長安の結界に異変が発生し、武禎(ぶ・てい)たちは修復に追われます。一方、梅逐雨(ばい・ちくう)は街で流行する怪しい薬の噂を追い、変装して花街へ潜入。そこで偶然にも、結界修復中のある人物と戦うことになります。さらに妖市では、人間への処遇を巡って武禎と仲間の間に決定的な亀裂が入り始め……。

「子夜帰」あらすじネタバレ13話

梅逐雨(ばい・ちくう)の意外なフェミニズムと、無字書(むじしょ)の嫉妬

武禎(ぶ・てい)が目を覚ますと、そこには熱心に本を読んでいる梅逐雨(ばい・ちくう)の姿がありました。

彼は眉をひそめています。

どうやら、世間の物語が女性の幸せは結婚で完結すると決めつけ、その後の苦労や恋愛以外の価値を描かないことに納得がいかない様子。

この時代にそんな先進的な考えを持っていたとは。それを聞いた武禎(ぶ・てい)は、思わず口元を緩めます。彼のそんな誠実な人柄に、ますます惹かれているようですね。

そこへ、斛珠(こく・じゅ)が慌ただしくやってきます。結界に亀裂が入り、人間が迷い込んだり、小妖が逃げ出したりしているとのこと。柳太真(りゅう・たいしん)も手一杯で、助けを求めてきたのです。

ここで切ない場面が。無字書(むじしょ)のために用意していた薬と甘味を目撃してしまいます。自分には向けられないその細やかな優しさが、他の男へ注がれている。無字書の瞳が暗く沈む瞬間、胸がざわつきました。

花街への潜入と声の代償

梅逐雨は昨夜の異変を怪しみ、霜降と共に調査へ向かいます。

場所はなんと、花街。

そこで巡回中の黄毅(こう・き)に出くわしました。

黄毅によれば、長安では今、人間を害する禁薬が出回っているそうです。取り締まろうにも、有力者の子息が多く出入りする場所だけに、手が出せないのだとか。梅逐雨はいったん引き下がったフリをして、仮面をつけ、再び潜入を試みます。声を隠す薬を飲んだのですが、副作用で声が出なくなってしまいました。これはピンチです。

一方、武禎も結界の修復に奔走していました。ある裂け目は、なんと人の皮を売る店に通じていたのです。そこへ酔っ払いが乱入し、武禎はとっさに術で気絶させますが、運悪く仮面姿の梅逐雨と鉢合わせしてしまいます。

正体不明の対決と、深まる溝

二人は互いの正体に気づかぬまま、激しく交戦します。

梅逐雨は相手から妖気を感じ取りますが、誰かはわかりません。

武禎は隙を見て彼の記憶を消し、結界の外へと放り出しました。

危ないところでしたが、なんとか正体バレは回避できたようです。

その頃、無字書は再び闇からの誘惑を受けていました。無化骨という邪悪な存在が、彼に手を組もうと持ちかけます。かつて塵となり、百年かけて復活したという無化骨。お前は上古の兵書なのに、なぜ埋もれているのかと無字書のプライドを刺激してきます。

対立する正義、そして柳太真(りゅう・たいしん)の悲しい過去

一夜にして、花街の怪異の噂は長安中に広まりました。

妖市の長老たちも頭を抱えています。

ここで無字書が恐ろしい提案をしました。

後患を断つため、花街に関わった人間をすべて始末すべきだ

これに武禎は激怒します。無実の民を傷つけるなんてありえない!二人の意見は真っ向から対立。武禎は、かつての相棒だった無字書が、まるで別人のように冷酷になっていくことに恐怖を感じ始めます。

落ち込む武禎の元へ、柳太真(りゅう・たいしん)がやってきました。彼女は自らの古傷を見せ、200年前の悲恋を語り始めます。かつて彼女は人間に恋をし、愛し合っていました。しかし正体がバレた途端、男は逃げ出し、最後には毒酒を盛って彼女を殺そうとしたのです。

人の心は海のように深い。すべてを知ろうとしてはいけない柳太真の言葉は重く響きます。近づけば近づくほど、相手の隠し持つ刃に傷つけられる。人間と妖の共存の難しさが、痛いほど伝わってくる回でした。

第13話の感想

冒頭の梅逐雨の読書感想にはよくぞ言った!と拍手したくなりましたが、後半の展開が重すぎます。特に無字書……。彼の武禎への執着が、徐々に歪んだ方向へ向かっているのが心配です。そして柳太真姐さんの過去話が壮絶すぎました。愛した男に毒を盛られるなんてトラウマレベルです。だからこそ、今の武禎の純粋さが危うく見えて仕方ありません。

つづく