ついに妖市の場所を突き止めた長明たち。

しかし、そこには武禎(ぶ・てい)が仕掛けた周到な罠が待ち受けていました。

梅逐雨(ばい・ちくう)は武禎を止めるため、そして真実を知るために彼女と対峙することに。

愛し合う二人が剣を交える悲劇の果てに、18年前の事件の真相と、長明が隠し続けてきた黒い秘密が白日の下に晒されます!

「子夜帰」あらすじネタバレ29話

疑念と演技

如意楼(にょいろう)での一件について、武禎(ぶ・てい)から問い詰められた梅逐雨(ばい・ちくう)。

彼は表情一つ変えず、長明(ちょうめい)たちは古い友人で、京城に遊びに来ただけだと嘘をつきます。

武禎(ぶ・てい)はその言葉を完全には信じていない様子ですが、鋭い視線を向けつつも、その場は引き下がりました。しかし、長明は二人が去った後、すぐに弟子に尾行を命じます。

一方、長明は捕らえた斛珠(こく・じゅ)に対し、妖市の場所を吐かせようと酷い拷問を加えます。その様子を見ていた霜降(そうこう)は心を痛めますが、師匠の命令には逆らえず、ただ立ち尽くすしかありませんでした。

帰り道、尾行に気づいた梅逐雨(ばい・ちくう)の肩を抱き寄せ、親密な恋人同士を演じます。その軽薄に見える振る舞いを見た弟子は、梅逐雨(ばい・ちくう)は女色に溺れた凡人だとあざ笑い、監視を解いて去っていきました。

悲しき対決

拷問に耐えかねた斛珠(こく・じゅ)は、ついに長明たちを荒れ果てた寺へと案内します。

そこにある深い淵こそが、妖市への入り口でした。

霜降はこっそりと折り鶴を飛ばし、梅逐雨に危機を知らせます。

武禎と家に戻ろうとしていた梅逐雨のもとに、その折り鶴が届きました。彼はあとで説明すると武禎を家に残し、急いで寺へと向かいます。

一人残された武禎は、これまでの梅逐雨の言動や能力を思い返し、彼こそが常曦宮(じょうぎきゅう)の十一であると確信しました。

梅逐雨が妖市の入り口を見つけたその時、一匹の猫が月明かりの中に現れます。それは武禎の化身でした。彼女は人間の姿に戻ると、ここに入れば、私たちの縁は終わると冷たく告げます。

それでも進もうとする梅逐雨。二人は月下で剣と爪を交えることになります。愛し合う二人が戦う姿はあまりに切ないものでしたが、梅逐雨は武禎の制止を振り切り、妖市へと飛び込みました。

暴かれた真実と因果応報

梅逐雨が妖市に入ると、そこには予想外の光景が広がっていました。

長明たちが宙吊りにされていたのです。

実は、武禎が如意楼で放った言葉は暗号であり、斛珠(こく・じゅ)はわざと裏切ったふりをして長明たちを罠に誘い込んでいたのでした。

武禎は昭明鏡を使い、18年前の真実を映し出します。そこには、妖たちが邪悪な詭嬰(きえい)と戦い、多くの犠牲を払って平和を守った姿がありました。常曦宮が敵視していた妖市こそが、実は都を守っていたのです。

しかし、長明はこの真実を認めようとしません。逆上した彼は、なんと邪悪な術を使って妖力を吸収し始めました。その禍々しい技を見た柳太真(りゅう・たいしん)たちは、かつて自分たちを襲った黒衣の男と同じ手口であることに気づきます。尊敬していた掌門が、実は邪道に落ちていたのです。

長明は武禎の体内にある妖丹を奪おうと襲い掛かります。梅逐雨は彼女を守るため、ついに常曦鐧(じょうぎかん)を抜き、師匠である長明に立ち向かいました。

誓いの代償

殺意をむき出しにする長明でしたが、突然その体が破裂し、絶命してしまいます。

かつて師匠に邪術を見咎められた際、二度と手を出せば天罰を受けると立てた血の誓いが発動したのです。

師匠は彼の改心を信じつつも、万が一のために誓いを体に刻み込んでいたのでした。

長明の無残な最期に、弟子たちは言葉を失います。武禎は彼らを許しましたが、今後、天師(てんし)一脈は長安に足を踏み入れてはならないと厳しく命じました。

その直後、力を使い果たした武禎は意識を失ってしまいます。駆け寄ろうとする梅逐雨を無視し、無字書(むじしょ)が彼女を抱きかかえて去っていくのでした。

第29話の感想

ついに長明の化けの皮が剥がれましたね!

まさか自分の誓いで自滅するとは、まさに因果応報。

スカッとした反面、尊敬していた師匠が悪人だったと知った弟子たちの心中を思うと胸が痛みます。

そして何より、梅逐雨と武禎の対決シーンは涙なしでは見られませんでした。お互いを想いながらも刃を向け合う運命が辛すぎます。ラストで無字書(むじしょ)が梅逐雨を無視して武禎を連れ去るシーン、二人の溝の深さを感じてハラハラしました。

つづく