あらすじ

臨安(リンアン)公主は、許七安(シュー・チーアン)が長公主に忠実なことに嫉妬し、長公主の悪評を流そうとするが、許七安に見抜かれてしまう。一方、許七安の才能を高く評価する姜(ジャン)金鑼と楊硯(ヤン・イェン)金鑼は、彼を自分の配下に引き入れようと争奪戦を繰り広げる。魏淵(ウェイ・ユエン)の裁定により、許七安は今後3年間、引き続き李玉春(リー・ユーチュン)の下で働くことになり、がっかりする。魏淵には、自由奔放な許七安を規律正しい李玉春の下で教育する狙いがあった。

ネタバレ

今回の『大奉打更人』13話も目が離せない展開だったね! 主人公の許七安(シュー・チーアン)、相変わらずのモテっぷり…いや、今回は「引く手あまた」って言った方が正しいかも? まさかの大物たちによる争奪戦が勃発しちゃったんだから!

事の発端は、あのツンデレお姫様、臨安(リンアン)公主。許七安が長公主(ちょうこうしゅ)に心酔してるのがどうにも気に入らないみたいでね。長公主の評判を落とそうと、侍女に命じて街で悪いうわさを流させたんだ。「長公主は品行が悪い」とか「医術も人柄もダメダメ」とか、もう言いたい放題!

部屋でほくそ笑む臨安(リンアン)公主。「これで許七安も長公主に幻滅するでしょ? そしたら私が…フフフ」なんて思ってたんだろうね。ところがどっこい、我らが許七安はそんな浅知恵に引っかかるタマじゃなかった!

あっという間に噂を流したチンピラたちを捕まえて、臨安(リンアン)公主の元へ突き出しちゃったんだから、さあ大変! 臨安公主、内心ドキドキだったろうね。しかも許七安、目の前にいるのが噂の黒幕・臨安公主だとは露知らず、「自分は長公主様ひとすじ!二君に仕える気はありませーん!」なんて忠誠心をアピールしちゃう始末。これには臨安公主も呆れて、さっさと追い返しちゃったよ。まったく、この男、鈍感力も天下一品だね!

一方、打更人(だこうにん)の職場では、もっと大変なことになってた! 平遠伯(へいえんはく)の一件で許七安の有能さに目をつけた姜金鑼(きょうきんら)が、春風堂(しゅんぷうどう)から彼を引き抜こうと画策。なんでも、許七安が司天監(してんかん)ともツーカーの仲だって嗅ぎつけたらしくて、そのコネを利用して司天監から法器をゲットしたい魂胆らしい。

でも、春風堂の李玉春(リー・ユーチュン)堂主が「はい、どうぞ」なんて簡単に手放すわけないよね! いつもは許七安に口うるさい李玉春(リー・ユーチュン)だけど、いざとなると「うちの若いもんはやらん!」って感じでガード。

業を煮やした姜金鑼、なんと春風堂に直接乗り込んできた! そこに「うちの若いモンに手を出すな!」とばかりに現れたのが、もう一人の金鑼、楊硯(ヤン・イェン)! なんとこの二人、許七安を巡って、衆人環視の中で大立ち回りを演じちゃったんだから、もうビックリ! 金鑼同士のガチバトルなんて、そうそう見られるもんじゃないからね。周りの銅鑼(どうら)たちはもちろん、李玉春(リー・ユーチュン)までポカーンと見入っちゃってたよ。

当の許七安はというと、スイカ食べながらのんびりしてたら、外が騒がしいのに気づいて野次馬根性で見に行ったんだ。そしたら、楊硯(ヤン・イェン)と姜金鑼が自分を巡ってバチバチにやり合ってるじゃないの! 理由を聞いて、自分が「甲上(こうじょう)」評価の逸材だから取り合いになってるって知った途端、もう有頂天!「え、俺ってそんなにすごいの?」って感じで、鼻高々だったね。この男、単純で可愛いところもあるんだよな(笑)。

ひとしきり騒動があった後、魏淵(ウェイ・ユエン)に呼び出された許七安。道すがら、どう立ち回るのがベストか、ちゃーんと計算済み。「どちらの金鑼についても角が立つから、ここは魏淵(ウェイ・ユエン)様に決めてもらうのが一番!」ってわけ。さらに、最初に打更人の試験を受けた時に詠んだ詩を改めて献上して、初心を忘れてないアピールもバッチリ。さすが、世渡り上手!

春風堂に戻ると、同僚たちから「で、どっちにつくことになったんだ?」って質問攻め。許七安は得意満面で、自分の華麗なる処世術を披露。みんな「お前、頭いいなー!」って感心しきりだったよ。

そして、いよいよ李玉春に呼び出された許七安。「ついに栄転か~? でも、春風堂を離れるのは寂しいな~」なんて、しおらしい演技までしちゃって。李玉春も「お前…」って感動しかけてたんだけどね。

ところが! 李玉春が見せた辞令を見て、許七安の顔から笑顔が消えた! なんと魏淵(ウェイ・ユエン)の命令は、「今後3年間、李玉春の配下から異動なし」!! まさかの現状維持、いや、むしろ「お前はここでみっちり修行しろ」ってことだよね。これには許七安もガックリ。「え、3年もここに釘付け!?」って、まさに青天の霹靂だったろうね。

なんで魏淵はこんな采配をしたのか? 姜金鑼も疑問に思ったみたいだけど、魏淵曰く、「許七安は型破りで頭も切れるが、自由奔放すぎて扱いにくい。一方、李玉春は真面目で規律を重んじる。李玉春の下で、許七安の短所を矯正させるのが狙いだ」とのこと。なるほど、魏淵様、深謀遠慮ですな!

というわけで、モテ期到来かと思いきや、結局は李玉春のもとでガッツリしごかれることになった許七安。彼の明日はどっちだ!?

つづく