姜家でますます大胆になる煙児(えんじ)の策略により、柳莺莺(りゅうえいえい)は窮地に立たされる。しかし、それは煙児の正体を暴くために姜長清(きょうちょうせい)と莺莺が仕掛けた巧妙な罠だった。二人の見事な連携によって、ついに煙児の恐るべき正体が明らかになる。激しい戦いの末、危機は回避されたかに見えたが、その代償はあまりにも大きかった。長清を襲う過酷な運命により、二人の愛は新たな、そして最も悲しい局面を迎えることになる。

「雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~」あらすじネタバレ21話

いやあ、今回の『雪上恋歌』は息をのむ展開の連続でしたね! ずっと怪しい動きをしていた煙児(えんじ)の正体が、ついに明かされる時が来ました。彼女の執拗なまでの姜長清(きょうちょうせい)へのアプローチ、そして柳莺莺(りゅうえいえい)を追い出そうとする策略…。すべてが、この瞬間のためにあったんですね。

物語は、姜家の広間で煙児が姜長清に詰め寄るシーンから始まります。「私を受け入れて!」と半ば狂気じみた様子で迫る煙児。長清が困惑していると、そこへなんと、家を出て行ったはずの莺莺が姜長清の母と共に現れます。これには煙児も顔面蒼白! そう、これはすべて、煙児の化けの皮を剥がすための壮大な芝居だったのです。

以前から煙児の行動に不審を抱いていた長清は、彼女が香囊で何かを隠していることに気づいていました。それは、かつて出会った白衣の女から感じた、微かな妖気の匂い…。長清は莺莺と結託し、わざと母に莺莺を追い出させ、自分も莺莺に冷たく当たることで、煙児を油断させる作戦を立てていたのです。

計画がすべてバレたと知った煙児は、ついに本性を現します。彼女の正体は、やはり九尾狐(きゅうびこ)でした!逆上した煙児は九尾狐の姿となり、莺莺に襲いかかります。しかし、莺莺は仙界の掟により、妖に手を出すと天罰を受けてしまうため、反撃することができません。

鶯莺の絶体絶命のピンチに、身を挺して彼女をかばったのは、もちろん姜長清! 彼の肩は妖の力で深手を負ってしまいます。まさにその時、月老(げつろう) が光と共に現れ、その力で九尾狐を撃退。間一髪、危機は去ったかのように見えました。

しかし、悲劇はここで終わりませんでした。戦いの衝撃と古傷が原因で気を失った長清…。彼が次に目覚めた時、その瞳に莺莺を映すことはありませんでした。そう、彼にかけられていた「絶情呪(ぜつじょうじゅ)」が完全に発動し、莺莺に関するすべての記憶を消し去ってしまったのです。愛する人の、自分を見る目がまるで知らない人を見るかのように冷たい…。莺莺が握りしめる赤い糸が、彼女の震える心を表しているようでした。

『雪上恋歌 ~天に刻まれた悠久の愛~』第21話の感想

今回のエピソードは、見事な逆転劇からの、あまりにも残酷な結末という構成に心を揺さぶられました。長清と莺莺が知恵を絞り、見事な連携プレーで九尾狐の化身である煙児を追い詰めた場面は、本当に痛快でした。特に、長清が鶯莺を信じ、すべてを賭けて芝居を打っていたという事実は、二人の絆の深さを改めて感じさせてくれました。しかし、その勝利の代償が「愛する人の記憶をすべて失う」ことだなんて、これほど皮肉なことがあるでしょうか。ようやく最大の障害を乗り越えたと思った矢先に、二人の関係が振り出しに戻ってしまう展開は、物語の非情さを突きつけてきます。愛する人が目の前にいるのに、自分だけが忘れ去られてしまう莺莺の心情を思うと、胸が張り裂けそうです。この絶望的な状況から、二人はどうやって再び愛を取り戻すのか。新たな試練の始まりを予感させる、非常に重い一話でした。

つづく