前回のラスト、衝撃的でしたよね!? まさか琅嬛塢があんなことになるなんて…。息つく暇もない展開に、ハラハラドキドキが止まらない『紅き真珠の詩』、第19話も怒涛の展開でしたよ! さっそく、涙なしには語れない今回のエピソードを、皆さんと一緒に見ていきましょう!
夜明け、地獄のような戦場から端午(たんご)が瓦礫の中から這い出してくるシーンから物語は始まります。目の前には、もう動かなくなってしまった弟分の小蝦米(しょうこうべい)、そしてかつて共に汗を流した仲間、響仔や曹大(そうだい)の姿が…。あまりの悲劇に、端午(たんご)は言葉を失い、ただただ涙を流すしかありませんでした。大切な家族であり、かけがえのない仲間たちの亡骸を自らの手で弔い、炎を見つめる端午の胸には、一体どんな想いが去来していたのでしょうか…。そして、あの康倨と燕子京(えん・しけい)の姿はどこにも見当たらない。一体何が起こったのか、端午の混乱は深まるばかりです。
一方、驪龍盗が計画を変更し琅嬛塢を襲撃したという報せを受けた張晋然(ちょう・しんぜん)は、急ぎ現場へ。しかし、そこには燕子京(えん・しけい)の商隊の無残な姿があるだけで、燕子京と端午の行方は依然として掴めません。張晋然(ちょう・しんぜん)はすぐさま増援を指示し、自らも必死の捜索を開始します。彼の焦りと端午を想う気持ちがひしひしと伝わってきて、胸が締め付けられますね…。
その頃、端午は一人、広大な砂漠を彷徨っていました。力尽きて倒れたところを、運良く心優しい牧民に助けられます。この情報を掴んだ康倨は、驪龍盗の目を欺くため、そして何よりも燕子京に報告するために急ぎ戻ります。燕子京は端午以上に深手を負っていましたが、彼女が無事だと聞いて、ようやく安堵の息をもらしました。すぐにでも端午に会いたいと願う燕子京でしたが、自らが持つ「血珠」が驪龍盗に狙われていることを思い出し、端午を危険に晒すわけにはいかないと、断腸の思いで彼女のもとへ向かうことを諦めるのです。
燕子京は、自分の命がもう長くないことを悟っていました。巫医は亡くなり、解毒薬の望みも絶たれた今、彼にできることはただ一つ。たとえ端午に誤解されたままでも、彼女が安全に生きていけるようにすること。そのために、燕子京は康倨に命じ、「血珠は自分が持っている」という情報を流させます。これで驪龍盗の追手は自分に集中し、端午は守られる…。彼の自己犠牲の愛に、涙腺崩壊です!
意識を取り戻した端午は、賑やかな牧民たちの声に包まれながらも、失った弟や仲間たちのことを思い出し、声を上げて泣き崩れます。少し体力が回復すると、彼女は唯一持っていた首飾りを感謝のしるしとして置き、わずかな食料を手に、再び一人で旅立つのです。その瞳には、深い悲しみと共に、何かを探し求める強い光が宿っていました。
時を同じくして、岳雲岫は不吉な夢にうなされ、端午の身に何かあったのではないかと胸騒ぎを覚えます。張晋然も遠征中で不在のため、いてもたってもいられなくなった岳雲岫は、なんと一人で水だけを頼りに広大な砂漠へと足を踏み入れるのです! 彼女の友情の深さには、本当に頭が下がります。
雪が舞い散る厳しい道のりを、端午はひたすら歩き続けます。「蘇幕遮(そ・まくしゃ)」と名を変え、風雪に耐え、飢えをしのぎながら、彼女が目指すのはただ一つ。あの夜、一体何があったのか、燕子京に直接問いただすこと。どれほどの時が流れたのか、ようやく辿り着いたのは、荒涼とした場所にぽつんと建つ一軒の宿屋でした。しかし、店小二の不穏な視線や、宿の主人が麻袋に何かを入れて運んでくる様子に、端午は警戒を強めます。
その夜、階下から助けを求める声が! 端午が匕首を手に駆けつけると、そこにいたのは…なんと岳雲岫だったのです! 予期せぬ再会に、二人は抱き合い、涙ながらに互いの無事を喜び合います。端午は手際よく店小二を縛り上げ、すぐに岳雲岫を連れてその場を離れます。いやー、この再会シーンは本当に感動的でした!
一方、張晋然の一隊もまた、この怪しい宿屋に辿り着いていました。そこが盗賊の巣窟であることを見抜き、さらに端午が使っていた特製の矢じりを発見! 興奮して周囲を捜索する張晋然でしたが、残念ながら端午たちとすれ違ってしまいます。あと一歩のところだったのに…! 運命のいたずらとは、まさにこのことですね。
安全な場所で落ち着いた端午と岳雲岫。小蝦米(しょうこうべい)の死を知り、一人で苦難の道を歩んできた端午の姿に、岳雲岫は涙します。かつて端午に命を救われた岳雲岫は、今度は自分が端午を支える番だと、共に杭州へ行くことを決意するのでした。姉妹のような強い絆で結ばれた二人の新たな旅が、ここから始まります。
いやはや、今回も息もつかせぬ展開でしたね! 悲しみと絶望の中で、それでも希望を捨てずに前に進もうとする端午の強さ、そして彼女を支えようとする人々の想いが交錯する、見応えのあるエピソードでした。次回、杭州で二人を待ち受ける運命とは!?
つづく