あらすじ
娘・麗華(れいか)との切ない別れの後、宇文護(うぶんご) は宇文邕(うぶんよう)の巧妙な罠にはまり、宮中で暗殺される。腹心の哥舒(かじょ)も命を落とし、長年権力を握ってきた宇文護の時代は終焉を迎えた。一方、曼陀(ばんた)は双子を出産し、病床の李昞(りへい)に無理やり息子・李淵(りえん)を世継ぎと認めさせ、李昞は息絶える。都に戻った楊堅(ようけん)と伽羅(から)に対し、宇文邕は斉国討伐の元帥に楊堅を任命。さらに、自身の伽羅への想いを断ち切るため、長男・宇文贇(うぶんいん)を太子に、麗華を太子妃にすると宣言する。権力によって変わっていく宇文邕の姿に、伽羅は不安を覚えるのだった。
ネタバレ
まず冒頭、宇文護(うぶんご) が娘の麗華(れいか)にかける言葉がもう切なくて…。般若(はんじゃく)の面影を宿す青い瞳の麗華(れいか)に、「周りの人を大切にするんだよ」って言い聞かせるんだけど、その声がもう震えてるんだよね。自分の脱いだ上着をそっと掛けてあげるんだけど、麗華は無邪気にそれを落として家に駆け込んじゃう。宇文護(うぶんご) はそれを見送ることしかできなくて、「もう会えないかもしれない」って悟るんだ。このシーン、宇文護の父親としての愛情と、般若(はんじゃく)への断ち切れない想いが溢れてて、胸が締め付けられたなぁ…。
一方、伽羅(から)は楊堅(ようけん)の回復を願って薬断ちの誓いを立てたばかり。薬王廟からの帰り道で風邪をひいて寝込んじゃうんだけど、「誓ったから薬は飲まない!」って頑固なんだよね。伽羅(から)の楊堅(ようけん)への愛の深さがひしひしと伝わってくるシーンだった。
そして、物語は一気に緊迫!都に戻った宇文護のもとに、宇文邕(うぶんよう)がやってくるんだ。「いやー、自分じゃもう朝廷まとめきれませんわー」なんて殊勝な態度で、なんと兵権の証である勘合まで渡しちゃう!宇文護も「え?マジで?」って戸惑いつつ受け取るんだけど、これが宇文邕(うぶんよう)の罠なんだよね…。
宇文邕は「太后がお酒好きで困ってるんで、太師(宇文護)から説教してくださいよ~」なんて言って、宇文護を宮中に誘い出す。私的な宴席だからって、護衛の哥舒(かじょ)は外で待機させられちゃう。もう、この時点で嫌な予感しかしないよね!
案の定、宇文護が太后の前で真面目に「お酒はほどほどに~」って書物を読み上げてる最中、背後から宇文邕がグサリ!「宇文護が太后を殺そうとしたぞー!」って、待機させてた弓兵たちが一斉に矢を放つんだ!
信じられないって顔で振り返る宇文護の目からは涙が…。そこに腹心の哥舒(かじょ)が駆けつけるんだけど、多勢に無勢で、彼も無残に殺されちゃうんだよ…。宇文邕はさっさと逃げて、宇文護は矢の雨の中に立ち尽くす。もう逃げる気力もないのか、次々と矢を受けて、血を吐きながら倒れ込むんだ…。
息も絶え絶えの宇文護に、宇文邕が近づいてきて「先帝を殺したお前には当然の報いだ!」って罵るんだけど、宇文護の耳にはもう届いてない。「これでやっと、般若と梅の花を摘みに行ける…」って呟いて、ついに力尽きるんだ…。ああ、一代の梟雄と呼ばれた宇文護の最期があまりにもあっけなくて、悲しすぎる…。長年耐え忍んできた宇文邕が、ついに権力を完全に手に入れた瞬間だったね。
場面は変わって、遠い隴西(ろうせい)。曼陀(ばんた)がなんと双子(しかも男女!)を出産!でも、この人も相変わらずだよね…。病に伏せる李昞(りへい)に無理やり子供を認めさせて、息子を世継ぎにするための書類に力づくで指印を押させるんだ!李昞(りへい)はもう抵抗する力もなくて、されるがまま。曼陀(ばんた)は息子に「李淵(りえん)」って名前をつけて、李昞を見殺しにするんだよ。本当に恐ろしい女だよ…。そして、李昞もあっけなく亡くなってしまう。
都では、宇文邕が楊堅と伽羅を呼び戻す。そして、斉国が攻めてくる気配だから、年明けに討伐軍を出す、元帥は楊堅だ!って宣言するんだ。ところが、ここで宇文邕の奥さん(公主)が「楊堅が死んだら、あなたが伽羅を娶るつもりでしょ!」って嫉妬心をむき出しにするんだよね。それにカチンときたのか、宇文邕は突然、長男の宇文贇(うぶんいん)を太子に、そして麗華を太子妃にすると発表!これには楊堅も伽羅もビックリ!
重臣の王軌は「太子にその器はなく、楊堅には謀反の相があります!楊家の娘を太子妃にするのは危険です!」って宇文邕に忠告するんだけど、宇文邕は全く聞く耳を持たない。
そんな様子を見てしまった伽羅に、宇文邕は散歩に誘って本心を語るんだ。「宇文護を殺して、権力の素晴らしさを知った。もし楊堅に何かあれば、必ず君を娶る。だから、君を太子の義母にして、自分の想いを断ち切るしかないんだ」って…。うわー、宇文邕、まだ伽羅のこと諦めてなかったんだね…。権力に取り憑かれた男の執念って感じがして、ちょっとゾッとしたよ。
宇文邕と話した後、目が赤くなってる伽羅を見て、楊堅は「何かあったのか?」って心配するんだけど、伽羅は本当のことは言えない。「権力って、本当に人を変えてしまうものなのかな…」って、不安そうに楊堅に問いかけるところで、今回はおしまい。いやー、権力って怖いね!楊堅と伽羅の未来も、なんだか暗雲が立ち込めてきた感じがするよ…。
つづく