第12話の激闘を終えた東京城に、科挙の受験生を狙う姿なき暗殺者「鬼考官」の恐怖が忍び寄ります。 愛する夫を暗殺組織の魔の手から守るため、自ら家を出て傘店へと身を隠した温悦(おんえつ)。 大理寺の元役人である趙不尤(ちょうふゆう)は、妻に迫る危機を阻止するため秘密裏の単独捜査へと乗り出します。
「清明上河図(せいめいじょうかず):隠された暗号」あらすじネタバレ13話
新たな猟奇事件「鬼考官」の噂とすれ違う夫婦の孤独な共闘
第12話の激闘を終えた東京城に、科挙の受験生を狙う姿なき暗殺者「鬼考官」の恐怖が忍び寄ります。
愛する夫を暗殺組織の魔の手から守るため、自ら家を出て傘店へと身を隠した温悦(おんえつ)。
大理寺の元役人である趙不尤(ちょうふゆう)は、妻に迫る危機を阻止するため秘密裏の単独捜査へと乗り出します。
悲劇の連鎖を断つための別離と大理寺の闇に挑む趙家の決意
傘店への夜逃げと末妹・趙瓣児(ちょうべんじ)が抱いた新たな夢
第12話で春熙の手によって地主の章七娘が刺殺されたことで、温悦(おんえつ)に下った暗殺依頼は不履行のまま幕を閉じました。
しかし、冷酷な謎の依頼主(発単人)がこのまま黙っているはずがないと、温悦は確信しています。
愛する夫の趙不尤(ちょうふゆう)に危害が及ぶことを恐れた彼女は、静かに深夜の引っ越しを決行しました。
悲しみに暮れる趙不尤の姿を見た末妹の趙瓣児(ちょうべんじ)は、すぐさま傘店を訪れて義姉の説得を試みます。
温悦は夫を奮起させるための偽りの別居だと嘘を吐き、自らの孤独な戦いを必死に隠しました。
その場で趙瓣児は、自らが凄惨な事件の真相を解き明かす仵作(検死官)になりたいという新たな夢を打ち明けます。
開封府の秘密指令と東水七子が仕掛ける科挙への挑戦
第12話のラストで水匪の首領・蕭逸水が野松林で瞬時に暗殺された事件の巻宗を、顧震(こしん)は密かに精査していました。
開封府の内部に敵の密偵(釘子)が潜んでいると睨んだ顧震(こしん)は、信頼できる趙不尤に極秘の捜査権限を与えます。
趙不尤は愛する妻の重荷を分かち合うため、この神出鬼没の暗殺者を必ず捕らえると誓いました。
一方、親友の宋齊愈から木工の仕事を紹介された趙墨児(ちょうぼくじ)は、安済院へと木材を搬入していました。
そこで宋齊愈が科挙への挑戦を語るのを聞き、趙墨児(ちょうぼくじ)も大理寺の役人になりたいという熱い想いを抱きます。
第11話と第12話で章七娘の凄惨な拷問の末に投獄された親友の孫勃のような弱者を、自らの手で救いたいという純粋な義憤でした。
宋齊愈は興奮する趙墨児を伴い、高名な学者集団である南山茶肆の東水七子のもとへと挨拶に向かいます。
策子の章美は趙墨児が帽妖のからくりを解いた天才だと知り、太学で律法を学ぶことを強く勧めました。
その夜の夕食の席で、趙墨児は大理寺への就職を宣言しますが、兄の趙不尤は猛反対の声を上げます。
第2話から第5話にかけて大理寺の凄惨な腐敗と上層部の身勝手な陰謀を嫌というほど見てきた趙不尤は、書吏としての経験から反対しました。
実直すぎる弟の性格では、大理寺の底知れない深い闇に呑まれて破滅すると確信していたのです。
同じ頃、街では怯えた様子の八嫂が趙瓣児らの前で不自然な涙を流し、不穏な空気が漂っていました。
集賢堂の裁断刀と騾馬店に消えた不審な影
蕭逸水を一撃で仕留めた恐るべき刃物の正体を突き止めるため、趙不尤は街の屠殺場へ赴き聞き込みを行います。
屠殺屋の娘である小蟋から、集賢堂書坊にある小報(かわら版)を裁断する刀が異次元の切れ味を持つという情報を得ました。
時を同じくして、温悦も届いた小報の紙面から暗殺令と同じ特有の匂いを嗅ぎ取ります。
二人は手がかりを求めて集賢堂書坊へと走り、そこで偶然にも運命の再会を果たしました。
その瞬間、店内に潜んでいた蕭逸水暗殺の真犯人が温悦の鋭い視線に捉えられます。
不審者は激しく壁を飛び越えて逃走し、身体能力の高い温悦が猛烈な追跡を開始しました。
犯人を追って辿り着いた大規模な騾馬店の雑踏の中で、刺客の姿は煙のように消え去ってしまいます。
温悦はその喧騒の向こうに、なぜか一人で立ち尽くす宋齊愈の不自然な姿を遠目に目撃しました。
趙不尤が追いつくと、温悦はそれ以上の追究を諦め、夫と共に割り切れない沈黙を抱えたまま引き返します。
鬼考官の不吉な警告と夜襲に破られた夫婦の絆
宋齊愈は試験に集中するため、趙墨児の自宅の隣にある謝家の空き家へと居を移しました。
引越しを手伝った藍大娘は、科挙の時期に心術の不正な受験生を惨殺するという怪異「鬼考官」の噂を語り警告します。
宋齊愈の部屋の机には、彼の筆名である「不默生(ふぼくせい)」の詩集が静かに置かれていました。
試験当日の朝、趙墨児が特製の状元糕(縁起物の餅)を手に激励へ訪れると、そこには東水七子の夫子である簡庄の姿がありました。
宋齊愈は極限のプレッシャーから完全に沈黙し、一切の食事を拒むという異常な衰弱ぶりを見せます。
周囲に促されて驢馬車に乗り込む彼の背中には、言葉にできない重苦しい悲壮感が漂っていました。
その日の夜、仕事を終えた温悦の傘店に、屋根裏から冷酷な刺客が音もなく舞い降ります。
食事を届けに来た趙不尤の目の前で、鋭い刃が温悦の右腕を深く斬り裂きました。
趙不尤が必死に開封府の巡邏兵を呼ぶ大声を出したことで、刺客は闇夜の向こうへと退散していきます。
傷の手当てを受ける温悦は、このままでは夫を確実な死へ巻き込むと激しい恐怖を覚えました。
彼女はあえて冷徹な罵声を浴びせて趙不尤を追い払い、孤独な防壁を築こうとします。
翌朝、趙不尤は開店前の店の前にそっと手作りの食盒を置き、妻がそれを回収するのを見届けて静かに去りました。
「集賢堂の裁断刀」が示す計画性と怪異「鬼考官」の歴史的背景
本話で蕭逸水殺害の凶器として浮上した集賢堂の裁断刀は、大量の小報を一度に切り落とすためのプロ用の特殊な巨大刃物です。
暗殺組織の発単人が小報の発行システムを利用し、都の言論統制や情報操作を裏で牛耳っている可能性が濃厚となりました。
温悦が嗅ぎ取った紙面の特有の薬品臭は、暗殺令の紙と小報が同じ場所で製造された決定的な物証です。
受験生を恐怖に陥れる怪異「鬼考官」の噂は、科挙制度の裏に渦巻く不正への民衆の怨念が形を変えたものです。
第9話や第10話で不動産地価を操作するために帽妖の怪異が人工的に利用されたように、この鬼考官も特定の政治的テロの隠れ蓑だと考えられます。
宋齊愈の筆名である不默生という意味深な名前と、彼が騾馬店で見せた不可解な行動は、この猟奇的な陰謀の核心に直結しているはずです。
すれ違う愛の行方と都を襲う新たな連続猟奇殺人の序曲
第13話は、これまでの利権争いから一転し、国家の根幹である科挙の闇へと物語が急展開する圧巻の構成でした。
お互いを命がけで想うがゆえに、傷つけ合って距離を置く趙不尤と温悦の悲痛な選択には胸が締め付けられます。
しかし、冷酷な刺客の刃はすでに二人のすぐそばまで迫しており、一瞬の油断も許されない極限状態です。
次回、ついに始まった試験の裏で、噂の鬼考官による最初の犠牲者が凄惨な姿で発見されることになります。
親友の宋齊愈が抱える巨大な秘密と、趙不尤が挑む命がけの隠密捜査の進展から一瞬たりとも目が離せません。
つづく

