端午(たんご)姐さんは、さすがの洞察力。燕子京(えん・しけい)がその瑟瑟を見たときのただならぬ表情を見逃しませんでした。案の定、あの瑟瑟は燕子京(えん・しけい)の一族に伝わる、世に一つしかない貴重なものだったんです!崔十九(さいじゅうきゅう) がそれをあっさり装飾品にしちゃったもんだから、燕子京は「もったいないお化けが出るぞ!」と内心穏やかじゃなかったみたいですね。

一方、まんまと罠にはまった鄭(てい)家。康明(こうめい)の要求に応えるため、血眼になって瑟瑟を買い漁り始めます。市場価格はうなぎ登り!実はこれ、すべて燕子京の仕掛けた壮大な罠。以前、崔(さい)氏を陥れたのと同じ手口で、今度は鄭家を追い詰めていくんですから、燕子京、恐ろしい男です…。康明と燕子京が「叔父上」「甥よ」と呼び合う仲だったなんて、誰が想像できたでしょうか!?

康明も、燕子京が端午(たんご)に向ける特別な視線には気づいていた様子。燕子京は、端午が鄭家の疑念を逸らすためにあえて騒動に加わり、結果的に鄭家の判断を早めさせたと白状します。いやはや、端午姐さんの行動も、全て計算ずくだったとは!

さて、瑟瑟の確保に奔走する鄭家ですが、そう簡単には集まりません。原材料を持つ商人たちもここぞとばかりに値を吊り上げ、鄭知衡(てい ちこう)は遠方まで足を運んでも空振り続き。父親も頭を抱える始末。そんな窮地に現れたのが、我らが端午姐さん!大量の原材料をチラつかせ、足元を見られた鄭家に対し、強気の交渉を展開します。市場価格の10倍というとんでもない値段を提示され、鄭知衡(てい ちこう)の父は激怒しますが、背に腹は代えられません。

その頃、崔十九は驪龍盗(りりゅうとう)から盗んだ宝飾品から瑟瑟を取り出す作業に追われていました。そこへ駆けつけた鄭知衡。実は、彼の父親は今回の取引が終わり次第、崔十九を始末するよう命じていたのです!しかし、鄭知衡は崔十九を本気で愛しており、父親の非情な命令に背き、彼女と共に生きる道を選びます。なんと、珠宝斎(しゅほうさい)の印鑑まで持ち出し、駆け落ちの準備を進めていたのです!

しかし、運命は二人を引き裂こうとします。甘い言葉を交わす間もなく、珍朗閣は役人に包囲されてしまいます。崔十九のそばには、あろうことか皇宮用の貢珠(こうじゅ)が山積みに!これが露見すれば、間違いなく死罪です。鄭知衡は崔十九を必死で逃がし、自分も貢珠を隠して脱出。壁の外で待っていた崔十九と合流し、二人は愛の逃避行を開始するのでした。

張晋然(ちょう・しんぜん)は即座に城を封鎖し、三日間の戒厳令を発令。鄭知衡と崔十九の逮捕に全力を挙げます。息子の危機に、玉小娘(ぎょくしょうじょう)は泣き崩れ、鄭世元(ていせいげん)に助けを求めますが、鄭家の財産は瑟瑟の購入で底をつき、さらに鄭知衡には動かぬ証拠が…。

廃屋の薪小屋に身を潜める鄭知衡と崔十九。追手の気配に息を殺す日々。そんな極限状態の中、崔十九は鄭知衡の汚れた顔を見て思わず微笑みます。普段は甘やかされた若旦那が、愛する人のためにここまでできるなんて…!鄭知衡も、「君のためなら家も財産も惜しくないさ」と、照れながらも本音を漏らすのでした。いやー、この二人の行く末、本当に気になりますね!

つづく