あらすじ
雷雨の中、皇陵で再会を果たした肖鐸(しょうたく)と歩音楼(ほいんろう)。肖鐸は、音楼がかつて口にした故郷・福水鎮へ彼女を連れて行く。しかし、実家では父・歩太傅(ふたいふ)から冷遇され、音楼は深く傷つく。この出来事を通して、肖鐸は音楼が抱える心の傷と、彼女がわざと愚かに振る舞う理由の一端を知ることになる。その後、二人は舟遊びを楽しみ、酒を酌み交わしながら月を愛で、音楼は酔いも手伝って自身の辛い過去を肖鐸に打ち明ける。その頃、宮中では音楼を心配する彤雲(とううん)が曹春盎(そう しゅんおう)と酒を飲んでいたが、そこに李萍如(り・へいじょ)が助けを求めて駆け込んでくる。音楼が戻ると、李萍如は劉公公(りゅうこうこう)によって非道な仕打ちを受け、変わり果てた姿となっていた。
ネタバレ
雨中の再会、そしてまさかのサプライズ?
婉婉(えんえん)に別れを告げ、皇陵へと急ぐ肖鐸(しょうたく)様。空にはゴロゴロと不穏な雷鳴が轟いているけど、そんなのお構いなし!「約束は守る男」って感じがたまらないわよね!一方、ヒロインの歩音楼(ほいんろう)ちゃんも、皇陵の門の前で健気に肖鐸(しょうたく)様を待ち続けてるの。ザーザー降りの雨の中、傘をさしてね。もう、ずぶ濡れよ!
「もしかして、また肖鐸のやつにからかわれたんじゃ…」なんて不安がよぎったその時、スーッと現れたのが我らが肖鐸様!ちょっと気まずい雰囲気の中、肖鐸様がおもむろに取り出したのは…なんと紙鳶(凧)!?え、ここで凧?って一瞬ポカンとしちゃったけど、どうやらこれは歩音楼(ほいんろう)ちゃんをある場所へ連れ出すための、肖鐸様らしい粋な計らいだったみたい。
故郷・福水鎮へ… ほろ苦いな帰郷
そして、肖鐸様が向かった先は、なんと歩音楼ちゃんの実家がある福水鎮!覚えてたのね、肖鐸様!歩音楼ちゃんが以前「実家は皇陵の近くの福水鎮にあるけど、今の身分じゃおいそれと帰れないの…」って寂しそうに話してたのを。そして、なんと夜通し馬車を飛ばして、歩音楼ちゃんを故郷へ連れて行ってくれるなんて、もう優しさが大洪水よ!
でもね、歩音楼ちゃんは素直に喜べないの。お母様は、歩音楼ちゃんに早くこの息苦しい家から出て自由になってほしかった。なのに、自分はお母様の想いに背いて、訳あって宮中に入ってしまった…。お母様に許してもらえないんじゃないかって、胸がキュッと締め付けられる思いなのよね。わかるわ、その葛藤…。
実家での冷遇、父の非情な仕打ちに言葉も出ない…
肖鐸様の優しい励ましもあって、やっとの思いで実家「歩府」の門をくぐった歩音楼ちゃん。でも、そこに大好きなお母様の姿は見当たらない…。そして、出迎えた父親の歩太傅(ふたいふ)の態度の冷たいこと!「どの面下げて帰ってきた!」とばかりに、いきなり歩音楼ちゃんを役所に突き出して罪を償わせようとするのよ!もう、このお父さん、本当にひどいわ!見てるこっちが怒りで震えちゃった!
そこへ颯爽と現れたのが、またしても我らがヒーロー、肖鐸様!「彼女は私が連れてきた」と毅然とした態度で歩音楼ちゃんを庇ってくれて、事なきを得るんだけど…。もう、肖鐸様がいなかったらどうなってたことか!
父からの「贈り物」に歩音楼、ついにブチ切れ!
帰り際、あの歩太傅(ふたいふ)が肖鐸様に「これはつまらないものですが…」なんて言って山水画を贈るんだけど、これがまたクセモノだったのよ!箱の中には立派な山水画と一緒に、ちゃっかり金葉子まで忍ばせてあるじゃないの!これって、どう見てもワイロよね!?このあからさまなやり方に、さすがの歩音楼ちゃんも我慢の限界!「こんなもの!」って、山水画を地面に叩きつけちゃうの。うんうん、その気持ち、痛いほどわかるわ!よくやった、歩音楼ちゃん!
仮面の下の素顔…肖鐸の眼差しが優しすぎて泣ける
この一連の出来事で、肖鐸様はハッとするのね。歩音楼ちゃんが今までどんな風に家族から扱われてきて、どうして自分の才能や賢さをひた隠しにして、わざと愚かで不器用なフリをしていたのかを。ずっと自分を守るために被っていた心の鎧を、肖鐸様に見透かされちゃった歩音楼ちゃん。恥ずかしさと怒りで、思わず馬車を飛び出しちゃうの。
そして、肖鐸様に真正面から問い詰めるのよ。「一体どうして、私にここまでしてくれるの?何か魂胆があるんでしょ?」って。肖鐸様は相変わらず飄々とはぐらかすんだけど、歩音楼ちゃんは「もしかして、本当に私と姉妹になりたいの…?」なんて、ちょっとトンチンカンなこと考えちゃうのがまた可愛いのよね。ピュアすぎるわ!
湖上の月夜、酔いどれ歩音楼の切ない告白
肖鐸様の優しい言葉に、少しずつ心が解きほぐされていく歩音楼ちゃん。気分転換にと、二人は舟を出して湖の上へ。お酒を酌み交わしながら月を愛でるなんて、ロマンチックが止まらないじゃないの!
すっかり酔っ払っちゃった歩音楼ちゃんは、ぽつりぽつりと子供の頃の話を始めるの。「お父さんがいない子」っていじめられた辛い記憶。ある日、突然現れたお父さんが立派なお屋敷に連れて行ってくれたけれど、そこは自分にとってもお母様にとっても、ただ息苦しいだけの「籠」でしかなかったって…。自由を渇望していた母娘の悲しい過去が、切々と語られるの。そして、歩音楼ちゃんは、そっと肖鐸様の腕の中で、静かに眠りにつくのでした…。このシーン、もう涙なしには見られないわ…。肖鐸様の眼差しが、また優しくてね…。
一方その頃…彤雲(とううん)の心配と、李萍如(り・へいじょ)に迫る悲劇の影
その頃、宮中では歩音楼ちゃんの身を案じる親友の彤雲(とううん)が、宦官の曹春盎(そう しゅんおう)とヤケ酒をあおって泥酔中。心配でいてもたってもいられないのよね。そこへ、女官の李萍如(り・へいじょ)が血相を変えて助けを求めにやってくるの!彤雲はびっくりして一気に酔いが覚めるけど、どうしていいかわからずパニック状態!
歩音楼ちゃんが宮中に戻ってみると、李萍如はあの性悪な劉公公(りゅうこうこう)にひどい目に遭わされて、見るも無残な姿に…。変わり果てた友の姿に、歩音楼ちゃんは心を痛め、自分を責めるんだけど、当の李萍如は「もう劉公公(りゅうこうこう)に頼って生きるしかないの…」と力なく呟くだけ。この非情な現実、辛すぎるわ…。宮中の闇は深いわね…。
『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第8話 感想
第8話は、肖鐸の深い優しさと、歩音楼が抱える心の闇が交錯する回でした。雨の中での約束の再会、そして歩音楼の故郷・福水鎮への思いがけない旅は、二人の距離を縮める重要な出来事だったと感じます。特に、実家での父親の冷酷な仕打ちを目の当たりにし、歩音楼がなぜこれまで自分を偽ってきたのか、その理由の一端に触れた肖鐸の心情を思うと胸が痛みました。
湖上の舟で、酔いに任せて過去を語る歩音楼の姿は痛々しくも、肖鐸という理解者を得て少しずつ心を開いていく過程が丁寧に描かれていたと思います。一方で、宮中では李萍如が悲惨な状況に陥っており、物語に不穏な緊張感を与えています。歩音楼がこの困難にどう立ち向かうのか、そして肖鐸との関係がどう変化していくのか、今後の展開から目が離せません。
つづく