あらすじ

皇帝の命により釈放された許七安(シュー・チーアン)は、桑泊爆破事件の主審官に任命される。桑泊の水中調査で謎の陣形と石碑を発見し、事件の背後に司天監の関与を疑う。捜査を進める中で刑部の不審な動きを察知し強引に捜査を開始、火薬の入手経路に工部の関与が浮上する。やがて周赤雄(シュウセキユウ)という容疑者を特定するも、既に逃亡されていた。事件の犠牲者の無残な死に様から犯人の強大さを痛感する中、兄・許新年(シュー・シンニエン)の言葉から周赤雄の逃亡先が雲州である可能性に気づく。父・許平志(シュー・ピンジー)も無事(?)帰還するが、重要参考人であった太康県令が何者かによって殺害されてしまう。

ネタバレ

前回、まさかの牢獄行きかと思われた我らが許七安(シュー・チーアン)ですが、そう簡単には終わらないのがこの男!

まさかの大抜擢!許七安、事件の主審官に!

まずビックリなのが、許七安がまたもや牢獄からシャバに戻ってきたこと!これには朱金鑼(しゅきんら)もカンカンで、魏淵(ウェイ・ユエン)に猛抗議!でもね、魏淵(ウェイ・ユエン)様は「これ、帝の思し召しなんで。打更人たるもの、帝の命令には全力で服従、これ常識ね」とピシャリ。そりゃ朱金鑼も黙るしかないってもんですわ。

で、出所した許七安に、魏淵(ウェイ・ユエン)様からとんでもない指令が!なんと、春風堂と鎮邪堂を率いて、あの桑泊爆破事件の主審官に任命されちゃったんですよ!一介の銅鑼(下級役人)が大事件の捜査指揮官って、前代未聞の大出世じゃないですか!?

早速、事件の資料に目を通した許七安。開口一番、魏淵様に切り込んだのが「桑泊の下には、何か封印されてるんですよね?」って、核心突きすぎ!鎮国神剣が無事だったことから、桑泊の底にはもっとヤバい秘密が隠されていると睨んだわけです。魏淵様もその慧眼には気づいてるけど、「お前さんの仕事は、山と廟を爆破した犯人を見つけること。それ以外は首突っ込むな」と釘を刺します。うーん、やっぱり何かあるんですねぇ…。

桑泊の底に眠る秘密!そして刑部の不穏な動き…

金俊堂、春風堂、鎮邪堂の合同捜査チームが編成され、許七安の指揮のもと、捜査が開始されます。まずは現場の桑泊へ。湖面は静まり返っているけど、以前、湖底から謎の声を聞いた許七安は、自ら水の中へダイブ!

そこで彼が見たものは…3本の石柱に無数の鉄鎖、そして中央には巨大な石碑が!明らかに何かの陣形です。石碑に刻まれた文字を李玉春(リー・ユーチュン)に伝えると、李玉春(リー・ユーチュン)は背筋が凍る思い。どうやらこの事件、司天監も一枚噛んでる可能性が濃厚になってきましたよ!

手がかりを追う許七安は、次に刑部に疑いの目を向けます。すぐさま刑部へ乗り込むも、門番は「打更人ごときが!」と超上から目線で通してくれません。時間が惜しい許七安、ここで得意の一刀両断モード発動!邪魔する門番をバッタバッタとなぎ倒し、刑部へ強行突入!いやー、相変わらず無茶しますねぇ!

刑部侍郎は当然ブチギレですが、そこに偶然居合わせた宮中の公公(宦官)が「この許七安はただの銅鑼にあらず。帝の命により、本件の主審官を務めるお方であるぞ!」と助け舟。これで侍郎も大人しくならざるを得ません。

刑部もこの事件には頭を悩ませていた様子。永鎮山河廟の爆破には大量の火薬が必要で、その主原料である硝石の線から、最近大黄山で起きた「魅族」による傷害事件との関連が浮上します。許七安が「そんな大量の火薬を隠せるのは誰だ?」と問うと、刑部侍郎は「工部尚書と二人の侍郎だろうな。だが、工部尚書を動かすとなると大騒ぎになるし…」と歯切れが悪い。ここで許七安の鋭い一言が、侍郎に何かを気づかせたようです!

容疑者特定!しかし、時すでに遅し…?

采薇(サイウェイ)と共に帰りながら、事件の黒幕について頭を悩ませる許七安。ふと、以前の京兆府の事件を思い出し、周赤雄(シュウセキユウ)という男が最有力容疑者として浮上します!「こいつだ!」とばかりに急いで周赤雄のもとへ向かうも、時すでに遅し…。門番によると、周赤雄は数日前に長期休暇を取って帰省したとのこと。くぅ~!あと一歩のところで手がかりが途絶えちゃいました。

永鎮山河廟の警備にあたっていた312人の衛兵が、全員精血を吸い取られて惨殺されていたという事実も、犯人の恐ろしさを物語っています。李玉春(リー・ユーチュン)も「こりゃ、思ったより厄介な事件になりそうだぜ…」とため息。

家族の絆と、一筋の光明

その夜、許七安は兄の許新年(シュー・シンニエン)と屋根の上で作戦会議。皇帝から罪を償う機会を与えられたとはいえ、事件の難易度はMAXレベル。新年は「いっそ雲州へ逃げちまえよ。あそこなら賊も多いし、朝廷の目も届きにくい」と無茶な提案。でも、この新年の何気ない一言が、許七安にピーン!と閃きを与えます。「そうか!周赤雄は雲州へ逃げたのかもしれない!」

そこへ、許七安を救うために奔走していた父、許平志(シュー・ピンジー)が帰還!すっかり痩せて、足を引きずっています。猛虎堂に乗り込んでまで息子を助けようとしたなんて、まさに命がけ!無事な許七安の姿を見て、思わず涙ぐむ許平志(シュー・ピンジー)。家族の絆に、こっちまでウルっときちゃいますね。

まさかの結末!重要参考人が…

気を取り直し、許七安は采薇、そして雲麓書院の太傅である張慎(ちょうしん)と共に、再び太康県令(たいこうけんれい)の尋問へ向かいます。張慎は自慢の「望気の術」で何かを探ろうとしますが、術を発動しても何の反応もなし。不審に思った許七安が太康県令に近づくと…なんと、県令はとっくに息絶えていたのです!

つづく