あらすじ
楚州から戻った許七安(シュー・チーアン)は、鎮北王(ちんほくおう)の罪を糾弾するも、感情的な態度を見せる皇帝に阻まれる。一方、魏淵(ウェイ・ユエン)は事件の裏に隠された深謀遠慮を明かし、許七安に自重を促す。弟の許新年(シュー・シンニエン)は、皇帝の不可解な対応に義憤を感じ、宮殿前で大胆な行動に出る。皇帝の異常な言動の裏には、何らかの意図が隠されているのか?宮廷内に渦巻く陰謀と、許七安の新たな戦いが始まろうとしていた。
ネタバレ
衝撃の帰京!皇帝、まさかの大号泣!?
北州での壮絶な事件調査を終え、鎮北王(ちんほくおう)の棺と共に都へ戻った我らが許七安(シュー・チーアン)一行。宮殿では、景帝(けいてい)がのんびり釣りを楽しんでいる真っ最中…って、おいおい、こっちは命がけだったんですけど!?
案の定、楚州布政使の鄭興懐(ジョン・シンホワイ)が「三千里の血染め」事件、つまり鎮北王(ちんほくおう)による38万人の民の虐殺という、耳を覆いたくなるような惨劇を涙ながらに訴えても、景帝は「え、何それ信じられないんだけど?」とばかりの塩対応!尚書たちがこぞって鎮北王の罪を弾劾し、官位昇進のための凶行だと力説しても、どこ吹く風。
ところがですよ!民の死には眉一つ動かさなかった皇帝が、鎮北王が死んだと聞くや否や、なんと裸足で飛び出してきて棺に駆け寄り、「おお、我が弟よぉぉぉ!」と号泣!これには周りの尚書たちもポカーン…。「え、この流れ、鎮北王にお咎めなしってこと…?」ってなりますよね!?
黙っていられないのが我らが許七安!「陛下、楚州で無念の死を遂げた民にどう説明なさるおつもりですか!」と、鎮北王の罪を真っ向から糾弾!しかし、これに景帝がブチギレ!「貴様、朕が殺せぬとでも思っているのか!」と許七安を恫喝し、あろうことか鄭興懐の首に刃を突きつける始末!でもね、鄭興懐も漢(おとこ)ですよ。「家族は皆殺しにされ、私一人生き残っても意味などない!」と一歩も引かない!その気迫に押されたのか、景帝は刀を落とし、皆を下がらせるのでした…。一体どういうことなの!?
魏淵(ウェイ・ユエン)の深謀遠慮と、許七安の葛藤
その後、許七安は師である魏淵(ウェイ・ユエン)の元へ。報告が遅れたことを詫びる許七安に対し、魏淵(ウェイ・ユエン)は衝撃の事実を告げます。
「実はな、お前が楚州へ行く前から、鎮北王が裏で糸を引いていることは察していた。陛下がお前に調査を命じたのも、まぁ形式みたいなもんだ。結果なんてどうでもよかったのさ。」
…ええええ!?じゃあ、あの調査は何だったの!?さらに魏淵は続けます。「まさかお前が鎮北王を殺してしまうとはな。奴はもうすぐ二品に迫るほどの神力を持っていた。民を虐殺したのも、霊力を高めて最終的には魁族を討伐するためだったろう。お前は、奴が魁族と戦って消耗するのを待って、漁夫の利を得ることもできたのだぞ。」
これには許七安も黙っていられません。「では、鎮北王が魁族との戦いで死んでいたら、どうやってその罪を問うのですか!?」と食い下がります。魏淵の考えは深すぎて、凡人には計り知れません…!
魏淵は、以前から許七安に「あまり目立ちすぎるな」と忠告していましたが、今回ばかりは「陛下に逆らうとは…」と、改めて隠忍自重を諭します。「残りのことは私に任せろ」という魏淵の言葉に、許七安は頷きその場を後にするのでした。うーん、魏淵先生の考え、深謀遠慮すぎて逆に怖い!
臆病者返上!?許新年(シュー・シンニエン)の大演説!
一方、その頃、許七安の弟、許新年(シュー・シンニエン)は、雲麓書院の詩会で一旗揚げようと張り切っていました。しかし、そこに現れたのは王思慕(ワン・シームー)。彼女から朝廷でのとんでもない出来事を聞かされた許新年(シュー・シンニエン)。
景帝が感情に任せて鎮北王を許そうとしていると知った彼は、なんとこれまでの臆病な性格をかなぐり捨て、馬車で宮殿の門へ直行!そこで倫理道徳について、数時間ぶっ通しで大演説をぶちかましたのです!これには、あの首輔(しゅほ)もビックリ仰天!
もちろん、太監(宦官)は「不敬罪だ!」と騒ぎますが、首輔が必死に庇い、景帝への面会を求めます。しかし、景帝は会おうともせず、それどころか「今日、請願に来なかった臣下の名前を記録しておけ」と不気味な命令を…。何やらキナ臭い展開になってきましたよ!
臨安(リンアン)の直訴と、許家の食卓での推理
百官がいくら諫言しても、皇帝は聞く耳持たず。この状況を知った臨安(リンアン)は、父である景帝の寝宮に駆けつけ、土下座して「どうか皆の言葉に耳を傾けてください!」と訴えますが、貴妃(きひ)に慌てて連れ戻されてしまいます。うぅ、臨安(リンアン)、健気…。
さて、許七安が家に帰ると、家族から温かい歓迎を受けます。食事の後、許新年が「兄さん、今日の陛下の態度はどう考えてもおかしいよ。普段はあんなに感情を露わにする方じゃないのに、皆の前であんなに取り乱すなんて…」と鋭い指摘。
そう、あの冷静沈着な景帝が、あんなに感情的になるなんて、確かに不自然!許七安も、景帝と対峙した時の様子を思い返し、何かが引っかかっている様子…。もしかして、あの涙も、あの怒りも、全部芝居だった…!?だとしたら、その目的は一体何なんだ!?
つづく