一つの事件が解決したかと思いきや、もっと深い謎が顔を出すし、鹿南一(ろくなんいつ)と林清秋(りんせいしゅう)の過去のすれ違いは切なすぎるし…。そしてなんといっても、ラストのあれ…!

さっそく、ドキドキハラハラの第3話を、ネタバレ全開で振り返っていきましょう!

赤い紐が暴いた真実!悲しき復讐劇の結末

まずは、前回から引っ張っていた姬信石(きしんせき)の事件。ついに決着がつきましたね!

決め手となったのは、林清秋(りんせいしゅう)の鋭すぎる観察眼。姬信石が薬草を包んでいた紐の結び方が、普通じゃない「死人結び」であることを見抜きます。さらに、彼の手の傷が、養父を縛った時にできたものだと指摘!もう言い逃れはできません。

そこへ鹿南一(ろくなんいつ)が井戸から凶器を発見し、ゲームセット。追い詰められた姬信石は、ついに全てを告白します。なんと、幼い頃に病気の養母が養父に殺されるのを目撃していたというのです…。長年抱えてきた復讐心、あまりにも悲しい動機でしたね。

でも、彼が捕まる前に鹿南一(ろくなんいつ)に残した「お前は筆で人を殺した」という謎の言葉、不気味すぎません? しかも、棺桶での窒息事件への関与は否定したまま、牢屋であっさり自害…。これって絶対、誰か真犯人をかばってますよね!?事件は解決したのに、新たな謎が生まれてしまいました。

雨に濡れる思い出…引き裂かれた二人の過去

事件の裏で、鹿南一と林清秋(りんせいしゅう)の関係も大きく動きました。

鹿南一は、昔の駆け落ちの約束を破った「別れの手紙」を林清秋が偽造したんじゃないかと問い詰めますが、林清秋は「お前が書いたものだ」と一点張り。二人の溝は深まるばかり…。

そんな中、雨のシーンで流れた林清秋の回想が、もう切なすぎて…。約束の場所で一晩中、鹿南一を待ち続けたのに、現れたのは別れの手紙だけ。諦めきれずに雨の中、鹿家の前で待ち続けた彼の姿を思うと、胸が張り裂けそうです。一枚の手紙が、二人をこんなにも長く苦しめていたんですね。

もちろん、そんな二人の間に割って入るのが付聞淵(ふぶんえん)!「彼女を連れていく」と強引に鹿南一を守る姿は、頼もしいけど…恋のバトルはますます激化しそうです!

次の事件は「鯉になったお嫁さん」!?

自分の書いた物語が殺人事件に利用されたことに、すっかり落ち込んでしまった鹿南一。付聞淵は彼女を元気づけようと、新しくなった書社に連れて行きます。

そこで耳にしたのが、「隣村の嫁が鯉になって仙人になった」という、なんとも奇妙な噂話。作家魂に火が付いた鹿南一は、さっそく街で情報収集を開始!

ところが、「お前の作り話が人を不幸にするんだ!」と逆上した酔っ払いに、酒瓶で襲われる大ピンチ!

その時、颯爽と現れて彼女を助けたのが、なんと宮北音(きゅうほくおん)!いつもツンケンしていた彼が、鹿南一を助けるなんて!お礼に誘われたお酒も、しぶしぶ付き合ってあげるところがまた良い…!これは、今後の事件解決の頼もしい味方になるフラグかもしれませんね!?

恋の三角関係、ついに屋根から落ちてキス!?

そしてラストですよ、ラスト!もう、とんでもないことになりました!

鹿南一の家に乗り込んできた林清秋と、そこで待ち構えていた付聞淵が「彼女を娶る!」「絶対に渡さない!」と火花バチバチの一騎打ち!

その頃、当の鹿南一は屋根の上で宮北音(きゅうほくおん)とお酒を酌み交わしていました。そこで林清秋の昔話なんかを聞いて、すっかりいい気分に。

…と、その時!酔った鹿南一が足を滑らせて、屋根から真っ逆さま!

「危ない!」と駆けつけた林清秋が、見事に彼女をキャッチ!…したのは良かったんですが、朦朧とした意識の鹿南一が、助けてくれた林清秋の唇に…まさかのキス!!

え、え、え、どうなっちゃうのーーー!?付聞淵も宮北音(きゅうほくおん)も見ている前で!

【感想】『鹿苑記~僕の生意気な彼女~』第3話レビュー|悲しい復讐と複雑化する恋模様

第3話は、一つの事件が解決すると同時に、より深い謎と人間関係の複雑さが浮き彫りになる見事な構成でした。姬信石の復讐劇の背景にあった悲しい真実には胸が締め付けられます。一方で、鹿南一と林清秋の過去のすれ違いはもどかしく、二人の間に割って入る付聞淵の存在が物語に緊張感を与えています。そして、ラストの衝撃的なキスシーン。泥沼化する三角関係と新たな事件の予感が、今後の展開から目が離せないと思わせるに十分な引力を持っていました。

つづく