梅逐雨(ばい・ちくう)と妖怪出現のタイミングが重なることに疑念を抱き、ある賭けに出ます。一方、武禎(ぶ・てい)は完全な妖怪になるために、愛する人との別れを伴う過酷な条件を突きつけられていました。残された時間と、深まる愛。そんな中、ふとした日常の光景が、武禎に大きな決断をさせることになります。

「子夜帰」あらすじネタバレ27話

疑惑と試練

梅逐雨(ばい・ちくう)の愛

ある夜、梅逐雨(ばい・ちくう)が帰宅すると、珍しい光景を目にします。

なんと武禎(ぶ・てい)が灯りの下で静かに本を読んでいたのです。

普段の彼女からは想像できない姿に、彼はふと霜降(そうこう)の言葉を思い出しました。

彼女が眠りについた後、梅逐雨(ばい・ちくう)は横になりながら考えを巡らせます。これまで妖怪が暴れるたびに、なぜか武禎(ぶ・てい)と出くわしていたこと。かつては単なる縁だと思っていましたが、さすがに偶然が過ぎますよね。

疑念を抱いた彼は、翌日、武禎に仕事終わりに迎えに来てほしいと頼みました。夕暮れ時、梅逐雨は玄鑑司(げんかんし)の人払いをし、一人で彼女を待ちます。彼は部屋の中央に、妖を捕らえるための陣法を敷いていたのです。

約束通り現れた武禎が、その陣法に足を踏み入れようとした瞬間。梅逐雨の心に迷いが生じました。とっさに声を上げ、彼女を止めようとします。

二人が入り口へ戻ろうとした時、陣法の重石が落下してきました。武禎はすぐに彼をかばい、引き寄せます。実は、武禎はこっそりと陣法の仕掛けを壊していたのです。梅逐雨はそのことに気づかず、ただ彼女が身を挺して守ってくれたことに感動するのでした。

妖市での残酷な宣告

一方、長明(ちょうめい)たちは妖市の入り口を開こうとしていました。

しかし、待ち伏せに遭い、毒煙に包まれてしまいます。

この煙は致命的なだけでなく、天師たちに特殊な匂いを残し、妖たちが追跡できるようにするものでした。

梅逐雨はこの事態を予測していました。事前に霜降へ指示し、隠れ家となる屋敷を用意させていたおかげで、師兄たちはなんとか難を逃れます。

天師たちを見失った武禎は、妖市へと戻りました。そこで彼女は、無字書(むじしょ)の恐ろしい計画を知ることになります。なんと、彼女を完全な妖怪にするためには、皮を張り替え、百年の閉関(修行のための引きこもり)が必要だというのです。

これは私と梅逐雨を引き裂くための報復ね武禎は無字書(むじしょ)を問い詰めますが、彼は顔色一つ変えません。今の皮はもう限界が来ており、新しい体を用意していると淡々と語ります。そして、たかが人間のために長年の修行を捨てるのかと、冷たく言い放つのでした。

揺れる心と未来への願い

迫りくる別れの時

家に戻った武禎を迎えたのは、肉を焼いて待っていた梅逐雨でした。

彼の優しい姿を見て、武禎は胸が締め付けられます。

二人で過ごせる時間は、もう残りわずかしかないのです。

梅逐雨も何かを感じ取ったのか、探るような視線を向けます。それからの数日間、二人は片時も離れず、周囲が羨むほど仲睦まじく過ごしました。けれど、武禎の心の中には常に別れの二文字が重くのしかかっていました。

一方、隠れ家にいる師兄たちの中には、今回の失敗を梅逐雨のせいにする者も現れます。あいつは妖と通じているのではないかそんな心ない言葉に、食事を運んでいた霜降は激怒。梅逐雨のために必死に反論し、怒ってその場を去りました。

家族への憧れ

そんな中、武禎の叔母が帰京し、国公府で宴が開かれます。

柳太真(りゅう・たいしん)はこっそりと武禎に忠告しました。

凌霄(りょうしょう)が天師を追っている。これ以上目立つ行動は控えるように

さらに、梅逐雨との噂が広まっていることも心配します。

宴の最中、ちょっとした騒動が起きました。親戚の子供が梅逐雨の部屋で暴れ出したのです。しかし、梅逐雨が護符を使って子供を落ち着かせると、子供は素直に字の練習を始めました。その見事な手腕に、子供の母親も大喜びです。

その温かい光景を見ていた武禎の心に、ある変化が訪れます。妖怪になんてならなくていい彼女は化妖の道を諦め、梅逐雨と共に生き、子供を育てたいと強く願うようになったのです。

しかし、その決意を知った無字書(むじしょ)は、梅逐雨への憎しみをさらに募らせるのでした。

第27話の感想

梅逐雨が仕掛けた罠を、武禎がとっくに無効化していたシーン、彼女の愛の深さにグッときました。お互いを想うがゆえのすれ違いが切ないですね。

宴の席で、腰を痛めた武禎を梅四(ばいし)が心配するシーンは、二人の仲の良さを勘違いさせるコミカルな場面で笑ってしまいました。

ラスト、子供を見つめる武禎の表情が本当に優しくて…。ただ幸せになりたいだけなのに、無字書の執着が怖すぎます。どうか二人に平穏が訪れますように!

つづく