!」って決意するんだけど…。
肖鐸が出かけた後、なんだか胸騒ぎがする歩音楼。気になって、手料理を持って慕容高鞏の部屋の様子をうかがいに行くんだけど…そこで聞いちゃったのよ、慕容高鞏の恐ろしい企みを!もし歩音楼が逃げようとしたら、待ち構えているのは死の罠だけだって!もう、血の気が引くってこのことよね。
急いで自分の部屋に戻った歩音楼だけど、落ち着く間もなく、孫(そん)じいやが来て「即刻、都へ出発ですぞ」って。ああ、もう逃げられない…。
馬車が約束の場所に着いても、肖鐸を守るために、歩音楼は降りることができなかったの。遠ざかる馬車を見つめる肖鐸の絶望的な顔…曹春盎(そう しゅんおう)が必死で止めてなかったら、大変なことになってたわ。馬車が見えなくなるまで、肖鐸はずっと立ち尽くしてて…馬車の中の濯纓(たくえい)は、今どんな気持ちでいるんだろうって、胸が張り裂けそうだったでしょうね…。
都に戻った歩音楼は、毎晩悪夢にうなされるの。あの時、馬車を降りていたら、肖鐸は矢で射抜かれて死んでしまう…そんな夢ばかり。きっと肖鐸は私のことを恨んでいるだろうなって。でも、心のどこかでは、彼が自分を諦めて、また昔みたいに傲慢で怖い昭定司(しょうていし)の長官に戻ってくれればって願ってる。もう彼のそばにはいられないけど、せめて彼の弟を殺した犯人を見つける手助けだけでもしたいって、健気すぎるわ!
歩音楼は彤雲(とううん)と一緒に事件を分析。当時の如意巷(にょいこう)に出入りしていた馬車は一台じゃなかったんじゃないか、南苑王(なんえんおう)と一緒にいたもう一人の人物がいたんじゃないかって推理するの。肖鐸が南苑王の宮中での勢力を削いでいる今、もしその人物が最後の隠し駒だとしたら、南苑王が彼を守ろうとするのは当然よね。となると、六年前、南苑王は都に来てその人物と結託し、先帝に怪しまれないように自分の馬車でその人物の正体を隠した…ってこと?その人物が誰なのか調べるには、栄安(えいあん)皇后から情報を得るのが近道かも。でも、宮中で使えるお金も使い果たしちゃって、どうやって栄安皇后(えいあんこうごう)の側近に近づけばいいのか…。悩んでいたら、あの孫じいやがニヤニヤしながらやってきて、「今宵は、お勤めですぞ」って!うわー、最悪のタイミング!
一方、宇文良序(うぶん・りょうじょ)は西蜀のことが心配で、西蜀に帰るって騒いで御林軍にボコボコにされちゃったの。それを見た婉婉(えんえん)は心配でたまらなくて、慕容高鞏に医者を呼んでくれって頼むんだけど、慕容高鞏は「お前が御前で無礼を働いた罰だ!」って言って、婉婉を謹慎させちゃうの。もう、この皇帝、器が小さすぎ!仕方なく、婉婉は歩音楼に助けを求めるんだけど、歩音楼にも婉婉に頼みたいことがあったのよね。
慕容高鞏が部屋に入ると、そこには豪華な料理がズラリ!「おっ、歩音楼もついに朕に心を開いたか?」なんて喜んでる慕容高鞏だけど、そこに突然婉婉が登場!兄妹で昔話に花を咲かせて、いい雰囲気になったところで、歩音楼が口添え。慕容高鞏もやっと折れて、宇文良序のために医者を呼ぶことを承諾するの。帰り際、婉婉はこっそり歩音楼に薬の入った小瓶を渡すんだけど…これがまた今後のキーアイテムになりそうね!
『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第21話 感想
『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第21話、今回も息をのむ展開でした。肖鐸と歩音楼が、慕容高鞏の策略によって無情にも引き裂かれる場面は、本当に胸が痛みました。特に、肖鐸を守るために歩音楼が下した苦渋の決断には、彼女の深い愛情と覚悟が感じられ、涙を誘います。
慕容高鞏の嫉妬心と独占欲はエスカレートする一方で、彼の行動は見ていて憤りを感じずにはいられません。権力を笠に着た横暴さは、物語に一層の緊張感を与えています。
そんな逆境の中にあっても、歩音楼が弟の死の真相を突き止めようと、知恵を絞り、危険を顧みずに行動する姿には、彼女の芯の強さが表れていました。彤雲(とううん)との推理や、婉婉との連携など、今後の展開に繋がる伏線も散りばめられており、目が離せません。
つづく