梅逐雨(ばい・ちくう)は、どんな願いも叶えるという名医の噂を聞きつけ、霧深い森の奥にある診療所を訪れます。
そこには欲望を抱えた患者たちが集まっていました。
しかし、願いが叶う裏には恐ろしい代償が隠されていたのです。
一方、梅四(ばいし)を喜ばせようと、あるサプライズを用意しますが……?
「子夜帰」あらすじネタバレ33話
ほうきのお化けと謎の老婆
梅逐雨(ばい・ちくう)が術を使うと、なんと一本のほうきが激しく震えだしました。
慌てて人の姿に戻ったのは、ほうきの妖怪。
どうやら焚き火に近づきすぎて、燃えそうになっていたようです。
梅逐雨(ばい・ちくう)は彼に悪意がないと見て見逃してあげます。ついでに祝馀仙草(しゅくよせんそう)の行方を聞いてみますが、ほうき妖怪はきょとんとするばかり。何も知らないようですね。
夜が明け、梅逐雨(ばい・ちくう)は再び森の奥へと進みます。そこで転んでしまった腰の曲がったお婆さんを見かけ、助け起こしました。お婆さんはお礼にと、顧という名医の居場所を教えてくれます。その庭には仙草や霊薬がたくさんあるとのこと。
梅逐雨が振り返ると、そこにお婆さんの姿はなく、白い霧が晴れて一軒の家が現れました。まるで狐につままれたような展開です。
欲望渦巻く診療所
薬園の童子に案内され、二人は広間へ通されました。
そこにはすでに4人の先客が待っています。
子供が欲しい大富豪。不老長寿を願う権力者の老人。もっと美しくなりたい美女。そして、隅っこで冷めた目をしている若い男。
すぐに診察が始まりました。大富豪は薬をもらって大喜び。老人は腰が曲がり咳き込みながらも、長生きできると喜んでいます。美女は顔をベールで隠していますが、絶世の美女になれたと呟いています。
でも、梅逐雨と武禎(ぶ・てい)は違和感を覚えました。どう見ても様子がおかしいのです。
代償を伴う願い
二人の番が回ってきました。
梅逐雨の合図で、武禎(ぶ・てい)が一人で診察室へ入ります。
簾(すだれ)の向こうにいる名医は、武禎の病状を言い当てました。
しかし、武禎の鋭い目は誤魔化せません。そのシルエットが、森で会ったあのお婆さんと同じだと気づいたのです。勢いよく簾をめくると、そこに座っていたのは枯れた案山子(かかし)でした。驚いた武禎が逃げようとしますが、出口はすでに塞がれています。
一方、外に残った梅逐雨は、隅にいた若い男と話していました。彼こそが黒幕だと見抜いたのです。
先ほどの患者たちは、願いを叶えた代償に悲惨な末路を辿っていました。富豪は財産を失い、老人は病に苦しみながら生き永らえ、美女は視力を失っていたのです。なんとも陰湿で残酷なやり方ですよね。
仙草の悲しい過去
武禎を救うため、梅逐雨は庭で祝馀仙草を探すことになります。
幻術を破ると、あの若い男の正体こそが、仙草の妖怪だと判明しました。
その頃、閉じ込められた武禎は古いカルテを見つけます。そこには、かつてこの妖怪が人々を救う良医だった記録が残されていました。
実は、仙草の妖怪には悲しい過去があったのです。かつてある主人に助けられ、人の姿になるまで修練しました。しかし主人は戻らず、捨てられたと思い込んでしまったのです。その後、無料で人々を治療して名声を得ようとしましたが、逆に毒を盛ったと濡れ衣を着せられてしまいます。人間の欲望と裏切りに絶望し、復讐するようになったのでした。
誤解が解けるとき
怨みを募らせた仙草の妖怪が襲いかかってきます。
その時、武禎の中に眠る猫公(びょうこう)の力が爆発しました。
しかし武禎はすぐに気を失ってしまいます。
妖怪は驚きました。なぜ彼女が猫公の力を持っているのか?梅逐雨は静かに告げます。お前の主人は先代の猫公だ。彼はもう何年も前に亡くなっている
妖怪はハッとしました。主人は自分を捨てたのではなく、死んでしまっていたのです。長年の誤解が解け、憑き物が落ちたようでした。
彼は梅逐雨に、武禎の不調は病気ではなく妖劫(妖怪としての試練)だと教えます。そして、いつか梅逐雨の助けになることを願い、自らの本体である仙草を差し出したのでした。
梅四(ばいし)の不器用な恋心
場面は変わって、妖市の入り口。
梅四(ばいし)を湖畔に連れ出しました。
新しく覚えた術を見せると言って、数匹の蛍を飛ばします。
柳太真(りゅう・たいしん)はすぐに、それが玄虺(げんき)の仕業だと見抜きました。でも、梅四(ばいし)の一生懸命な姿に心を動かされたようです。彼女が袖を振ると、数千もの蛍が舞い上がり、幻想的な光景が広がりました。さすがの法力ですね。
帰り道、疲れ果てた梅四は、うとうとして柳太真(りゅう・たいしん)の肩に頭を預けてしまいます。柳太真は一瞬固まりましたが、彼を突き放すことはしませんでした。彼女の心にも、小さな変化が起きているのかもしれません。
第33話の感想
人間の欲望を叶える代わりに大事なものを奪う、という展開はゾッとしましたね。
でも、仙草の妖怪がただの悪人ではなく、人間に裏切られた悲しい過去を持っていた点には同情してしまいました。
主人が自分を捨てたわけじゃなかったと知った時の表情が切なかったです。
そして梅四と柳太真!
肩にもたれかかるシーン、不器用だけど純粋な梅四が可愛すぎます。
この二人の距離感、見ていてニヤニヤしてしまいますね。
つづく

