あらすじ

皇陵での生活の中、侍女の彤雲(とううん)が病に倒れる。薬を手に入れるため、歩音楼(ほいんろう)は劉公公(りゅうこうこう)に自分が肖鐸(しょうたく)の「対食」であると偽る。その噂は肖鐸の耳にも入り、彼は歩音楼の窮地を察して皇陵へ。一方、皇帝・慕容高鞏(ぼようこうきょう)も皇陵を訪れ、歩音楼を巡る状況はさらに複雑に。歩音楼は宮中に戻ることを避けるため、大胆な行動に出る。そんな中、歩音楼への嫉妬心を募らせる歩音閣(ほいんかく)とその母・歩夫人(ほふじん)が新たな陰謀を企て、陵祭で事件が勃発する。

ネタバレ

まず冒頭、歩音楼(ほいんろう)が部屋に戻ると、そこにはしょんぼりした彤雲(とううん)の姿が。聞けば、あの意地悪な劉公公(りゅうこうこう)が部屋の金目の物を全部持っていっちゃったっていうじゃないの!ひどいわよねぇ。でも、そんなことより大変なのが、彤雲(とううん)が熱を出してぐったりしちゃったこと。

慌てて薬をもらいに行くんだけど、薬担当の宦官は「劉公公にお伺いを立てないと…」なんて、も~、お役所仕事なんだから!案の定、劉公公はあの手この手で薬を渡そうとしないのよ。本当に性根が腐ってるわ!

ここで我らが歩音楼(ほいんろう)、ただじゃ転ばないわよ!おもむろに取り出した玉珮(ぎょくはい)には、なんと肖鐸(しょうたく)の私印が!これを見た劉公公、態度が豹変!「もしかして、このお方、肖鐸(しょうたく)様の“対食(ついしょく)”のお相手!?」って早とちり。歩音楼も、今は薬が手に入ることの方が大事だから、否定も肯定もせず、うまく丸め込んじゃうの。さすがだわ!劉公公ったら、途端にペコペコしちゃって、薬どころか彤雲(とううん)の世話係まで手配するんだから、現金なヤツよね(笑)。

でも、この劉公公、ただじゃ転ばない。歩音楼の帳簿を調べて、肖鐸(しょうたく)からお金が送られてきてないことに気づくの。「あれ?おかしいぞ?」って疑い始めて、スパイとして李萍如(り・へいじょ)を送り込むなんて、本当に油断も隙もないわ。

一方、その頃の肖鐸はというと、宇文良序(うぶん・りょうじょ)の玉を使って着々と自分の勢力を固めていたの。そこに、腹心の曹春盎(そう しゅんおう)が真っ青な顔で駆け込んできて、「大変です!劉公公から大量の請求書が!」って。どうやら劉公公、歩音楼に贅沢三昧させて、そのツケを肖鐸に払わせようって魂胆だったみたい。まったく、どこまでもセコい男だわ!

さらに曹春盎(そう しゅんおう)から「歩音楼様がご自分を“対食”相手だと…」なんて聞かされたもんだから、肖鐸も「何か面倒なことになってるな」ってピンと来たんでしょうね。すぐに皇陵へ駆けつけるのよ!この行動力、さすが我らがヒーロー!

皇陵では、歩音楼と彤雲がのんびり葉子牌(カードゲームみたいなものね)で遊んでるんだけど、その様子を李萍如がこっそり偵察してるの。彤雲が「本当に“対食”なの?」って聞くんだけど、歩音楼は「まさか!あんな宦官と!」みたいに、ちょっとキツめに否定しちゃったのよね。これがまずかった!盗み聞きしてた李萍如は、自分が肖鐸に相手にされなかったこともあって逆上しちゃって、劉公公にチクっちゃうの。

さあ、大変!怒り心頭の劉公公が手下を引き連れて乗り込んできて、歩音楼に詰め寄るんだけど、ここで歩音楼も黙っちゃいない!劉公公に強烈な蹴りをお見舞いよ!スカッとしたわ~!でも、多勢に無勢、乱闘になりかけたその時!

なんと、新皇帝の慕容高鞏(ぼようこうきょう)が颯爽と現れて、歩音楼を助け出すの!きゃー!白馬の王子様…と思いきや、時を同じくして肖鐸も到着!え、何この状況!?って感じで、一気に緊迫感が増すのよね。

慕容高鞏(ぼようこうきょう)は、歩音楼が皇陵で危険な目に遭うのを心配して、「宮中に連れ帰る」なんて言い出すんだけど、自由を愛する歩音楼がそんな鳥かごに戻りたいわけないじゃない?でも、相手は皇帝陛下。どうやって断ろうか…って空気がピリつく中、肖鐸が「まあまあ、少し皇陵を散策でもして落ち着きましょう」ってナイスアシスト!

ここからが歩音楼の作戦タイムよ!慕容高鞏(ぼようこうきょう)を宮中に連れ帰る気を失せさせるために、わざと妃嬪たちのお墓の上で大声でカードゲームをしたり、行儀の悪いおてんば娘を演じてみせるの。これには育ちの良い慕容高鞏もドン引き(笑)。「こんなお嬢様、見たことない…」って感じで、さすがに宮中に置くのはためらっちゃうのよね。

そこで肖鐸がまたまた名案を提案。「一旦、皇陵から出して、私の屋敷で預かり、しっかり教育係をつけてみては?」と。慕容高鞏もこれに納得して、歩音楼は晴れて(?)肖鐸の屋敷にお引越し決定!やったね!

でも、話はこれで終わらないのよ。歩音楼が皇帝のお気に入りになったって噂は、あっという間に宮中に広まって、面白くないのが歩音楼の腹違いの姉、歩音閣(ほいんかく)。元々、自分が入内するはずだったのにって、嫉妬メラメラよ。母親の歩夫人(ほふじん)を皇陵に送り込んで、様子を探らせるんだけど、この歩夫人がまた曲者!

皇陵で、歩音楼に罰せられて掃除をさせられている李萍如を見つけると、言葉巧みに近づいて、「陵祭の時に、歩音楼に一泡吹かせてやらない?」って唆すのよ。うわー、女の嫉妬って怖いわねぇ。

そして迎えた陵祭当日。太妃として先帝の衣冠を捧げ持つ歩音楼。李萍如の前を通りかかった瞬間、案の定、足を引っ掛けられそうになるの!危ない!…と思ったその時、またしても肖鐸がサッと手を差し伸べて、事なきを得るの。もう、肖鐸様、カッコよすぎでしょ!

計画が失敗した李萍如は、「こうなったら道連れよ!」って逆上するんだけど、あっけなく衛兵に取り押さえられちゃう。

祭礼の後、歩音楼が李萍如に事情を尋ねると、李萍如はあの夜、自分を助けてくれなかったことをずっと根に持っていたみたい。歩音楼も、あの時はどうしようもなかったとはいえ、罪悪感を感じていたのよね。「私は神様じゃないから、全てを救えるわけじゃないのよ…」って。

結局、歩音楼は李萍如を許して、実家に帰すことにするの。冷静になった李萍如は、ようやく自分の過ちに気づいたみたい。そして去り際に、「歩夫人には気をつけて」と意味深な忠告を残していくのよ。

いや~、今回も盛りだくさんだったわね!劉公公との攻防、慕容高鞏の登場、そして新たな敵、歩夫人と歩音閣の影…。歩音楼の皇陵脱出は決まったけど、肖鐸の屋敷での生活も波乱万丈になりそうな予感!

『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』第9話 感想

『浮図縁』第9話、今回も濃密な人間ドラマが繰り広げられましたね。歩音楼の機転と度胸には毎回感心させられます。特に劉公公を手玉に取る場面や、慕容高鞏の前で見せた大胆な振る舞いは痛快でした。

肖鐸の存在感も際立っており、歩音楼が危機に陥るたびに現れる姿は頼もしい限りです。彼の冷静な判断と行動力が、物語を引き締めています。

一方で、李萍如の心の揺れ動きや、新たに登場した歩音閣と歩夫人の悪意など、女性たちの複雑な感情が物語に深みを与えています。特に李萍如が最後に歩音楼に忠告する場面は、彼女なりの誠意が感じられ印象的でした。

歩音楼が肖鐸の屋敷に移ることで、二人の関係がどう変化していくのか、そして歩夫人の次なる策略は何なのか、今後の展開から目が離せません。

つづく