梁帝(りょうてい)は仕方なく比武を中止させた。梅長蘇(ばいちょうそ)はすぐさま策を献じ、百裏奇(ひゃくりき)の武術は剛に偏りすぎているため、子供数人で勝てると指摘した。梅長蘇(ばいちょうそ)は一歩引いて北燕を挑発し、五日後の再戦を承諾させた。梁帝(りょうてい)は梅長蘇(ばいちょうそ)の提案を認め、蒙摯(もうし)に掖幽庭から子供三人を選ばせるよう命じた。庭生(ていせい)もその一人に選ばれた。

恵妃(けいひ)は罰として先太皇太后の仏堂で灯明の世話をすることになり、靖王(せいおう)の母である静嬪が付き添った。二人は偶然、侍女が呉嬷嬷(ごまま)に催情酒「情絲繞」を要求しているのを耳にした。この酒はかつて先太皇太后が莅陽(りよう)長公主に使ったもので、良くないことが起きると予感し、不安に駆られた。

梅長蘇(ばいちょうそ)は飛流(ひりゅう)に、速さが勝利のカギだと教え、三人の子供たちの訓練を促させた。穆霓凰(ぼくげいおう)が雪廬を訪れ、梅長蘇(ばいちょうそ)に自分の苦境と後がないことを訴え、事態を打開してくれるよう頼んだ。そして、何故か梅長蘇(ばいちょうそ)を深く信頼していることを明かした。梅長蘇(ばいちょうそ)は彼女を安心させ、必ず解決すると約束した。

静嬪は太皇太后に拝謁した際、香囊に忍ばせた手紙を莅陽(りよう)長公主に渡した。呼び出された莅陽(りよう)長公主は静嬪と会い、「情絲繞」が使われようとしていることを知らされた。二人はすぐに霓凰(げいおう)が標的だと気づいた。静嬪は莅陽(りよう)に霓凰(げいおう)を助けるよう頼んだ。莅陽(りよう)は穆府に手紙を送ったが、霓凰(げいおう)と穆青(ぼくせい)は外出中で会えなかった。このことは謝玉(しゃぎょく)に知られてしまった。

三人の子供たちはめきめきと上達し、梅長蘇(ばいちょうそ)に褒められた。靖王(せいおう)は雪廬を訪れ庭生(ていせい)に会い、梅長蘇(ばいちょうそ)が幕僚に甘んじていることを皮肉り、太子と誉王(よおう)のどちらにつくのか尋ねた。梅長蘇(ばいちょうそ)はこの機会に本心を明かし、靖王(せいおう)を選び、皇位争奪を助けるつもりだと告げた。靖王(せいおう)はそれを聞いて失笑し、母方の家柄も人脈も弱く、梁帝(りょうてい)からも冷遇されている自分の境遇を自嘲し、皇位は太子と誉王(よおう)の間で決まるもので、自分には全く望みがないと語った。しかし、皇位は遠い雲のような存在だが、太子と誉王(よおう)の至尊への道を断つためなら、どんな犠牲も払うと宣言した。

夜遅く、蒙摯(もうし)は雪廬に潜入し、庭生(ていせい)が祁王(きおう)の遺児だと知った。梅長蘇(ばいちょうそ)は靖王(せいおう)を支えるつもりだと告げると、蒙摯(もうし)は仮対した。梅長蘇(ばいちょうそ)は鉄のような決意で、冤罪を雪ぐためならどんな罪も背負う覚悟だと述べた。その時、莅陽(りよう)が突然訪ねてきて、「情絲繞」のことを梅長蘇(ばいちょうそ)に伝え、霓凰(げいおう)に注意するよう警告した。屏風の後ろでこの話を聞いていた蒙摯(もうし)は激怒した。二人は、明日霓凰(げいおう)を宮中に呼ぶ者が黒幕だと確信した。

第4話 感想

第4話は、梅長蘇(ばいちょうそ)の知略と行動力、そして静かに燃える正義感が際立つエピソードでした。百裏奇(ひゃくりき)との比武を子供たちで製するという奇策は、彼の機転と先を読む力の証明です。一見無謀な賭けに見えますが、綿密な計算と状況判断に基づいたものであり、梁帝(りょうてい)をも納得させる説得力がありました。

特に印象的なのは、靖王(せいおう)との対峙です。自らの境遇を卑下し、皇位争いから距離を置く靖王(せいおう)に対し、梅長蘇(ばいちょうそ)は静かに、しかし力強く自らの意思を伝えます。靖王(せいおう)を支え、皇位に就けるという宣言は、彼にとって大きな賭けであり、同時に揺るぎない決意の表れでもあります。靖王(せいおう)の諦めにも価た言葉とは対照的に、梅長蘇(ばいちょうそ)の言葉には確かな希望と信念が感じられ、今後の展開への期待が高まります。

また、女性たちの活躍も重要なポイントです。静嬪と莅陽(りよう)長公主の機転と勇気、そして穆霓凰(ぼくげいおう)の梅長蘇(ばいちょうそ)への信頼は、物語に深みを与えています。「情絲繞」をめぐる陰謀は、宮廷内の権力争いの闇を象徴しており、彼女たちの行動がどのように事態を左右するのか、目が離せません。

つづく