柳太真(りゅう・たいしん)がついに自身の正体を梅四(ばいし)に告白し、二人の関係に決定的な亀裂が入ります。一方、武禎(ぶ・てい)の体には危険な妖瘡が現れ、命の危機が迫っていました。彼女を救うため、梅逐雨(ばい・ちくう)は自らの命を危険に晒す禁断の術を使うことを決意。それぞれの愛が試される、緊迫の第35話です。
「子夜帰」あらすじネタバレ35話
柳太真(りゅう・たいしん)の慟哭
借り物の体と真実
柳太真(りゅう・たいしん)が自分に向けている深い愛情が、幼なじみとしての思い出に基づいていることを痛いほど理解していました。
しかし、真実はあまりに残酷です。
かつての柳太真(りゅう・たいしん)はとうの昔に崖から落ちて命を落としており、今の彼女の姿は、人間界を歩くために借りたただの器に過ぎなかったのです。
柳太真がその秘密をすべて打ち明けたとき、梅四(ばいし)の顔色がさっと変わりました。彼女は、人間の感情など朝露のように儚いもので、冷たく突き放せばすぐに消えると思っていました。ところが、梅四の反応は予想外のものでした。彼は机の上にあった彼女の肖像画を怒りに任せて掴み、勝手に決めつけるな!と彼女の独りよがりな態度を激しく非難し、部屋を出て行ってしまったのです。
龍になれなかった玄虺
その夜、梅四は失意のまま屋敷に戻り、幼い頃の柳太真の絵を撫でながら音もなく涙を流していました。
それを見ていた玄虺(げんき)が慰めようとしたその時、空に雷鳴が轟きます。
ついに彼が龍へと変化する化龍の時が来たのです。
玄虺は雷の試練に挑み、体に雷撃を受けますが、天は彼にまだ解けていない心残りがあると警告します。その瞬間、彼の脳裏に浮かんだのは梅四と過ごした日々のことでした。人間界への未練こそが最大の試練だと悟った彼は、昇天の機会を逃してしまいます。
10年の愛の正体
墓前の誓い
翌日、梅四は再び柳太真のもとを訪れ、本物の柳太真はどこだと問い詰めます。
彼女に連れられて郊外へ行くと、そこには名前さえ刻まれていない孤独な墓がありました。
柳太真は、長年彼女の名を騙っていた罪悪感から、墓碑銘さえ残せなかったと告白します。
悲しみに暮れた梅四は酒楼で泥酔しますが、そこへ凌霄(りょう・しょう)が現れます。凌霄は、梅四が飲んでいるのが特別な桂花酒ではなくただの酒だと指摘し、こう諭しました。お前が愛しているのは10年前の幻影だと思っているようだが、実はこの10年、朝夕を共に過ごした『今の彼女』なんじゃないか?その言葉に、梅四はハッとさせられます。
迫りくる危機と禁術
武禎(ぶ・てい)の体に現れた異変
一方、武禎(ぶ・てい)で武術の修行に励んでいましたが、腕に赤いあざのようなものが広がっていることに気づきます。
病気かと思い兄弟子たちに見せようとしますが、男女の別があるため断られてしまいます。
騒ぎを聞きつけた梅逐雨(ばい・ちくう)が駆けつけ、その腕を見た瞬間、彼の表情が凍りつきました。それはただの病気ではなく、妖力の反動によって生じる妖瘡(ようそう)だったのです。
時を超える決意
事態は深刻でした。
梅逐雨(ばい・ちくう)は、時間を遡る禁術を使って解決策を探そうと決意します。
兄弟子の瀟暮(しょう・ぼ)は生身の人間が天の理に逆らえば、時空の乱流に飲み込まれて粉々になると必死に止めます。
しかし、梅逐雨(ばい・ちくう)の意志は揺らぎません。武禎(ぶ・てい)の命が削られていくのをただ見ていることなど、彼にはできなかったのです。どんな災いが降りかかろうとも、必ず道を見つけるその覚悟に折れた瀟暮は、他の弟子たちと共に彼を支えることにしました。
過去への扉
同じ頃、無字書(むじしょ)もまた、妖市の深部へ潜入していました。
かつて詭嬰(きえい)が潜んでいた場所にたどり着いた彼は、そこで灰長老と遭遇します。
二人は武禎を救うため、一時的に手を組んで禁地へ挑むことになりました。
常曦宮では、梅逐雨が武禎を眠らせ、儀式の準備を整えていました。彼はかつて先代の猫公が元丹を封印した時の光景を見るため、危険な過去への旅に出ようとしています。過去を覗くだけだ。決して生死の因果を動かしてはならない師兄の忠告を胸に、梅逐雨は静かに術を発動させるのでした。
第35話の感想
今回は涙なしには見られない回でしたね。
特に梅四の葛藤が切なすぎます。ずっと愛していた幼なじみが実はもういなくて、目の前にいるのはその体を借りた別人だったなんて……。
でも、凌霄のお前が愛しているのは今の彼女だというセリフにはハッとさせられました。10年の歳月は嘘じゃありませんよね。
そして、梅逐雨の愛の深さにも感動です。自分の命を懸けてでも、禁術を使って武禎を救おうとする姿はまさにヒーロー。でも、過去を変えてはいけないというルール、絶対に何か起こりそうでハラハラします。次回、彼が無事に帰ってこられるのか心配でたまりません!
つづく

