あらすじ
歩音楼(ほいんろう)は機転を利かせて肖鐸(しょうたく)の側仕えとなることに成功する。一方、福王(ふくおう)は歩音楼(ほいんろう)への秘めた想いを抱き続ける。そんな中、宮中で栄王(えいおう)が謎の死を遂げる。肖鐸(しょうたく)はこの機に乗じて福王を擁立しようと画策。しかし、栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)は歩音楼を人質に取り、肖鐸を揺さぶろうと新たな罠を仕掛けるのだった。
ネタバレ
歩音楼(ほいんろう)、捨て身の交渉術!肖鐸(しょうたく)の心を動かせるか?
前回、福王(ふくおう)に取り入るための駒にされそうになった歩音楼(ほいんろう)。でも、さすがは我らが歩音楼!タダでは転びません。状況が不利と見るや、あっという間に態度を豹変。肖鐸(しょうたく)様の前にひざまずき、「今は福王様に取り入る時期じゃありません!私をそばに置いてくださいまし!」と必死の形相で訴えます。
肖鐸様も最初は「は?」って感じだったんですが、歩音楼の涙ながらの懇願、そして部屋に飛び込んできた彤雲(とううん)が見たのは、なんと歩音楼が肖鐸様の足にガッチリとしがみついている姿!いや~、もうコントみたいで笑っちゃいましたけど、歩音楼の必死さは伝わってきました。結局、肖鐸様も根負け(というか、歩音楼の言葉にも一理あると踏んだんでしょうね)して、彼女を手元に置くことを承諾するのでした。
肖鐸様も、福王がまだ権力を掌握していないこと、そして歩音楼を手元に置いておけば、福王への牽制にもなるし、いざという時の「切り札」にもなると計算したんですね。うーん、さすが策士!でも、歩音楼の「早々にどっちつかずの立場に身を置きたくない」っていうのも、賢い選択ですよね。この二人、なんだかんだで良いコンビになりそうな予感…?
福王の夢と秘めたる想い…あの日の灯籠が照らしたものは
一方、その頃の福王様。なんだか切ない夢を見ていました。幼い頃、学堂でいじめられ、真っ暗な小部屋に閉じ込められてしまった福王様。そこに一筋の光と共に現れたのが、なんと若き日の歩音楼だったんです!提灯を手に、彼を助け出してくれた歩音楼は、福王様にとってまさに「希望の光」だったんですねぇ。
でも、運命は皮肉なもの。その光は、手の届かない深宮の女性、しかも自分の兄の妃になってしまった…。夢から覚めた福王様、なんだか切なさが漂っていました。
衝撃!栄王、謎の死…一体誰の仕業!?
福王様が感傷に浸っていると、背後に何者かの気配が!慌てて孫公公(そんこうこう)を呼ぶと、そこに倒れていたのは…なんと栄王(えいおう)!しかも、後頭部から血を流しているじゃないですか!肖鐸様も駆けつけますが、時すでに遅し。栄王は冷たくなっていました…。
ええええ!?一体何が起こったの!?宮廷の権力争い、ついに血なまぐさい展開になってきましたよ!
浮屠塔の怪事件と、肖鐸の電光石火の策
その夜、浮屠塔(ふととう)でも異変が。内侍が後頸部に血を感じて見上げると…そこには、邵貴妃(しょうきひ)に寄り添うようにして息絶えている栄王の姿が!母子そろって安らかに…って、いやいや、穏やかじゃないでしょ!
栄安(えいあん)皇后(えいあんこうごう)が飛んできて、関係者一同を集めて事情聴取開始です。福王様は「夜中に栄王が母妃を呼んでいるのを聞いたけど、どうして浮屠塔にいたのかは知らない」と証言。最初に発見した内侍も「栄王が母妃を呼びながら倒れた」と…。
この混乱の中、肖鐸様が動きます!「国に一日たりとも君主がいないわけにはいきません。栄王亡き今、残るは慕容一族のみ!」と高らかに宣言し、なんと福王様の前にひざまずき、「大局を担ってください!」と懇願!これには他の大臣たちも続けざまにひざまずき、福王様を支持する声を上げます。皇后様、怒りで血を吐きそうになりながらも、ぐうの音も出ません。いやー、肖鐸様の機転と行動力、恐るべし!
宮廷に渦巻く噂と、歩音楼だけが見抜く肖鐸の苦悩
宮中では「栄王を殺したのは肖鐸だ」なんて噂がまことしやかに囁かれ始めます。でも、歩音楼は「あの人がそんな不利になることするわけない」と冷静に分析。そして、肖鐸様が栄王を守り切れなかったことに罪悪感を抱いていることを見抜くんですね。
落ち込んでいる肖鐸様を、歩音楼は萱草(かんぞう)が咲き乱れる林に連れ出します。「萱草は憂いを忘れさせる花なんですよ」と優しく語りかける歩音楼。彼女の言葉に、肖鐸様の表情も少し和らいだように見えました。この二人、やっぱり何か通じ合うものがあるんでしょうか…?
皇后の次なる一手!歩音楼に迫る危機と福王への罠
しかし、安心したのも束の間。皇后様が黙っているはずがありません!張婕妤(ちょうしょうよ)に命じて歩音楼を捕らえさせ、ある部屋に閉じ込めてしまいます。しかも、部屋にはなんと催情効果のある香が焚かれているではありませんか!さらに、皇后様は歩音楼を装って福王様に助けを求める手紙を送りつけます。
皇后様の狙いは、福王様をおびき寄せること…だけじゃない!本当に狙っているのは、肖鐸様がこの状況を見て、次にどちらの側につくべきか、よーく考えさせることだったんですね。ひえぇ~、女の戦いも怖いけど、権力者の策略はもっと怖い!
『浮図縁』第4話感想
『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第4話は、息をのむような展開の連続でした。歩音楼が持ち前の機転で肖鐸のそばに留まることを許される場面では、彼女のしたたかさと必死さが伝わってきました。一方で、福王の過去の夢を通じて、彼の歩音楼への純粋な想いが描かれ、切なさを感じさせます。
しかし、物語はすぐに緊迫の度を増し、栄王の突然の死は衝撃的でした。この混乱を巧みに利用し、福王擁立へと事を運ぶ肖鐸の冷徹な策略家ぶりには舌を巻きます。彼の行動の裏にある葛藤を歩音楼だけが見抜いている描写は、二人の間に特別な絆が芽生えつつあることを予感させました。
ラストは皇后の新たな陰謀により、歩音楼が再び窮地に立たされるという緊迫した状況で幕を閉じました。権力争いの非情さと、その中で翻弄される人々の姿が色濃く描かれ、次なる一手が一層気になる内容でした。
つづく