前回、ついに想いが通じ合った姜長清(きょうちょうせい)と柳莺莺(りゅうえいえい)。甘々で幸せな日々が続くかと思いきや、第19話ではとんでもない波乱が待ち受けていました!まさか、あんな形で二人の間に亀裂を入れようとする人物が現れるなんて…。

それでは早速、ハラハラドキドキの19話のあらすじとネタバレを見ていきましょう!

幸せな日々に忍び寄る影

想いを伝え合い、恋人同士となった長清と莺莺。二人で薬草を学び、寄り添いながら歩く姿は、見ているこちらが照れてしまうほどの幸せオーラに満ち溢れていました。

しかし、そんな穏やかな時間は長くは続きません。ある日、屋敷の管家が血相を変えて飛び込んできます。「大変です!奥様が毒蛇に!」。なんと、姜家の女主人であるおばあ様が毒蛇に噛まれてしまったのです。

さらに衝撃的なのは、その場にいた侍女の煙児(えんじ)(えんじ)が、おばあ様を救うために自らの口で傷口から毒を吸い出したこと。懸命の処置のおかげでおばあ様は助かりましたが、代わりに煙児(えんじ)(えんじ)が毒に侵され、意識不明の重体に陥ってしまいます。

嫉妬と策略の始まり

屋敷内は大混乱。長清は二人を同時に治療しなければなりませんが、男女の別があるため、煙児(えんじ)の治療は目隠しをして行うことに。莺莺は気丈にもおばあ様の傷の手当てをしますが、その視線は、鍼を打つために煙児(えんじ)に寄り添う長清の姿に釘付け…。胸が締め付けられるような思いを抱えながら、ただ黙々と包帯を巻くことしかできません。

意識を取り戻したおばあ様は、命の恩人である煙児(えんじ)に心から感謝し、その場で彼女を自分の「義理の娘」として迎えることを宣言します。思いがけない展開に、莺莺の立場はますます微妙なものに。彼女は込み上げる複雑な感情をぐっと飲み込み、黙って薬を煎じに行くのでした。

その日から、莺莺はおばあ様と「義妹」となった煙児(えんじ)の看病に追われる日々を送ります。しかし、観察するうち、莺莺は煙児(えんじ)の不審な点に気づき始めます。彼女の傷の治りは不自然なほど遅く、決まって長清が様子を見に来たときにだけ、か細い声でうめき声をあげるのです。そして、おばあ様にはあれほど甲斐甲斐しく尽くすのに、莺莺に対してはどこか探るような、避けるような視線を向けてきます。

(この女、何か企んでる…)

莺莺は煙児(えんじ)の魂胆に気づきますが、「命の恩人」で「義妹」という立場を手に入れた彼女に、何も言うことができません。

仕組まれた罠

長清との恋は、おばあ様の目を盗んで続けられます。かつて莺莺を快く思っていなかったおばあ様に、恋仲であることが知られれば引き裂かれてしまうかもしれない…。二人は裏口からこっそりと出入りし、束の間の逢瀬を重ねるのでした。

しかし、そんな二人の状況を、煙児(えんじ)が見逃すはずもありません。彼女は「偶然」を装って長清の書斎に夜食を届けたり、わざとよろけて長清に体を支えさせたりと、あからさまな揺さぶりをかけてきます。

そしてある日、庭でわざとらしく転んだ煙児(えんじ)は、駆け寄った長清の衣の袖を掴んで、しくしくと泣き始めます。そのわざとらしい演技に我慢の限界が来た莺莺は、二人の間に割って入り、冷たい声で言い放ちます。

「義妹さん、立てないのなら私が部屋まで支えてあげるわ」

莺莺が煙児(えんじ)の腕を掴んで引き離した、その瞬間。

廊下の影から、一部始終を見ていたおばあ様の冷ややかな視線が、莺莺に突き刺さるのでした…。

『雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~』第19話の感想

今回は、穏やかだった長清と莺莺の世界に、煙児(えんじ)という強烈なキャラクターが波紋を広げた回でした。自らを犠牲にするという大胆な手口で信頼を勝ち取り、巧みに周囲を味方につけていく煙児(えんじ)の計算高さには、もはや感心すら覚えます。彼女の登場により、物語は甘い恋愛模様から、じりじりと神経をすり減らす心理戦へと様相を変えました。莺莺が真実に気づきながらも、立場上何も言えずに追い詰められていく姿は見ていて非常にもどかしいです。善意の仮面を被った敵ほど厄介なものはありません。おばあ様の誤解も深まり、莺莺は完全に孤立無援の状態。純粋な長清がこの策略にいつ気づくのか、そして二人の愛がこの試練をどう乗り越えるのか、今後の展開から目が離せません。

つづく