蕭丞相の屋敷に潜入した拂暁(フー・シャオ)と彼女を救う晏長昀(アン・チャンユン)の暗闘が描かれる第10話。

蕭権(シャオ・チェン)が仕掛けた偽名簿の罠により千羽衛は攪乱され、朝廷の権力闘争は激化の一途をたどります。

さらに、皇后の衝撃的な出生の秘密と、蕭丞相の突然の暗殺という恐るべき事態が宮廷を震撼させる怒涛の展開です。

偽りの名簿と牙を剥く蕭権(シャオ・チェン)の狂気

丞相府の深夜潜入と玉骨哨が繋ぐ二人の絆

小強子は密売組織の名簿を奪うため、厳重な警戒が敷かれた蕭丞相の屋敷に潜入しました。

彼女の危険を察知した千羽衛統領の晏長昀(アン・チャンユン)も、部下を伴い密かに屋敷へと侵入します。

見回りの兵に見つかりそうになった彼女を、統領が間一髪で暗がりの物陰へと力強く引き込みました。

名簿の紛失に気づいた蕭丞相は、激怒して屋敷全域の徹底的な捜索を配下に命じます。

息子の蕭権は内部の者の犯行を疑い、身の潔白を証明させるため屋敷の全員を集めました。

遅れて現れた小強子は激しい追及を受けますが、蕭皇后が身代わりとなって保証したことで窮地を脱します。

危機を脱した小強子は、屋敷の外から微かに聞こえる懐かしい口笛の音を捉えました。

それは第5話で晏長昀から贈られた玉骨哨が奏でる、無事を知らせる秘密の合図です。

闇の中で待っていた統領は、名簿を奪取した彼女の勇敢な行動を労い、静かに宮廷へと送り届けました。

蕭権の冷酷な欺瞞と引き裂かれた皇后の絶望

しかし、小強子が命がけで盗み出したその名簿は、蕭権が仕掛けた偽物でした。

彼は実の父親さえも欺き、千羽衛の目を完全に逸らすための卑劣な計略を巡らせています。

第4話から朝廷を揺るがす朱銀粉の密造資金を守るため、彼は独自の私兵を長年維持していました。

一方、計画を邪魔された蕭丞相は、実の娘である蕭皇后を利用価値のない道具として見限る発言を口にします。

次女を代わりに宮中へ送り込み、現皇后を切り捨てるという冷酷な言葉を、皇后の本名である蘅児は盗み聞きしてしまいました。

実の父親からの無情な裏切りを知り、彼女は涙を流しながら激しい絶望に襲われます。

傷心のまま宮廷へ戻る彼女の寂しげな背中は、第8話で皇帝が懸念した蕭家の呪縛を物語っていました。

激化する統領の嫉妬と秘められた狂気の純愛

宮廷に戻った小強子は、お腹を満たすため千羽衛の厨房で魏添驕(ウェイ・ティエンジアオ)と同じ器の粥を飲み干そうとします。

その親密な様子を偶然目撃した晏長昀は、胸の内に激しい嫉妬の炎を燃え上がらせました。

統領は規律の乱れを大義名分として掲げ、魏添驕(ウェイ・ティエンジアオ)に対して猛烈な罰走をその場で言い渡します。

第8話で彼女が女だと知った晏長昀の独占欲は、日に日に制御不能なほど大きくなっていました。

しかし小強子は、自分が男装に馴染みすぎて女性の魅力を完全に失ったから冷遇されているのだと大きな勘違いをします。

その頃、蕭家の屋敷では、蕭権が父親に対して蘅児の出生の秘密を冷酷に突きつけていました。

蘅児は蕭丞相の血を引いておらず、強奪された母親が既に宿していた他人の子供だったのです。

妹への歪んだ愛を抱く蕭権は、自分が帝位を奪い、彼女を本物の妻にすると狂気的な宣言をしました。

蕭丞相暗殺の激震と関酉之変の血文字

翌朝、国政の相談のために蕭丞相の面会に訪れた晏長昀と蕭権は、静まり返った書斎へ歩みを進めます。

何度ノックしても応答がないため扉を押し開けると、そこには冷たくなった丞相の遺体がありました。

床に流れた鮮血の傍らには、呪わしい関酉の二文字が禍々しく壁に刻まれています。

第2話や第6話で明かされた関酉之変の遺恨が、ついに最高権力者の命を奪う形で爆発しました。

若き皇帝の趙沅(ジャオ・ユエン)は朝廷で悲痛な面持ちを装い、全権を千羽衛に委ねて犯人の徹底捜索を命じます。

独自考察 関酉の血文字が告げる復讐の輪廻と蕭権の簒奪計画

今回の蕭丞相暗殺事件は、朝廷の権力バランスを根底から覆す大激変をもたらしました。

壁に残された血文字は、十五年前の惨劇である関酉之変の生き残りが関与していることを強く印象付けています。

しかし、これは千羽衛や関酉の旧部をおびき寄せるための、別の黒幕による巧妙な罠である可能性も否定できません。

さらに注目すべきは、蕭権が告白した皇后の血縁の真実と彼の異常な野心です。

実の妹ではないと知っていたからこそ、彼の執着は禁断の求愛へと変貌を遂げていました。

朱銀粉の密売による莫大な資金力をもとに、彼は国家転覆の牙を本格的に剥き始めています。

感想と次回の見どころ 崩壊する平穏と容疑者となった統領の明日はどっちだ

蕭丞相の突然の退場により、宮廷内の陰謀の渦はさらに深く、凶悪なものへと進化しました。

晏長昀の嫉妬深いマッサージの罰走には笑わされましたが、ラストの殺人現場の緊迫感には息を呑むばかりです。

次回第11話では、現場に居合わせた晏長昀が暗殺の第一容疑者として窮地に立たされることになります。

蕭権が父親の仇討ちを名目に千羽衛の解体を叫ぶ中、小強子がどのようにして愛する統領の無実を証明するのか必見です。

つづく